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イシューからはじめよ【Yuの本棚⑤】

新卒2年目の時に読んで以来、3年ぶりにイシューからはじめよを読んだので、読書メモを残します。

『イシューからはじめよ』は、問題解決におけるアプローチを変革し、バリューのある仕事を実現するための思考法を解説する書籍です。本書は、ただ多くの労力を投入するのではなく、効果的なアウトプットを生み出すための方法論を示しています。

序章:バリューのある仕事とは

著者は、「バリューのある仕事」を、イシュー度と解の質の掛け算で定義しています。イシュー度とは、その問題に答えを出す必要性の高さを示し、解の質とは、その問題に対する答えの明確さを指します。プロフェッショナルとその他の違いは、投入する労力ではなく、どれだけ効果的な成果を出せるかというアウトプットにあります。

1章:イシューの明確化

イシューを明確にすることは、問題解決の第一歩です。「何のためにやるのか」「何に答えを出すためのものか」という問いから、問題を定義します。ここで重要なのは、単なる疑問ではなく、「~はこうなのではないか」という仮説を立てることです。仮説を持つことで、必要な情報や分析方法が明確になり、答えに向かって効率的に進めます。また、仮説を立てることで、結果の解釈が明確になり、直感に反するものを探して新しい視点を得ることができます。

情報収集の要点

情報収集では、一次情報を重視し、過度な情報収集は避けることが推奨されています。特に、二次情報には現実が反映されていないことも多いため、一次情報にアクセスすることで、より正確な分析が可能になります。さらに、情報を整理するために「So what(だから何?)」という問いを繰り返すことや、視覚的に整理することも重要です。

2章:ストーリーラインの構築

イシューを解決するためには、問題を「where(どの領域か)」「what(どの戦略か)」「how(具体的な取り組み)」に分解し、最終的に得たい成果から逆算して要素を仮想的にシミュレーションします。これにより、重複や抜け漏れを防ぎ、問題解決の全体像を整理することができます。

3章:絵コンテづくり

絵コンテづくりとは、ストーリーラインに沿って必要な分析をイメージ化し、視覚的に並べる作業です。分析では、対象を適切な比較軸で比べることが重要であり、分析結果をフェアに比較することで、違いやパターンを見つけ出します。定量分析では「比較」「構成」「変化」の三つの型があり、それぞれを活用して原因と結果の関係を明らかにします。

4章:アウトプットドリブン

アウトプットを効果的に出すためには、完成度に固執するよりも、回転数を重視して何度も試行錯誤を繰り返すことが重要です。スピード感を持ち、必要十分な解を早期に提示することが大切であり、エレガントな方法よりもスピードと実用性が求められます。

結論

本書の核心は、単に問題を解決するだけでなく、最も価値のある解をいかに素早く導き出すかというプロセスにあります。イシューを明確にし、仮説を立て、効率的に情報を収集して分析し、適切なストーリーラインに基づいてアウトプットを出す。この一連の流れを通じて、価値ある仕事が実現できるのです。

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