見出し画像

林和美さんと行く大山崎フォトハイクにオールドレンズで突撃する【写真38枚】

 近頃大山崎に写真ギャラリー・ナダールをオープンされた林和美さん、以前PENTAX official sitePENTAX道場主やコラムの連載をやってた縁もあり、今回リコーフォトアカデミーからワークショップをやることに。

 でまあ、私は林さんのPENTAX道場で免許中伝をもらってたりして勝手に縁があると思い込んでいるので、募集があったところで申し込み。

 ちょっと余談だけれど、ナダール京都大山崎で11月10日~20日にやる「名刺判写真展」に一点出してるから、私のファンは見に行くとよいぞ。
 東京で10月12日~23日でもうやってたんだけれど、それに今23日に気付いた有様で、なんの告知もできてなかった……。


山崎駅~

 で当日22日、JR山崎駅前に集合。
 カメラはいつものK-70、レンズは一捻り入れて、A35-70mmF4と、FAマクロ100mmF3.5のオールドレンズ2本でキメた。(集まりがあるときはひとネタ仕込まないといられないタイプ)
 あとOptio LS465をメモカメラに。

 PENTAXなのでカスタムイメージの準備をしてあるんですが、いつものほのか改二と、最近研究中の「ポップチューン'(ダッシュ)」の日本で。
 ポップチューンDASHは、そのままじゃいくらなんでも派手すぎるポップチューンを抑えめにして汎用性上げる感じのやつ。彩度-2・キー0・コントラスト+2になってます。
 派手な色の写真はポップチューンDASH、地味な色のはほのか改二。メインはほのか改二なんでそっちが多いです。

 それから、林さんから今日のテーマとして「四隅四辺に気をつける」「背景を先に決める」というお題が出てきました。
 あ、これは、という被写体を見つけて撮ったら、背景がなんかいまいちで締まらない写真になっちゃうのもよくある話。逆にいい背景を見つけてから被写体を合わせていく順番で構成してみよう、と。

天王山登山口の碑。ポップチューンDASH。レンズは頻繁には換えてないので、しばらくずっとA35-70mmF4が続きます。
土の中からワームが顔だしたみたいだ。
殻だけだった。ポップチューンDASH。これちょっと見上げアングルになってるから、右のコンクリ壁に正対してなくてボケが出てるんだけど、背景の緑ボケをカタツムリに重ねず整えたいと思ってたらそうなっちゃった。
講評で出てた話だけれど、こういう細い茶色の枝って、ボカしてしまうとかえって悪い存在感が出ると。ごちゃっとしたところだからごちゃっとしたまま、ピント合わせる方がよいね。

アサヒビール大山崎山荘美術館

 第一目的地。中は撮影禁止なんで庭園を。
 かなり前に来たことあるんだけど、そのときはあたりが暗くなるくらいの雨模様で、当時持ってたDiMAGE F100(ISO400までの500万画素CCDコンデジ)では撮影自体が困難だった。確か来るのはあれ以来だ。

このカットかなり好きだな。強いて言えばもう少しだけ背景の葉の輝きを左にずらしたくはあるけれど。ただそうするなら、左に動いてカメラを右に振るから、石碑の面が斜めにボケるな。左と下をトリミングする、でいいか?
なんか禍々しい雰囲気のが生えてた。後ろの小さな立ち木と並べてみる。
白い建物と紅葉を組み合わせたかったけど、これならもっと絞るべきだな。後ろなんだかわからない。
ごんぶとの煙突が気になって、屋根もすこしだけ入れて屋根だとわかるようにしておく。構図の整理で100mmマクロに換えて、そのまま撮ったらモミジはシルエットにしかならんので、ストロボで起こす。手間かかったけど、これも真っ赤に紅葉してからの構図だな……
私こんなん好きだよな。
少し離れたところにぽつんと立っていた、ピンクの花が鮮やかな木。で、ワークショップのテーマが背景ということで、みんなこれを背景に使えないか四苦八苦。私は木の股から狙ってみた。もうちょい右を減らしたかったか。
西洋のお城の塔と壁っぽく見立て。
真っ赤な切り口が目に入って、赤瓦と並べてみる。ケヤマハンノキかな。
苔むした灯籠の背景に、和風の建物を入れる。ガラス障子の反射を見落としちゃったな……。
なんとか水滴が垂れる瞬間を、と20枚くらい連写してやっと。でも苦労したけど後ボケが荒れまくってよくなかったな。FAマクロ100mmF3.5が悪い……とレンズのせいにしてもいいけど、形が残っていい背景だからもう少し絞ればよかったな。
文字は存在感があるので、意味がある単語や文章に見えるとどうしても読んでしまう。通説だしワークショップの講評にもあったんですが、1文字だと言葉の意味が薄れて、字体が意匠として見えてくる……と今勝手に解釈した。
私は画面を二分割するのが好きという変な習性があるんですが、これは流れ落ちる水が向きを変えてちょっとアクセントがついた。
ここでまたA35-70mmF4に替えてます。どんぐりローアングラー。ライブビューのピーキングでMF。思ったよりやりやすい……と思ったけど失敗カットも多々。
講評で他の方がかなり似たカットを出してて、危うくかぶるところだった。
これはポップチューンDASHなんですが、このカスタムイメージの意図として、紅葉しはじめの初秋に山の方にくると、緑の中に赤がスポットで入るような絵になりがちなんですよね。しかし、赤と緑って、補色だから引き立て合うと思わせて、明度がほぼ同じで意外に対比として映えない。ならば、彩度の対比を強めるために高彩度の色づくりをしたい、というのがあって、ポップチューンをベースに持ち出してるんですね。
ちょうなで削った柱の木肌と、漆喰の引きずり仕上げの柄とが目に入った……んだけど、実は壁と柱が別の面だったので、F22に絞った上でストロボ飛ばしてフラットに撮影。私の習性たる真っ二つ構図。柱に白のワンポイントがついちゃってるのは……まあアクセントで。

竹林の小径

 大山崎山荘美術館の脇から、山崎聖天へ向かう細い山道。

SUGI。
際どいところに立ってた竹が倒れたみたいで、真横向きに切り株を晒していた。
今回はなんだか、こんな地上からにゅっと出てきたものに注目しがちだったな。写真としてはちょっと右手の背景うるさいかな。でもあんまり切ったら割れた倒木の中というシチュエーションも見えづらいし……。
キノコがたくさん出てる木を発見。しかし、キノコが出てるということはかなり弱った木で、かなり高く育ってただけど、皮は剥がれ枝も落とされ、あと何年立っていられるかわからない感じだった。諸行無常だ。

山崎聖天

 そんなに長くは歩かずとも、山崎聖天に到着。

これはツバキかと思ったけど、多分チャノキの花だなあ。
休憩所のガラスがレトロでいいぞ、といわれ、何か探してみる。
背景がテーマだから目をつけたんだけど、A35-70mmの広角側の最短が足りず、頑張って引いてみたけどちょっと足りなかった。
(宴会禁止の張り紙から切り取ったものです)
窓をもうひとつ。窓枠だとわかるようにしたつもりだけど、ガラスの反射がちと半端か。もう少し多ければガラス越しとはっきりわかるし、こんな少しならない方がいいかも。
この通路はいいかと思ったけど、後で見るとあんまりだなあ。うーん?
ちょっと中央をずれたな。
喫煙所があるけれど、喫煙文化が過去のものになっていく姿そのもののようだ。
またローアングラーしちゃう。ポップチューン'。
南京錠好き。ほのか改二はこんなメタリックなのにも合うのだ。
仁王門を出る時に。

講評

 さて、ギャラリー・ナダールに移動して、各人2~3枚提出しての講評会。
 私が出したのはこの3点。

カメラ内現像だとアンダーになってたからPCで現像し直したけど、今度は落ちたモミジの赤がちょっと違う出方になっちゃったな。ともあれ、ポップチューンで赤と緑の対比を出す狙いのカット。背景もちゃんと森っぽさが出るところをえらんであるぞ。
よく育ったカワラタケに落ち葉でアクセント。背景から……というテーマが無視されてる感があるけどまあ、切り株の根本までカワラタケが連なっている様子を奥行きに収めてるからそれを背景ってことでちゃんと考えてる……ということにしよう。
手すりにカメラ乗せて撮ってみよう、と思ったら先を行く人がシルエットに。望遠マクロをつけてたから狭い切り取りになったけど、階段の向こうの路にたまたま人が前景に被った、ということで、テーマは満たしていると強弁。

 私の写真はなんというか、減点するところがあんまりないけど、これという面白いところも少ない、無難な画作りになっちゃうところがあるもんだから、講評はし辛いと思う。うん。
 まあでも、今回はひねった面白みのある写真も出たかと思う。自分的にはなかなかよかった。

 最近ちょっと気が迷うことが多くって、撮り歩きしてもあんまり乗れてなくてシャッター切れず、noteに記事もさっぱり上げてなかったんだけど、久しぶりに楽しく大量に写真が撮れたなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?