おけしょう。

わたしはお化粧が好きです。
アイシャドウやリップ等のコスメ用品も好きです。

はじめて化粧品に手を出したのは小学校高学年の頃かな?同じクラスの女の子がなぜか学校にビューラーを持ってきててそれを貸してもらった。
と言っても使い方もよく分からないし、何より目にこれを?!え?!怖い!!って感じだった。
その後は、わたしはどちらかというと「優等生」の部類だったので(自分で言っていくスタイル)自然と周りにいた人たちも似たような感じで、化粧に興味を持つことは特になかったし、日焼け止めですら塗らなかったので体育祭では肌が真っ赤になって大変だったのを覚えている。
ただサン宝石(確か最近無くなったんだっけ...?)っていうのに一時期ハマってて、カタログでヘアアクセサリー注文したり、おでこのニキビが異常に酷かったからそれまで全部後ろ髪に回してた髪の一部を切って前髪を作ることで隠すようになったりと、多少は“身なりを整える”ということをしていた。

高校生になると、目からも耳からも入る情報量が自然と増え、学校が街中に近い所に位置していたのもあって放課後に友だちとぷらーっとお買い物に行って雑誌立ち読みしてみたり薬局で化粧品見てみたりして、分からないなりにキャンメイクやセザンヌ等のプチプラコスメを買うようになった。
小学生の頃に怖かったビューラーも改めて使ってみたら上手に使えて怖いこともなく(と言っても当時一見一重に見える奥二重だったから、下手するとまぶたを挟んで痛い思いもした。笑)透明マスカラをして学校に行くこともあった。
ファンデーションというものの存在も知り、薬局でどのブランドよりも激安で売られていた、ちふれのファンデーションを買って愛用するようになった。もちろん下地という存在は知らないので、パウダーファンデーションをそのまま顔面に塗りたくるという、今となっては笑っちゃうような使い方をしていたけれど。当時はそれだけで大人になったような気がして嬉しかったのを覚えてる。
なんなら大人になったような気分が嬉しくて、学校にファンデーション塗っていったこともあったなあ。高校1年生の時、担任のおばちゃん先生に「顔がいつもと違う!“おしろい”塗ってるでしょ!だめ!」っ言われたのもすごい覚えてる。
それまで側から見たら優等生だったわたし(今となってはただ装ってただけなんだけど)にとっては、そうやって注意されることすらも大人になったー!という嬉しさの方が勝ってた。
高校で出会った友だちのおかげでめでたく「女の子らしさ」というものを意識するようになった結果、化粧だけではなく、直毛に憧れてストレートパーマ、それでは飽き足らず縮毛矯正もした。
それまで他人から自分のことをどう見られてるかなんて考えたこともなかったけど、たぶんこの頃から意識するようになったんだろう。
...というか何より高校入って入部した弓道部の1つ上の先輩に一目惚れしたというのも大きいかもしれない。大抵みんな部活見学をしてから入部するか否か決めるのに、わたしは入学前から高校では弓道をやりたい!という夢を描いていたので、一度も見学はせずに入部したんだけど、それも相まって「この人はわたしの運命の人に違いない」と本気で当時は思ったんだよねえ。当時のわたし、乙女かよ、可愛いかよ。なんなら今でもその先輩のこと大好きだわ。(相手もわたしも既に既婚者という事実)

大学へ進学してからは化粧が当たり前になった。
寮に住んでたし、通学で電車に乗るし、校内では毎日いろんな人に会うし、むしろすっぴんで過ごすなんて発想はなかった。
ただ当時のわたしはドケチだったので(はじめて親元を離れて、もらったお小遣いは大切に使わないと!という意識が強かったのもある)アイシャドウも底見えするまで一種類を使い続けてたし、買うのも薬局で手に入るプチプラコスメ。
でもふと興味本位で買ったオレンジ色の口紅を買ったことがあって。激安ちふれ様の。(笑)それでウキウキして塗って学校行ったら、クラスの男子に「お前今日唇オレンジじゃね?!」って笑われたんだよね。あ、これ変なのか...とそれ以降は一切使わなかった。というかリップ自体大学生の頃はほとんど気を使ってなくて、塗るとしてもリップクリームだった。だから成人式の時、大学の卒業式の時の写真に写るわたしの唇、血色皆無。振袖が黒色だったから赤いリップとか絶対映えたのに。今思うと本当に勿体なさすぎるし、誰か指摘してくれても良かったのに!と思わざるを得ない。

社会人1年目に入社した会社で、「女性にとって化粧は身だしなみのひとつなので、絶対に化粧はして出勤してください」と言われて、どうも義務化されると化粧するの面倒くさいなあと思うようになった。それでも一応怒られたくないから必要最低限の化粧はして行ってた。相変わらず優等生ぶるスタンスは変わらず。
ていうか「女性は化粧するのが当たり前」って何なんだ?性差別や!!大学時代「ジェンダー論おもしろいよ」って勧めてくれる友人何人かいたんだけど、ジェンダー語ってる時点で男と女意識してるの何か嫌だ!結局同じ人間でしょ!って思ってあえて受講しなかったんだけど、取ってみても良かったなあと今となっては思う。

まあとにかくこの会社本当に酷くて、毎日11時間拘束10時間勤務で月収も手取り13万(交通費抜いたら12万くらい?)という稀に見るクソ会社だったし、加えて職場自体も保育園で子どもたちから感染症の洗礼を受けまくっていたために、体調が良い日が無くて、一回両目結膜炎になったことがあって、治るまでの数日間すっぴんで出勤するうちに、もういいやってなって義務になってた化粧を気が向いた時にするようになった。
社会人になってからは、化粧=ライブに行く時にするものになっていた。
大好きなバンドマンに会うために自分の見た目を少しでも良くするのに必死。若いな。

転機になったのは、2017年の春に罹ったインフルエンザ。熱は下がっても出勤は出来ないわけで、家で何をするでも無くゴロゴロしていなきゃいけなくて。その時にたまたまyoutubeで美容系youtuberの動画に辿り着いたんだよね。観てたらすごく楽しくて、とにかく関連動画漁りまくって。元気になったら化粧品買いに行く!!って意を決して。
元々母親が結婚する前は美容師だったから化粧品とかにもそこそこ詳しくて、特にカネボウやルナソル を好んで使ってたから、そのお下がりをもらって既にデパコスには手は出していたんだけど。
自分の意思ではじめて買ったデパコスはTHREEのリキッドチーク。結構深みのある赤色にシルバーのラメ入りのもので、しかもチーク以外にもリップやアイシャドウにも使える!って商品だったので、むしろお得やん!と購入。
そこから化粧に関する知識をyoutubeを中心に得て、それまで特に何の拘りもなく使ってた下地やファンデーションを全てTHREEで揃えるようになって、気付いたら使ってるコスメが完全にプチプラ<デパコスになってた。
でも元々ライブ以外に趣味も興味も無い人間で、大好きな映画館も仕事が忙しくてあまり行けてなかったし、ちょうど良いタイミングで新しいお金の使い道が出来たんだよね。

しかし今年になって、わたし一体化粧って何回したかしら。10回もしてないのでは...?いや、さすがに15回くらいはした?20回は絶対してない...。
理由はもちろん思うように外出できなくなったから。
人に会うこともない。
毎日テレビやネットから入ってくる情報は暗いニュースばかり。
化粧をすることに必要性もなければ、もはや意味すら感じなくなっていた。
毎日家事育児に追われる生活。
せめて旦那とまだ付き合いも短くて多少の恥じらいがあれば少しは気を遣っただろうけど、今年で一緒にいるようになってから10年になるし、身なりを取り繕うような関係性でもなくて。(苦笑)
元々おへその下まであった髪の毛もストレスからばっさり胸上まで自宅で自分で切り落とし、当たり前に失敗したけど、まあ誰にも会わないしいいや!って感じで。
気付いたら深酒も増え、それに伴って夜食も増え、体重は気付けば妊娠後期レベルに...。
よくよく見たら鏡に映る自分の身体のだらしなさよ。思えば最近身体重いわ、、なぜここまで気付かなかった?

6月に入ったくらいからお酒を断ち(完全にやめたわけではないけど、わたし的には断ったも同然レベル。偉い、わたし偉い。)食事制限して体調崩したら元も子もないから、一応夜だけお米は食べないようにして、筋トレやストレッチを日課にした。
そうやって生活改善をしていくうちに、それまで張り詰めていた心にも少しゆとりができて、今年に入ってほとんど見てなかった美容系のyoutube動画をまた見るようになり。
今月はわたしが誕生日ってのもあって、たまたま見た動画で紹介されてたRMKの限定品のアイシャドウをノリで買ったんだけど(今年初化粧品購入!)試しにまぶたに乗せてみたら、あらびっくり!楽しいーーー!!!と一気に心が冴え渡った。

化粧って正直言ってしまえば自己満に過ぎないと思う。
プチプラもデパコスも使う人によって良くも悪くもなるし。はたまた使う用品や化粧の仕方を変えたからと言って、他人の目にその変化が絶対映るとも限らないし。
でも、その「自己満足」こそが自己肯定に繋がるのかなと。
ただでさえ低い自尊感情が、今年に入ってマイナスになっていた。
でも、少し自分の身なりを気にするようになったらプラスになった。
どうやらわたしにとって化粧をすることは、ただの自己満のみに留まらず、「自分を大切にすること」「自分に自信を持つこと」「自分と向き合うこと」と同義だったようだ。
相変わらず人と会う機会は思うように持てない日々がまだ続きそうだけど、自分のために、引きこもり生活でも時々化粧するのはとってもアリだなあと思った。


THREEのコスメは、わたしにデパコスデビューのきっかけをくれたという贔屓目を無しに、本当にヴィジュアルもクオリティも超良きなのでこれからもラブい。

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