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リスクとリターンがあるから、ゲームもピアノも面白い

GWに友人と集まって懐かしのファミコンゲームで遊びました。

それぞれ思い出のソフトを持ち寄って。

その中のひとつに「キテレツ大百科」の、いわゆるマリオ的なアクションゲームがあったんですがこれがなかなかの怪作で…

しゃがみの体制がなんかイラッとするとか、通れる床とダメージを受ける場所の区別がつきづらいとか、なぜか天井を逆立ちで歩けるとか、背景が不気味、とか色々あるんですが、一番の問題は途中で助ける仲間の存在

クセのあるしゃがみ方

こんな「仲間」ありなの?

ゲームをはじめて少し進むと後ろを勝手に付いてくるんですが、この仲間は操作もできず敵を倒してくれるわけでも無いどころか、敵に当たるとこちらがダメージを受け、仲間だけが勝手に落とし穴に落ちてもゲームオーバー。

こんな理不尽なゲーム初めてです。笑

最近ゲームクリエイターの桜井政博さんの動画をよく見ているんですが、そこで学んだ「リスクとリターン」で考えるとありえないことだなと。

ゲームはなぜおもしろいのか

動画で語られるのは、ゲームの面白さと言うのは「行動によってリスクが高まるが、そこを突破した時にリターンが得られる」ところが本質である、というお話です。

スーパーマリオでは敵と離れていればリスクもリターンも無いが、敵に近づくほどやられる可能性【リスク】が高まり、敵が最接近してリスクが最大になったところでジャンプをして、敵を踏むことでやっつけられると言う【リターンが】生まれる。そこがおもしろさの根幹です。

比べてわかるマリオの完成度の高さ

その観点で見ると、このキテレツの仲間システムはリスクが異常に高まるだけでリターンが全く得られない存在です。たぶんこのシステムだったら本当は「仲間は敵に当たるリスクはあるけれど、敵を自動的に攻撃してくれる」などのリターンが無いとダメなんだと思います。そして強制的にではなく〈そのリスクを取るか取らないか〉自分で選択できるとおもしろさが増すんでしょう。

さらに増える仲間。ある意味おもしろいですが、決してゲーム性ゆえでは無い。

僕はテレビゲームやボードゲームが好きで色々遊ぶんですが、ちゃんとおもしろいゲームってやはりそこのバランスが絶妙です。あらゆるスポーツもそうでしょうし、そして楽器の練習もそうなんじゃないかと思います。

楽器練習にもあるゲーム性

ピアノをはじめるときにまずは手に取るであろう「初心者向け」とされている教材は、ただ単に簡単と言うだけでは無く、小さなリスク(短時間で確実に弾けるようになる)である程度のリターン(気持ちよさ)が得られるものだということですね。簡単だけどリターンも小さい(完成してもあまり気持ちよく弾けない)楽譜は玄人向けなのかもしれません。

もちろんリターンの大きさは人によっても違い、弾けたこと自体が大きなリターンになることもあれば、あこがれの曲だったり、家族が聴いて喜んでくれたりすれば同じリスクでもリターンは跳ね上がります。

とは言え小さなリスクで大きなリターンが得られすぎるものだけではきっと喜びが持続しづらかったり…「リスクとリターン」の視点で遊びを見てみると色々と納得ができて面白いなと思いました。

僕の用意したソフトは当時難しすぎた「けろけろけろっぴの大冒険」大人3人の知恵により30年越しでクリアできました!

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