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日本のスポーツにおける大ニュース!バスケが国内初の取り組み4団体の「事務局機能」の統合会社を設立【前編】

こんにちは。佐藤奨(さとうつとむ)です。

2018年はスポーツの協会を中心に様々なニュースがありましたよね。今年を総括する記事ではないですが、12月25日に以下の「バスケ」の件が各社のニュース記事となりました。

日本バスケットボール協会(JBA)は25日、東京都内で理事会を開き、JBAとBリーグ、両者の権益統合事業を担うBマーケティングなどの職員を集約する新会社「バスケットボール・コーポレーション株式会社」の設立を承認した。日本経済新聞 電子版より

今回はこのニュースから感じることをnoteにしてみたいと思います。

今回のこのニュース、ざっくり言うと、国内のバスケ競技の事務局機能を団体を超えて横串しでやるということ。

そして、これがニュースになる理由は、これらの取り組みが日本のスポーツ団体で初めての試みだからです。

この件は日本のスポーツにおける大ニュースだと思います。

もはやこれと同じことはサッカーや野球には出来ない。ことで、バスケは本気でメジャースポーツ入りを目指しているということを感じるニュースでした。

目次
・リーグ・協会の事務局機能を統合するというのはどういうことか?
・統合の真のメリットは「働く人」のことを考えてのことだろう
・スポーツ界の不祥事 60%余の団体 “原因は人手と予算不足” by NHK

・リーグ・協会の事務局機能を統合するというのはどういうことか?

今回のこの件、JBAとBリーグ、両者の権益統合事業を担うBマーケティングなどの職員を集約する新会社「バスケットボール・コーポレーション株式会社」の設立との発表がありました。

つまり、公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)、B.MARKETIG(Bマーケティング)株式会社、一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ(B3リーグ)の4団体が「バスケットボール・コーポレーション株式会社」に統合するという話です。

これらの狙いとして、新会社が各団体をつなぐ「ハブ」の役割を担うようで、人材の交流や育成だけでなく、バスケットボール界の競技日程の整備やプロ興行のノウハウを代表戦やアマチュア大会に生かすことなどが期待される。とのことです。

つまり、これは日本のバスケットボールのプロリーグ、アマチュアリーグの「事務局機能」の統合会社なのです。

・統合の真のメリットは「働く人」のことを考えてのことだろう

「事務局機能」統合によって、上記の通り、人材の交流や育成だけでなく、バスケットボール界の競技日程の整備やプロ興行のノウハウを代表戦やアマチュア大会に生かすとのことしていますが、真のメリットは「働く人」のことを考えてだと私は考えます。

「働く人」のことを考えてというのは、アマチュアの協会だと、「稼ぐこと」が難しいがゆえに、ボランティアで関与する人が多かったり、十分な待遇が得られないというケースが起こっています。

つまり、今回の統合により、日本のバスケットボールに関わる事務方人材を集約することにより、重複する業務を減らせるメリットがある他、集約することで、その会社がまとまった収益を集められるため、売り上げが安定しやすいのです。

また、上記の通り、プロ興行のノウハウを生かす考えを持っているようで、つまりは野球で言えば甲子園、サッカーで言えば高校サッカー選手権などのように、アマチュアでも大きな興行に育てることも狙っていると考えています。

それを目標にするなら、すでに盛り上がりつつあるBリーグのノウハウを全力でアマチュア大会に注入する方がアマチュア大会の盛り上げに寄与することでしょう。

つまり事務局部分を統合して会社としてしっかり「経営」し、屋台骨をしっかりする。しっかりすることで、ノウハウも集約でき、新たな価値も生み出しやすくする。といったところではないでしょうか。

・スポーツ界の不祥事 60%余の団体 “原因は人手と予算不足” by NHKオンライン

先日、NHKオンラインの記事でも、スポーツ界の不祥事 60%余の団体 “原因は人手と予算不足”とされていました。

実は、日本の国内スポーツの統合団体(ナショナルフェデレーション)のほとんどが、コンビニの1店舗の平均売上2億円にも満たないサイズで、国中の競技の統括団体となっています。

それで国内全部の競技を見ろ、というのはさすがに無理ですよね。

本来であれば、集約できるところは集約し、資本だけでなく権限も集中できるので意思決定も早くなるはずなのですが、先の日経の記事にも”JBAの三屋裕子会長は「足元の組織づくりでオールバスケットを目指す。団体の壁を取っ払いたい」と意気込みを語った。”との記述もある通り、団体には壁があったのです。

団体の壁とは何か。ここに一つの闇があるとは思いますが、長い間、リーグ分裂状態が続いていた日本バスケだからこそ、そこの分裂による課題意識が高いのだと感じています。

そして、同一競技での団体の複数乱立は、バスケに限らず、他のスポーツでも起きていること。一緒くたにできていなかった要因があるのです。

どうして統合的に行えないかというと、利益相反などが主な要因ですが、このテーマで書くと非常に長くなりそうなので、後編で深掘りしていきます。

ニュース記事
日本経済新聞 電子版

バスケ協会、新会社設立を承認 スポーツビジネス人材育成へ
https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK20807_V21C18A2000000/
バスケットボールキング
JBAやBリーグなど4団体をつなぐ新会社設立へ
https://basketballking.jp/news/japan/20181225/124993.html

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