吉田美奈子/ろっかばいまいべいびい

恋人同士の一夜が明け、カーテンの隙間から日が差し込む朝。ベッドの上で2人が微笑み合う情景が浮かぶ。モーニングコーヒーのような甘美だがどこか苦い大人の恋愛を想像させる歌である。

吉田美奈子さんから放たれる歌声はまるで、くたくたで家に帰ってくる男性を労うような優しい母性を感じさせてくれる。また、少ない歌詞と音数から多様なイメージや考察を思い浮かばせるほどの色気からは、物事に対する興味、関心の高さや人生経験の豊富さ、人としての余裕を感じさせられる。

バックバンドのレベルも高く、聞いているだけでもほんのり官能的な気持ち良さを味わえるほどの色気のある演奏である。

とても味わい深く聴くたびに違う解釈が変わる七色の歌声と演奏は一聴の価値がある。

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