あの日、ピアノと音楽が繋がった
僕の実家には母が大学生のときから弾いていた古いヤマハのアップライトピアノがあります。
小さいころは母がよくクラシックを弾いていたので「ピアノは楽譜を見て決まった曲を弾く楽器」というイメージでした。僕自身もバイオリンを習っていて、もちろん弾くのは教本にある練習曲やクラシック。
でもある日なんのきっかけだったか、当時テレビでやっていた戦隊モノ「恐竜戦隊ジュウレンジャー」のオープニング曲のメロディーを母がピアノで弾いてくれました。
「♩ラーシドー、シードレー、ドーレミーミミミレードレードド」と言う、今でもすぐに思い出せるものすごい簡単なメロディーでした。
これは当時小学校2年生の僕には衝撃で、思ったことは「おかあさん、すごい!」と、それ以上に「ピアノでこうやって弾くのってありなんだ!」
楽器に対して、時間通りにレールの上を走る電車のように思っていたのかもしれません。ピアノが「クラシックやピアノ曲を弾くもの」から「音楽を奏でるもの」に変わった瞬間でした。
学校で鍵盤ハーモニカでそれを弾いて友達に自慢したり、自分でも色々な曲のメロディーを弾いてみたり。今思い返しても、あのときが本当の意味で僕が「音楽」をはじめた瞬間だったなと思います。
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