Symdolick特別公演 〜 ワンマンライブ決起集会 〜
翌週のワンマンライブに向けての前哨戦と言うか、既にチケットを購入済みのコアな客層を対象にした、Symdolickのライブの受容の「しかた/されかた」についての答え合わせのライブと言う趣。
セットリスト
メドレー的な繋ぎを耳に慣らしたり、シンガロングやオーイングのおさらいをしたり。
本番では説明抜きにやる仕込みのリハーサル。
私はあれこれ指図をされると醒めてしまうのだけれど、曲がりなりにも「提案型」のレクチュアになっていたり、そうならない工夫がある程度はされていたのと、そうしなければならない事情へのこちらからの理解もあり(※共感はしていない)、執拗且つ冗長なシンガロング講座以外は流す事が出来た。
シンガロング講座は声が出る迄やらせる趣向。
馬鹿馬鹿しいのでしゃがんでやり過ごす。
「恥ずかしがらずに声を出して歌え」と言うのも乱暴な話で、恥ずかしいから歌わないのではなく、歌いたくないから歌わない。 死んでも歌わない。
そんなに歌わせたければ「歌いたくなる気分」にさせればよい。
それが出来ないから強要する。 表現者としての怠惰。
「恥ずかしがって歌わない」的な雑な決めつけをされると、死んでも歌いたくない気持ちにはなるが、ここは歌いたい人が集まるライブなので、私は居ないことにしてもらって(しゃがんで待つ)、歌わせたい人と歌いたい人とで思う存分歌わせたり歌ったりしていただく。
長い弁当幕、冗長の極み。
MIXが「公許」になっている特定の曲は盛り上がるが、そうではない曲は盛り上がらない。
その「そうではない曲」も盛り上げろと言う要求。
相対的に盛り上がりたくなる気分に欠けるから盛り上がらない。
答えは明白なのにそこは無視する。
私は蔓延り出した当初(2005年頃)からMIXなる奇行が嫌いなのだけれど、それ以上に官許/公許の盛り上がり方の押し付けが気に入らない。
客を信用していないのに、その客に頼る矛盾。 これも怠惰。
ノレるところはノル、ノレないところはノラない。
ライブなんてそんなもんじゃなかろうか、「全員何々しろ」とか気が狂っているとしか思えない。
「声出せ」とか「手を挙げろ」と言われるたびに心がささくれ立つ。
たまの休みくらい理不尽な命令からは解放されたい。
命令されたい向きは、ご随意に。
丁寧に作られた質の高い楽曲とオケ、それを活かすために工夫された振り付けやフォーメーション。
実際に歌って踊って世界観を可視化するメンバー。
私には合わないアレコレを閑却して、好きな部分に集中する。
そうすればなんとか楽しめる。
しかしこれも撮影席ならではの特権であり、それ以外の客席では、「人それぞれの楽しみ方」が保証されない。
視界は光る棒の波に遮られ、自由に移動する客が前後左右から飛んでくる。
ぶつかられはしないまでも、床に荷物を置いた日には確実に蹴られる。
落ち着いて見る/聴く環境は何処にもない。
これは送り手と演者、そしてコアな客が選んで作り出した環境であり、それを是とする人たちが残り、否とする人たちは静かに去り、是とする人たちが流入した。
差し引きの収支が現在である。
その現状に鑑みて、解散のやむなきに至った。
斯くなる上も、まだ更なる負の連鎖を続けようとする狂気。
決起集会、何に対しての決起なのだろうか。
こうした、いたたまれないアレコレを洗い流して楽しい気分で上書きして終わらせるmagical sweetieの楽曲力。
https://www.youtube.com/watch?v=3qe-K30UwUc
まぁ、いいんじゃないですかねくらいまで持ち直して終演。
どんな顔をして行けば良いのか分からない日の特典会は失敬することにしているので、そのまま帰宅。
(2024.10.06 記)
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