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【体験談】留学奨学金を合計500万円いただいた話

留学するにあたり、もっとも心配な要素の一つが資金ではないかなと思います。私も大学院留学の際には、金銭面で両親に頼らないことを条件として自分で決めていました。学部卒業後、就職する友人たちがほとんどであるなか、大学院まで行くのはかなりエクストラなもので、親に頼るのは申し訳ないなと思っていたので…。

しらみつぶしに様々な奨学金や団体を調べ、応募し、不合格だったものも多々ありましたが、結果として、合計500万円近くの奨学金をいただけました。2021年ごろの情報・体験談なので最新ではありませんが、参考程度になればと思います。
ちなみに、いただいたのは次の3つの奨学金です。

ロータリー財団 グローバル補助金:$3万(当時で約330万円)
留学先の奨学金:月約7万円×18か月
TA(ティーチングアシスタント):授業料1セメスター免除


私のバックグラウンド

奨学金の募集要項は、条件が細かく指定されていることも多いので、まずはじめに私の留学形態やバックグラウンド、希望していた奨学金形態等について、少し紹介します。

留学形態:大学院の正規留学(2年間)
留学先:韓国
専攻:社会科学系/国際関係学

バックグラウンド:
学部は文学部の美学美術史専攻で、修士で専攻する分野の専門性はゼロ。院修了後は、研究者になりたいわけではなく、当時はあまり明確な展望なし。

希望する奨学金の形態:
返済不要の給付型
なるべく制限が少ないもの 例)留学先の指定や奨学金の重複不可など。
倍率が高くなさそうなもの=マイナー or 募集人数が多い

インターネットを中心に、これらの条件に沿った奨学金を見つけ出し応募していきました。


情報収集

第一関門は、情報収集。「海外奨学金 まとめサイト」というように検索すると、以下のような便利なサイトも出てきます。
私は、こういったサイトにプラスして、まとめサイトに掲載されていない奨学金も検索ワードを色々と替え、なるべく網羅できるようにしました。


そして、スプレッドシートに各奨学金の詳細な情報をまとめていました。
3年ぶりくらいにこのシートを開いてみましたが、結構細かな条件があったんだなぁと改めて驚き…!必要書類や選考方法もまちまちで複雑…。

現在の状況は分かりませんが、財団によっては公式HPにもあまり情報が揃っていなかったり、文系専攻は対象外だったり。結局応募できる奨学金はあまり多くはなかった記憶があります。


いただいた奨学金3つ

①ロータリー財団 グローバル補助金

留学にあたり、こちらの奨学金は本当にお世話になりました。頭が上がりません…。

以下にあるように専攻分野の条件はありますが、その他の指定はなく、返済不要で、なんと支給額は最低でも3万ドルです。(当時は円換算で330万円くらいだったと思いますが、円安の今では450万円ほど!)

ある日通帳にこの額が振り込まれており、驚きはもちろん、有り難いやら申し訳ないやらでした…(月額ではなく一括給付。)

グローバル補助金による奨学金は、海外大学院への留学に使うことができます。奨学生は、以下の重点分野のいずれかに該当する分野を専攻することが条件となります:
平和と紛争予防/紛争解決
疾病予防と治療
水と衛生 
母子の健康
基本的教育と識字率向上
経済と地域社会の発展
環境の保護

奨学金の期間は1~4年にわたり、学位取得を含むものもあります。

公式HPより

申請方法が複雑で、今でも私はよく理解できていないのですが、全国各地にある自分が居住しているエリアのロータリー地区やクラブを通じて申請する必要があります。

私が日本で住んでいる地域のロータリー地区は、市単位ではなく、より細かい単位で分かれています。当時はそれを知らなかったので、自分の市の違う地区にはじめコンタクトを取ってしまいました。

ネット上にはあまり情報がなかったので、とりあえず電話をかけてみると、私の居住地に置かれているロータリー地区に案内してくださりました。

例えば、以下のサイトでもこの奨学金についてまとめてあるものもありますが、地区によって申請方法や締切等が異なるので、どうにかして自分の地区にアタックすることから始まるのかなと思います。


②進学先の奨学金

進学先のソウル大学・国際大学院が韓国政府と連携してオリジナルで支給している奨学金もありました。
これはかなりピンポイントなので、ほとんどの方には該当しないとは思いますが、大学によってはこういった奨学金もあるかもしれません!

これは月額70万ウォン(当時日本円で約7万円)を半年間いただけるものでした。半年後には、申請書類を再度提出し、選考が行われるのですが、一度選ばれたら次も結構いただけるような感じでした。

政府の補助金が財源なようで、受給者は、修士:学会発表もしくはジャーナルへの投稿、PhD:ジャーナル掲載、各種セミナーへの参加等、一定の成果や条件を満たす必要はありました。


③ティーチングアシスタント(TA)

そして最後は、ティーチングアシスタント。これは本来は教授の授業準備や研究のお手伝いを行い、その代わりに授業料(約35万円)が免除されるもの。
私の時はちょうど教授がサバティカルで、実際の業務はほとんどありませんでした。「なんでもお手伝いします!」とお伝えしていましたが、行ったことといえば、教授が作成された論文の日本語参考文献リストをチェックするくらいでした…。

✥ ✥ ✥ ✥

私は上記の3つの奨学金をいただいて、金銭面で心配することなく留学でき本当に有難かったです。
もちろん、情報収集や応募書類の作成、レポート提出等、少し大変なことはありましたが、同じ金額を自力で稼ごうとするなら…!

こうやって私の留学体験談をシェアすることで、少しでも奨学金の恩返しができたらと思います。


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