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パッタイを作る話

こんばんは。今日もおつかれさまです。

最近、災害が多い。
暇だった休日に、ちまちまと買い集めてきたレトルトなどのローリングストックの総点検を実施した。
こまめな人間ではないわたしは、ものの賞味期限をすぐに切らしてしまう。
美味しそうなものを買えば買うほど、「食うのがもったいねえ」「もっとめでたい日に食おう」などと言って食べるのを先延ばしにして、結局賞味期限が切れてしまう。なので、普通に数ヶ月くらい賞味期限が切れたお菓子とか全然食っちゃう。むしろ賞味期限内には賞味できない前提で買っている節すらある。
そのようなわたしの平和な日常に、最近ちょこちょこと入ってくる災害のニュース。世の中から消え去るコメとペットボトルの水。

さすがに備蓄品の確認するか〜とキッチンから百均で買った白いカゴを取り出す。この中にレトルトや栄養食品などを溜め込んでいるのだ。
早速全てひっくり返して、カレーやスープ、缶詰などの賞味期限をチェックする。見事に半数程度が賞味期限をゆうに半年は越しているという、なかなかに熟成されたコレクションだった。中には、転職祝いにもらった高級牛すじカレーもある。賞味期限は1年以上過ぎてしまっている。ついに食う時が来たか、しめしめ・・・と悪い顔で温め直して食った。1時間後、見事に腹をくだした。

備蓄品の中に、2ヶ月ほど期限が切れたパッタイのキットが入っている。昔カルディで買ってそのまま記憶の彼方に飛んでったものである。
麺は乾麺だし、食っても問題がなさそうなので、調理して食べることにした。
材料はエビ、ニラ、もやし、卵。ニラともやしがないので買ってくる。スーパーには「ニラもやし炒め」という世にも便利なものが売っている。すでにニラやもやしがブレンドされ、そのまま使えるという代物だ。ニラともやしを別々に買うより安く上がるので購入した。買ってから気づいたが、大きめのキャベツと薄っぺらいにんじんという予定外の客人が入っている。よく見るとニラが4カケラくらいしか入っていない。これじゃ「ニラもやし」じゃなくて「ほぼもやしキャベツ(まれににんじんとニラ)」である。改名してほしい。

乾麺を熱湯で1分茹で、炒めたエビと卵の中に、野菜と一緒にぶち込む。そこに添付のソースを入れる。甘辛くてドロリとした赤い液体がジューッとエビや麺に絡む。食欲をそそる。
ソースの他に、小さな小袋が付いていることに気づく。外袋を見ると、「チリパウダー」と書いてある。スパイスカレーを作ることがあるわたしは、「チリパウダーね、知ってる知ってる。辛いものは苦手ではないし、この程度なら全部入れても問題ないだろう」と余裕綽々で袋を豪快に開封しバッとフライパンに入れた。
パウダーじゃねえ。
立派な唐辛子のかけらが大量に出てきたのである。30年以上信じてきたパウダーの定義を疑った。恐る恐る、麺を一本食ってみる。想像の10倍くらい辛かった。

たっぷり2人前のパッタイができたが、その日は0.5人前のパッタイと卵かけご飯を交互に食った。

翌日は腹痛で起床し、トイレでテレワークの勤務時間を迎えた。

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