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人参の千切り

私が料理をする中で、最も楽しく充足感を得る時間は「人参を千切りする」時間です。

今日は朝から人参を千切りすることができ、最高の一日のスタートを切ることができました。

なぜそこまで人参の千切りが好きなのか?

一言で説明するのは難しいので、以下の文章を読みながら是非追体験してみてください。良さが分かるはずです。

***

今日選んだ人参は、小さいけど少し太い人参でした。コロンとして、肌つやもよくて、人間だったら男性からさぞモテてただろうなぁという人参です。

さて、ピーラーで丁寧に皮を剥きます。余談ですが、私的「ピーラーで皮を剥いていて一番楽しい野菜ランキング」において人参はぶっちぎりの1位です。2位のレンコンとは大差をつけての圧勝です。

ピーラーを人参のラインに沿わせて、上から下へと丁寧に撫でおろしていきます。このとき、下部の方にいくほど力が抜けてしまい、剥き残しができてしまうので要注意です。

剥く部分を少しずつ横にずらしながら、剥き残しがないように、丁寧に丁寧に皮を脱がしていきます。

全部剥き終わりました。綺麗だよ、人参。

見とれているのもつかの間、この子を調理しなくてはいけません。

第一刀、入ります!スパンッ!

今日の人参は割と小さ目なので2等分にしましたが、普通サイズの人参の場合は3等分することが多いですね。

ここからが私のこだわりです。2等分された筒状の人参をそのまま千切りにしようとすると、もちろん安定しませんよね。

そこで安定して切るために、表面を薄さ2mm程度に縦に切り落とし、まな板と平行な面を作り出します。そしてまな板の上に、板かまぼこのように人参をセットします。

セットし終わりましたか?

さて、呼吸を整えます。スー、スー、ハー、ハー

ここからが本当の本番です。

縦に、薄く薄く、包丁を入れます。全神経を目の前の人参に集中させて、一枚一枚おろしていきます。

このとき注意しないといけないのが、包丁を縦に真っすぐ振り落とすことです。少しでも曲がってしまうと、断面が曲がってしまうので均等な千切りになりません。まな板と垂直に包丁を振り落としていきます。

最後まで切りましたか?

薄くスライスされた、人参シートが完成しました。

この姿にもみとれてしまいますね。

しかし安心してはなりません。我々が見たいのは”千切り姿”の人参です。ここから千切りにしなくてはいけません。

シートを縦に3枚ほど重ね、千切りにしていきます。この時も先ほどと同じように、横方向には平行に、縦方向には垂直に包丁を振り落としていきます。少しの予断も許されません。

人参の千切りのどこがいいかって、その絶妙な固さと柔らかさ、そして大きさを兼ね備えているところでしょうか。キャベツは切っているとまな板の上に千切りが散乱しますし、ナスは柔らかすぎますよね。かぼちゃは固いし、ジャガイモは皮剥くの大変だし、大根は大きいし…やっぱり人参がダントツですね。そして何よりも可愛い。

そうこうしている間に、千切りの完成です。

なんと美しい。。。鮮やかなオレンジ色、細く切り揃えられた形。試しに一口食べてしまいましょうか。パクッ。う~ん、甘い!人参は生で食べてもおいしいのでいいですよね。

惚れ惚れしてしまいます。

今までのは2等分したうちの1つ目だったので、2つ目にも取り掛かりましょうか。

***

さて、どうでしょう。今すぐ人参切りたくなったでしょう?

ちなみに、今日切った人参は結局レンコンの野郎に抱かれてきんぴらになりました。レンコンだったら信頼できるので許してやろうかと思います。

他には人参の千切りを使ったメニューとしては、人参しりしり、キャロットラペ、人参とソーセージのカレー炒め等があります。本当になんにでも使えます。

ぜひ、在宅で暇な時間に人参の千切りをしてみてはいかがでしょうか。

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