頭が悪いらしかった。
「おまえ頭わりいな~」
私がそう言われるようになったのは大学以降だ。それまでは,自分が頭良いと思い込んで生きてきた。人の思いつかないようなことを考え,自分の存在意義を自分で確認して生きていた。それが大学の研究室配属以降,意味をなさなくなった。
現在所属してる研究室では私は誰にも歯が立たない。あるいは,自分の頭の使い方が通用しない。。。居るのがつらい。
「おまえ何もできないな」と教授が言う。
研究室では毎回毎回こんな感じで出来ない奴でしかない。
後輩に「先輩,○○はやっておきます」なんぞ言われしものなら「先輩なのにあたしは使えないんだな」と解釈できるようになって来た。ほんとかどうかしらないけど。
すっかり自信を失ってしまった。
今までの優越感みたいなものは破れ去った。そういう変な気持ちを取り去れただけ,このゼミにいる価値があると思って良いのかもな。
世の中は広かった。
取り付く島もない。
「つめださん,そんな卑下するほど悪いとこないよ」
えっ。
嘘つけ。
「え,本当ですか」
「うん。 …悩みやすいのかな?」
先日お世話になった先生の言葉である。
信じ切れなかった。でもそう信じて,自信を持ってやってみるのが良さそうな気がした。
うん。
どうやらそうするしかないようだ。
唯一の道がこれなのであれば恵まれている。
いいことありますように!