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いまさらSONY DSC-QX10で遊ぶ

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 登場したときは「お、なんだこれ」と思わせた、ソニーの筒、レンズスタイルカメラQXシリーズ。
 気がつけば発売から7年も過ぎて、そこらへんのハードオフとかにやすーく転がっていました。私が遊びで買えるくらいで。

 まあ、4桁台前半と安いのはQX10、シリーズの中でもローエンドのやつだけですけどね。単体カメラだとDSC-WX200と同等品の、1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーに、25-250mmF3.3-5.9のSONY G 10倍ズームレンズ。
 QX100だと3万円くらいしますね。RX100 IIと同等の1型センサーにバリオゾナーT* 28-100mmF1.8-4.9。
 QX30も5桁には乗る感じ。これはHX60Vと同等で、1/2.3型だけどSONY G 30倍ズームレンズ。25-750mmF3.5-6.3。

 というわけで、何か面白いことできるかな、と買ってきてみました。

相性? 古めのスマホが必要?(訂正あり)

 打ち消し線を入れて訂正したかったんですが、noteでは無理っぽいので、古い記述を引用でくくりました。

 買ってきて早速、現用スマホのGalaxy A20にImaging Edge Mobileをインストール(マニュアル見るとPlayMemories Mobileを使えとありますが、これは滅びました)。
 で、手順通りスマホとQX10をWiFi接続するものの、ライブビューファインダーが起動してこない。エラーを吐いて、エラーログを報告する画面が出ちゃう。
 相性問題なのか、古いQX10が悪いのか。
 で、前に使ってたZenfone Max (m1)を持ち出すと、問題なく繋がって起動してきた。
 でも、QRコードで接続設定を自動でやるのは失敗するので、手動接続になっちゃったな。

 ここ訂正で、Galaxy A20でもちゃんと接続できました。ちょっと通信セキュリティ関係の別のアプリ入れてたのが引っかかってました。無効にしたらOK。
 一方、Zenfone Max (m1)の方は、理由不明で接続不能になってました。そのセキュリティアプリも入れてなかったし、心当たりがない……。

 まあ、撮る分には本体だけでできますけれどね。ノーファインダーで。
 ズーミングも本体だけでできます。

ファームウェアアップデーターも動かない……

 ファームウェアは手元のやつがv1.0のままなんですが、新しいのがあるらしい。
 が、こいつがまたWindows 7~8.1でやれといい、Windows 10のうちのPCだとさっぱりうまくいかない。アップデーターがカメラを認識しない。

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 とりあえずこれはペンディング。

(追記)

 Windows10の標準セキュリティ機能がアップデーターを妨害してたみたいで、「保護の履歴」を見るとブロック記録が残ってました。
 (設定→更新とセキュリティ→Windows セキュリティ→ウイルスと脅威の防止→保護の履歴、で見られます)

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 QX10をアップデートしようとするにあたって、Windowsで通常扱えるようなフォーマットされた領域ではなく、ダイレクトにQX10のストレージに読み書きを行おうとしてたので、セキュリティ上の問題としてブロックした、と。これを許可してやり直したら、アップデートできました。
 悪意あるソフトウェアが、勝手にHDDとかUSBメモリーをフォーマットしようとしても、それをブロックするような機能でしょうね。
(しかしそれなら通知か何か出してくれればいいのに、黙ってただブロックするからさっぱりわからんかった)

実写

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 さて早速撮っていきますが、はい、写真が傾いてますね。
 カメラの形がほぼ円筒形なので、持った感じで水平を感じるのが難しいんですよね。ファインダー画像だけだとこれが案外わからないのだ。
 三脚穴はレンズ直下にあるので、ミニ三脚とかつけてやれば自然と水平になろうとする力が生じるから、いいかもしれない。

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 画質はちょっと、望遠側だとイマイチ感は否めず。
 これは160mmくらいの中間域ですけど、望遠に行くとなんかシャープさに欠けるし、周囲にすこしホワっとしたにじみが出る。

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 こんな感じ。
 そういえばDSC-WX1も望遠にズームするとこんな感じの写りになるんだけど、この頃のソニーレンズはこういう癖あるのかな。あるいは初期の裏面照射型CMOSセンサーの癖か。

 それから、ボケも量は少ないのになんか芯があって、あまりよくない感じ。
 望遠での画質だけでいうと、普段使ってるリコーCX3のレンズのほうが好きかな。

 それと、テレ端250mmの望遠といっても、最短撮影距離150cm。全然寄れない……。

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 これはテレ端250mmですが、昼間とはいえ冬場の日陰、F5.9でISO800・1/80秒。手ブレ補正はなかなかいい仕事するみたいで、ひとまずブレずに撮れてるのは嬉しい。
 Imaging Edgeのファインダーはタッチシャッターにも対応するので、こういう障害物が多い構図でも猫をタッチすれば一発。

 ただまあ、先述の望遠側でのレンズの甘さ、増感で増えたノイズを潰すノイズリダクションもあって、正直細かなブレだとわからんような画質かも。

 それからImaging Edge Mobileのファインダーは、どうも通信が安定しないみたいで、2秒動いて2秒止まる、ってな状態。これはZenfone Max (m1)との相性とかもありそうですが。
 ファームウェア更新で解決してたりするかもだけど、それが動かんからどうもこうも。
 (追記)Galaxy A20でも止まったり動いたりしますが、Zenfone Max (m1)よりは停止時間が短くて安定してる感じ。

猫を撮る

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 猫カメラとしては、まず望遠が使えるから寄らせないやつでも撮れる。

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 カメラのポジションやアングルが自由自在なので、こういう地に這うような撮影は非常にやりやすい。

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 あまり細かに撮影設定にこだわれるカメラじゃないんですが、オートで撮ったらひとまず無難な感じにしてくれるのも助かる。
 こんなので露出補正してないもんね。

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 猫を撮るなら望遠→望遠だとノーファインダーは無理→ファインダーはスマホを起こしてImaging Edgeを起動して接続してやっと写る、という煩雑さなのでかなり時間がかかる。とっさの猫エンカウンターには対応できないのが惜しいか。
 猫がいるスポットに来る前に起動しておくべし。

広角ノーファインダースナップ

 望遠側の画質がいまいちなこと、望遠でぜんぜん寄れないこと、スマホをファインダーとして起動するのに手間がかかること、という弱点がわかったQX10。
 そうすると、ファインダー使わずに広角でスナップするのが強いのでは?

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 QX10をわしっと右手でつかみ、なにか気になったものに向けてシャッターボタンを押す。
 こうやって使う分には、非常にレスポンスが良くて気持ちよい。

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 広角端なら最短5cmなので、焦点距離25mmの広さも踏まえて、思い切って近づけてしまうのがよろしいかと。

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 こんな群生する感じの花に、QX10を突っ込ませるように近づけて。
 見つけてカメラ近づけて撮るまで、動作に途切れる瞬間がほとんどないから、実にスムーズ。ピントはすっと合うし、雑に撮っても広角かつ手ブレ補正でちゃんと止まる。

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 構図が甘くなったり傾いたりしまくるけど、この際気にしない。

まとめ

 スマホで出来ない望遠を使える、だけど、操作が煩雑な上に画質があんまり良いともいえない。
 広角でノーファインダースナップをやるなら、寄れるし、画質もかなり良く、手ブレ・ピンぼけなどの失敗もかなり少なく、操作へのレスポンスも良い。素晴らしい。これは何か面白いものが撮れそうな気がする。

 スマホと合体させて普通のカメラのような形にすることもできるんだけど、それをやっても、電源の入切が甚だしくめんどくさく、レンズが出っ張ってハンドリングが著しく悪い、画質的には平凡な10倍ズームコンデジができるだけになっちゃう。
 合体させるクリップには、あまり魅力感じなかったな。分離状態の自由なアングル・ポジションにこそ魅力を感じる。

 他の長所としては、USB本体充電だから充電器すら不要で、荷物を極めて少なくまとめられる。モバイルバッテリーで充電もできる。
 望遠は欲しいけど荷物は極限まで減らしたい、なんて時にはいいかもしれない。どういうときがそういうときかわからんけど。


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