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プリキュアネックレスを作った理由

プリキュアと出会ったのは大人になってからでした。3年前、YouTubeでたまたま変身バンクを見てすぐさま虜となりました。

プリキュアには私の好きなものが全部詰まっていました。始めのうちはデザインや世界観を楽しんでいたのですが、200話300話と見進めるうちに思いがけない状況に陥りました。そこには何か「可愛い!楽しい!」以外のとても重要なものがあるような気がして食い入るように観はじめました。

プリキュア10周年目のシーズンを観ていたある時、私はオープニングを見ながら大号泣しました。私にとって何かに感動して涙が出るという経験はそれが初めての事でした。

私はもともとコミュニケーションに関する障害を持っていました。しかしその事で悩んだり苦しんだことはほとんどありませんでした。

というのも私の世界には私しかいなかったからです。他人に関心を持たず、関わらず、自分の行為だけを気にして過ごす事はそれなりに充実して幸せでいる事ができました。

ご存知の通り、プリキュアは幼児に向けて作られているアニメです。そこにあるのは幼児にもわかるような、具体的で基本的なメッセージだと思います。例えば「ありがとうと言いましょう。ごめんなさいと言いましょう。相手の気持ちになって考えてみましょう。」といった内容でしょうか。

プリキュアで泣いたその日。私は唐突に、自分以外の人にも気持ちがあるという事に気がつきました。知識として知ってはいましたが、初めてきちんとその事を受け入れたのがその日のその瞬間でした。そう気がついた瞬間に感動と後悔の波が一気に押し寄せて泣きました。

他人にも気持ちがある。その気づきはとても素晴らしい事だと感じました。新しい自分に生まれ変わったような、何か素敵な事が始まる予感がしました。
 
しかし、他人と関わるための努力や訓練をしてこなかった私にとって、困難な日々がそこから始まってしまいました。他人と関わると事故が起きます。私も相手も傷つくことにとてもショックを受けました。また自分だけが重大な事実を知らないままに生きてしまったような気がして、今でも後悔と羞恥でたまらない気持ちになります。

私はプリキュアの変身シーンを見るのが好きです。登場人物達はある日、変身できるようになる日がやってきます。これは私の考えですが、プリキュアに変身できるようになるそのきっかけとは(自分は変わってもいい、なりたい自分になってもいいんだ)と心から思えたとき、変身できるようになるのかもしれません。歌い踊りながら少しお姉さんになって素敵な衣装に変化していくシーンはなんだか自分を祝福するための儀式をしているように見えます。

今でも困難な日々は続きますがプリキュアと出会えた事はやはり奇跡のように感じます。私はプリキュアで知った気持ちを忘れないための御守りとして、そしてなにより大好きなプリキュアとずっと一緒にいられるように、専用の台座を作りフィギュアを乗せてネックレスを作りました。

プリキュアネックレスは新たに作る度に大きく重く、祭壇のようになっていきました。ある時から実用的な大きさを超えてしまいましたが、ネックレスは大きければ大きいほど、重ければ重いほどいいと考えています。

作り始めて4年たちました。ネックレスの量もだいぶ増えました。皆さんに私がどのようにしたのかみて頂ければと思います。

※プリキュア以外のネックレスも少しあります

22世紀ジェダイ個展
「自分を祝福する儀式」

2020年4月10日(金)~15日(水)
12:00~20:00(水曜日~17:00) ※木曜日休廊

新宿眼科画廊スペースS
展示のみ
入場無料です

1月後、コロナの影響でどのような状況になっているかわかわかりませんが私は毎日お洒落して展示空間に居ます。無理に外出する事はありませんので(今やっているな)と思っていただければ幸いです!

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