好きを見つける

鬱病になってからのわたしは、好きなものよりも苦手や嫌いを口にすることのが多かった。

悪口言う人は苦手。すぐ感情的になって、当たり散らす人は苦手。機嫌が悪いのを表に出して、威圧する人が苦手。苦手と思うと同時にいつも心がずしんとした。

苦手や嫌いなものを考える時間が増えるたびに、わたしのこころは鉛のようにどんどん重たくなっていった。

鬱でぼーっとベットで寝転んでいた時、わたしってなんで生きてるんだっけ？と思った。

今思えば、生きる理由を明確に答えれる人なんてなかなかいないと思うけれど。

わたしは、生きてるのに死んでるみたいな感覚だった。あんなに、心が動いていた言葉や、小説や、化粧や、好きなアニメや、好きなアーティストたち、好きなお菓子、ご飯、友達にも心が動かない。

好きなものはたくさんあったはずなのに。

知らないうちに苦手や嫌いや怖いに心が制覇されてしまっていたみたいだ。

好き、それは世界を愛するためにとても大切な感情だと思う。わたしは家族が大好きだ。犬のジンも、姉の家にいるうーちゃんも。私のたいせつな友人たちも。いつもみんなには幸せで、笑っていて欲しいと心から願っている。

この感覚を取り戻せた時、まだ生きていける気がした。

先日病院に行った時に、また鬱状態がひどくなってると言われた。なにかを考える時にどうしても自分を悪く考えてしまう。病院にもっと頻繁に行かなくてはならなくなった。

でも、今のわたしには好きがわかる。好きを見つけることができる。

先日紫陽花を見に行きたいと思い、見に行った。新しいミッフィーのお店に行きたいと思い、行った。美味しいケーキが食べたいと思い、帰りの新幹線に乗る前に家族へお土産を買った。

言い聞かせるようにも聞こえるかもしれないけれど、わたしは大丈夫。ちょっとずつよくなっていけばいい。焦らなくていい。今のこの時間は自分を愛せる時間を蓄えている。今はまだ言い聞かせているようだけど、本当にそうなればいい。心から自分を愛せたらいいなぁと思う今日この頃です。

ちなみに、わたしは500mlさんのイラストがとっても大好きです。いつも使わせて貰っています。こんな、人の心をあったかくする、心を動かすイラストを描ける500mlさんを大変尊敬してます＊.