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夏空とミンミンゼミ あの声こそが夏の声だった

8月のBGMとして思い出すのは、やっぱりセミの声だ、と自分は思います。
しかしながら、聞こえてくる音を聴いてみると、

ジジジジジジ……

という、おそらくアブラゼミの鳴き声。
確かにそれは、セミの声ではあるのですが……自分の中では、もっと違う声が聴きたいな、と思ってしまうのです。
それは、

ミーン、ミンミンミン……

という、ミンミンゼミの声。
故郷である、山口県周南市鹿野では、子どもの頃にはミンミンゼミの声がうるさいほどに聞こえていたように思います。

今よりはずいぶん涼しかった8月。
窓を開け放ち、ごろごろとしていた部屋の中、ミーン、ミンミンミンミーン……と、ひっきりなしに聞こえてくるミンミンゼミの声。
最近そういえば、聞いていないなぁ、などと思っていました。

そんなとき、ふと、鹿野の中でも少し離れた山間の地区を散策していたときに、ミーン、ミンミン……という、あの声が聞こえてきたのです。

記憶の中の声と比べたら、ずいぶん控え目な声量……おそらく、鳴いている個体数が少ないのかな……でしたが、あの声をもう一度聞いて、ああやっぱりこの声だよなぁ、と感じました。

この記事を執筆しながら、昔はミンミンゼミだけじゃなくて、鹿野ではいろいろなセミの声がいたなぁ、などと思い出します。

「カナカナ……」というヒグラシの声は今でも聞き覚えがありますし、「ツクツクホーシ」と鳴く声も聞いたことがあります。

自然が豊かな鹿野だからこそ、セミの声も多種多彩。
でもやっぱり、自分の中ではミンミンというあの声が、セミの声なんだな、と感じています。

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