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『メモの魔力』は実践者に向けた本。メモにより「事実を拾う」「抽象化する」「転用する」の3ステップで「応用・実践」するための本。#メモの魔力 #前田裕二

こんにちは。佐藤奨(さとうつとむ)です。

SHOWROOMの代表取締役である前田裕二氏による書籍の『メモの魔力』を読んでいます。

noteでは、書評を書いてこなかったのですが、これが非常に良い本だと感じまして、思わず衝動に駆られてこの記事を書いてしまいました。

・率直に『メモの魔力』は良い本です。

率直に『メモの魔力』は良い本です。それはなぜか。ビジネス書はほとんどの本が、起きていることを具体的にありありと書くことが難しいため、あえて「抽象的」な表現になっているのですが、『メモの魔力』というのは、「事実を拾う」「抽象化する」「転用する」の3ステップで、日常の中で情報を拾うとこから、それを抽象化して実践(転用)まで落とせるのか?ということをかなり具体例に書かれています。

つまりこれまでのビジネス書の場合は、、情報の保護の観点などから、あえて「抽象的」な表現にせざるを得ないだけに、そのまま読むだけだと具体化しにくい課題もあるのですが、この『メモの魔力』は、実践を目指す人に向け、日常からの情報の広い方、それを抽象化する方法、そして転用する(実践する)という流れを、前田裕二氏本人の実体験に基づいて一つ一つ事細かに説明されています。

・この本で特に深いテーマは「抽象化」

この本で特にボリュームを割いて説明されているテーマは「抽象化」です。

「抽象化」とは、つまり、一般化すること、水準を上げることなどと表現されますが、例えば「りんご」を抽象化すると「くだもの」で、さらに抽象化すると「食べ物」さらに抽象化すると「物体」と表現できます。

前田氏によると「抽象化」とは、「他の部分にも応用可能な気づきを得よう」というつもりでいると、綺麗に具体から抽象度の高い命題を抽出することができるようになる、と表現されています。

・私自身も『メモ魔』と言われていたが、単なる殴り書きだった

実は、私自身も社会人をスタートした時から『メモ魔』と言われていて、勝手ながら前田氏にはシンパシーを感じてしまいました。

そして、かつては、Campusのメモ帳サイズのノートを買っては2週間程度のペースでノートを使い切るくらいメモっている時期がありました。

月日とともに使うノートのサイズが大きくなり、今は手書きは辞めて、EvernoteへのメモやGmailの下書きにひたすら文字化するスタイルに変わったのですが、かつては、前田氏がこの書籍でも書かれていたことと同じように、あまりに私がメモするので周りに不思議がられ、なんでそんなにメモるの?としょっちゅう言われていた時期がありました。笑

ただ、この本『メモの魔力』を読むと、私のは単なる殴り書きだったなと感じさせられました。

一応私も3色ボールペンを活用して、メモを読み返しては重要部分を赤色で印をつけるなどを行なっていたのですが、前田裕二氏の「メモ術」はもっともっと具体的、かつ実践的なのです。

・「ファクト→抽象化→転用」という最強のフレームワーク

前田裕二氏の「メモ術」はもっと具体的で実践的と書きましたが「ファクト(事実)→抽象化→転用」という枠組みを最強のフレームワークと称していて、前田氏は、メモを取ることで、常にこのフレームワークを意識しているとのことです。

さらに、日常を全てアイデアに変えるつもりでメモを取っているそうです。ここまで来ると狂気の沙汰とも言えるレベルですが・・・

例えば以下のような記号を用いて単純化させ、メモした内容に意味付けして、より具体的にインプットを行えるように工夫しているとのこと。

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(『メモの魔力』より引用)

というように、メモから実践(転用)に落とし込む、例えば、前田氏がやられているサービスでは、その気づき(事実)から抽象化して、サービスに生かした手法などを、詳しく触れられています。

これらの流れを、書籍に書かれた事例からざっくり転用すると・・・
ある打ち合わせで、大阪・東京で宣伝用のチラシを配布した
普通にチラシを配っても、通行人に何らかメリットがないと受け取られない
大阪のおばちゃんは、何でもない時によくアメをくれる
大阪では、アメと一緒にチラシを配るとたくさん受け取られた
東京で同じようにチラシを配ったが、大阪の方が東京の3倍チラシがはける

という話を打ち合わせ聞き(ここまでがファクト)

上記を、抽象化→転用でさらに思考を深める
これらの現象を抽象化すると、大阪の方は、直接的で目に見えるメリット訴求に弱いという一つの気づきを得た。

さらに、東京で同じようにチラシを配ったが、大阪の方が東京の3倍チラシがはけた、という事実(ファクト)を考えると、これが他の分野に応用可能性が高い概念と捉え、これらの事実を抽象化し、SHOWROOMにて大阪対象の施策を考えて転用させたこと、などが詳しく書かれています。

こうした実践例が詳しく書かれている背景としては、冒頭で触れた通り、メモによって「応用・実践」までの流れを事細かく言語化することで読み手の方々のイメージを膨らませ、より多くの方が実践に繋がるように前田氏が配慮したものと感じます。

『メモの魔力』は実践者に向けた本だと思います。

私も自身の自己流だったメモを、この機会にアップデートさせたいと考えています。

詳しい内容が気になる方は、ぜひ書店やAmazonにてこの本を手に入れてもらえたらと思っています。

メモの魔力 前田 裕二 (著)
https://amzn.to/2RiBX1W

著者のTwitter

著者のプロフィール(制作プロダクションを経営)
BMXジャンプショーを展開
1万人規模の子供向けイベント




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