見出し画像

デザイン学生が初めて買う定番生活雑貨

春になったせいか,デザイン学生が初めて買うデザイン家具 という1年くらい前の記事が良く読まれているみたい.

そうか,新学期だしね,一人暮らしをする学生も,身の回りにちょっと気の利いたものを揃えたいと思う今日この頃かもしれない.それがもしデザイン学生であればなおのこと.

そういうわけで,思いつくがまま,個人的にオススメできる定番アイテムについてメモ程度に書いてみましょう.良いデザインを身近に置いておくことで得られる気持ちの豊かさは新生活にきっとプラスに働くはず.また,初心に帰るための気持ちの拠り所になるかもしれません.僕にとっては,それはさっきの記事に書いたアアルトのスツール60かもしれません.今回紹介するのも,いずれも自分で使っているか,知り合いが使っていたりする,信頼できるアイテムです.

まずは,デスク周り.
ライトはですね,以前は僕がデザインした製品を勧めていたかもしれませんが世間がLED化してディスコンになっている(笑)ので,代わりに敬愛するコンスタン・グルチッチの定番,MAYDAY です.

いわゆる,アームが付いたデスク用のスタンドライトではないけど,これがひとつあると,ペンダントとして吊るしたり,壁に押しピン打ってそれにひっかけてブラケットにしたり,デスクの上に置いたり,もう,本当に使い勝手がいいんです.ウチでももう20年愛用してます.値段も1万円台と比較的手頃です.

デスク用の椅子は悩みますよね.身長によって高さが合う合わないもあるし,座り心地についても人それぞれなのは確か.でも,デスクチェアだからってキャスター付きを選ばない手だってある.1万円以下で買えるこの椅子は実は,昨年秋に亡くなったイタリアのデザイナー,Enzo Mari がごにょごにょごにょ...というわけでお勧めできます.

どうしてもキャスターが付いて,昇降機構が付いて,良いデザインのものとなると高価になってしまうんだけど,奥の手がひとつ.中古の製図用の椅子をリサイクルショップで買う,またはその生地を張り替える,という手もあります.あくまでも,MUTOHとかのガチガチな製図用椅子がむしろかっこいいのでは.建築学生ならこれはお勧めします.

文房具は,LAMYがお勧め.ホルダーならステッドラーのマルス.あとは,僕が共同編集をしているnoteの定期購読マガジン「THINK BOOK」のオーナーでもある建築家・起業家の谷尻誠さんが愛用している ぺんてるのプラマンは,かなり独特な存在感の万年筆的ペン.そして財布に優しい.

テーブルウェアは,まずは iittala から始めたら良いと思います.グラスは アイノー・アアルトのシリーズを好きな色を幾つか,

コーヒーカップと器はTeema

カトラリーは柳宗理から

うーん,こうしてみると,なんかド定番でコンサバな感じもするけど,実際に使ってみて長持ちするし,飽きが来ない.何しろ,使っていくうちに,良いデザインというのは身体に伝わってくる.心地いいんですね.

最後は,壁掛け時計.これは,日本人デザイナーの渡辺力さんの時計を勧めたい.電波時計もラインナップされているので,安心.もう12年くらい使ってます.

こうしてみると,良いデザインっていうのは定義が難しいのは確かだけど,奇しくもここに挙げたのはドイツとか,北欧とか,日本のメーカーのものが多いですね.MAYDAYを扱っているフロスはイタリアだけど,グルチッチはドイツ.MUJIの椅子のデザインはイタリア人.うーんそうかやはりイタリアも欠かせないですね.実際に家にあるものも,そういうものが多い.

僕が学生の頃に比べて,今は手軽に割と良いデザインのものが買えるし,それは良いことではあるけれど,どうせならこれらの製品とそのデザイナーやメーカーが持っているヴィジョンとか思想と合わせて選ぶ,という楽しみを見つけてもらえたらと思います.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?