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外部パートナーから見た301プロデューサーとは - 榛葉友輔 × 大谷省悟 対談| WHAT IS 301 PRODUCER? #2

301らしいプロデューサーとは何か?を問うシリーズ第2回は、外部パートナーとして多くのプロジェクトをともにしてきたイベントプロデューサー 榛葉友輔さんと301 CEO 大谷の対談です。普段2人が一緒に仕事をする中で得た実感や築き上げてきた関係性から浮かび上がる、301のプロデューサー像に迫ります。

<「意味」で人を繋ぐ>

ーー2人の関係は「依頼する側」と「依頼される側」だと思うのですが、実際にはそれ以上の関係性でもありますよね。まずは、いつも一緒に仕事をする際に、意識していることがあれば教えてください。

大谷 301が仕事を受けるかどうか決める前の段階で電話をすること。普通は仕事を受注してから、声をかけると思うんだけど。とくに榛葉くんの場合は、とりあえず電話して「こんな仕事を受けるかもしれないんだよね」と相談しておく。

榛葉 そうだね。「こんなのありそうだよ」と声かけてもらうのは、すごく嬉しいし毎回楽しみにしてる。そもそも301から来る仕事の目的は、お金じゃないという意識があるから、 “仕事” ではなく “ライフワーク” に近い気持ちでやれるのが、なにより楽しい。もちろん取るところは取りますけどね(笑)。

大谷 「この案件だったら、あの人は楽しんでやってくれそう」と思い浮かぶ人にとりあえず電話するかな。これって “意味の共有” をすることだと思っていて。予算やスケジュールのことはもちろんあるんだけど、まずこのプロジェクトが自分たちにとってどういう意味があるのかを伝える。『何をやって欲しいか』の前に『なぜ自分たちがこれをやりたいのか』をとにかく話してる。

榛葉 仕事にどういう意味があるかと説明される時って自分が普段抱えてるフラストレーションが解消される時でもあって。普段、仕事をする時『自分が関わることで、誰かに影響を与えることができたのか?』『自分の今後に繋がるものだったのか?』と考えてしまうことがある。この時必要とされているのは、自分ごと化して考えることなんだよね。それが、301の依頼からだとスムーズにできるから、すごく楽。

大谷 プロデューサーとしてチーム編成を考える時は、大前提として “意味” で人を繋いでいくというのが、大事なポイントかもね。それは、チーム内の役割や個人の職能よりも以前の話で。その人にとって、どういう意味が持てるのかを紐解いて共有して、チーム全体を設計していく。

榛葉 うん。個人にとっての “意味” を抽出して伝えて、いろんな人を巻き込むことができてるのが301の面白さだと思う。だから301のプロデューサーって、チームメンバーそれぞれのゴールやビジョンが接続できるようにチームを設計できる人なんじゃないかな。

大谷 『プロセスを大事する』とよく言っているんだけど、プロジェクトを形作る人たち同士がどう関わっていくかとか、そういうところのプロセスから設計するのが、プロデューサーの役割だと捉えてる。いわゆる “敏腕プロデューサー” って、うまく自分の立場や地位を利用しながら関係性をつくっていく。大事な人に対してはいい顔しておくみたいな。でもそれは旧時代的な気がして、関わる人全員がハッピーになりながら、良いパフォーマンスも出していける状況を作るのが、プロデューサーのやるべきことだと思う。

<「透明性」の裏にある信頼関係>

ーーいじわるな質問かもしれませんが、301のプロデューサーが大事にしていることってチームの一員として実際に榛葉さんは感じられてますか?率直なご意見をお聞かせください……!

榛葉 うーん、例えばイベントに関するプロジェクトをやる時は、一緒に作り上げていくという気概があるように感じるかな。だから、すごく人と人との距離が近くて、気を使わなくてもいい。思ったことをすぐに言い合えるような感じはあるんじゃない?

大谷 そうかも。社内でも社外でも言いたいことが言える関係性があるのはすごく大事。ただ単に「これやってください」と一方通行の対話になってしまうと、意味の共有ができてないことになるしね。相手に「どう思うか?」と問いかければ、その人なりの返答があるわけで、そういう対話をしながら合意の上で物事を進めていくコミュニケーションはプロデューサーとして気をつけてるところかな。そうじゃないと、そもそも仕事終わりに一緒に飲みにいけない(笑)。

榛葉 飲みね(笑)。ただ、そういうコミュニケーションって時間をかける必要があって、忙しいとなかなかできないことでもあるんだよね。そういうことも含めて、楽しめる人じゃないときついんじゃないかなとも思うよ。

大谷 そこは、あんまり割り切らないということだと思う。つまり、これは仕事でこれはプライベートで、と割り切らない。飲みの例えを続けると……仕事をしてるから一緒にいるのは当たり前で、さらに飲みに行けるから一緒にいられるみたいな。そういう信頼関係を築いておく必要はあるかもしれない。

榛葉 じゃあ、301のプロデューサーに必要なのは、チームの人たちとお酒を飲むことと美味しいご飯を食べること?

大谷 間違いではない……(笑)。ただ、ここで言っておきたいのは、単に仲良くするだけで仕事のクオリティが低かったら、この信頼関係は崩壊するということ。お互いに「プロフェッショナルとしてやってくれるよね」という暗黙の了解があるからこそ、言いたいことを言い合える透明性が生まれるんだと思う。そして、願わくばそういう信頼関係は、自分たちと関わるすべての人と結んでおきたい。そこが一番のポイントで、一番難しいところ。

<それって結局、人間力>

ーー最後に、301にプロデューサーとしてジョインする時、必要とされることってなんなんでしょう?話を聞いている限り、求められることって案外普通のことじゃないですか?

大谷 そう、極めて普通なこと。ただ、経済合理性のもとビジネスとしてやっていこうとすると、どうしてもその人自身のやりたいこととか、人としてあるべき姿からズレてしまっていくことが多いと思っていて。誠実にやっていくのが意外と難しい。それでも食い下がって、いかに『誠実にやりたいことと向き合うことができるか』を追求するのが301のスタンス。これに対してプロデューサーは、そういうスタンスの体現者であるべきだと思う。そのためにコミュニケーション全体を設計する必要があるしね。

榛葉 特別なことをやってるわけじゃないんだよね。だから求められることって結局 “人間力” の高さなんじゃないかな。自分のやりたいことに誠実な人って、ある意味、個性的な人たちで。そんな人たちと一緒にやるなら、心から相手を好きにならなきゃいけないし、人間力がないと、とてもじゃないけどついていけないはず。そのためのコミュニケーションを楽しめて、自然にできる人がいたら良いね。

大谷 そうだね。人間力って価値観や考え方だけではなく、あらゆる側面に滲み出るもの。雰囲気みたいな。例えば、301は必ずしも大きく目立つキャリアがある会社とは言えないけど、それでも良い仕事ができているのは「この人たちだったら、自分たちのやりたいことを理解してくれるだろう」という実力だけではない何かを感じてもらえているから。それが、人間力なのかもね。

次回は、301のコミュニティ時代からタッグを組み活動してきた CEO 大谷とCCO 宮崎の対談をお届け予定です。100人を超えるコミュニティーメンバーの中から、会社としての301を支える立場となった2人が語る、301のプロデューサー像とは?

301では、夏の新拠点立ち上げに向けて、クリエイティブ組織の常識を超え、飲食業界の常識を超えていく、新しい仲間を募集しています。詳細は301のHPをご覧ください。

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