岩本照くんのことを見たから

〜 30歳のお誕生日によせて 〜
2023.5.17

事件です


2022年の滝沢歌舞伎、ありえないくらい薄いところの確率を引いてしまった私に
唐突にその"機"は降り立ち

それまでスノ沼の淵で確証がなくうすらぼんやりと、だけど確実にそこにいたような己を知る
(ここから先しばし、転がり落ちる自我をダイジェストでお届け)

ヘヴン状態
一瞬冷静になるな!

参ったねこりゃ。一挙一動あなたの全てが愛しいとはこのこと。胸板が中華鍋くらい分厚かったし…
何が一番とは選べなくて、ただ演目でいうと変面がいっとう心に杭を穿つ破壊力があった……気がする。もともと映像で予習はしていたけれど舞台の臨場感ってな、あんねん。

タッキーから受け継いだ(エモーショナル加点)「卒業~さよならは明日のために~」に合わせてスケーターさんと少数精鋭で舞台を預けられた岩本さんがマジでガチで武士すぎてかっこよかったよぉ〜。凛として武士。
音数が少ない箏曲インストで、あんなに極限まで研ぎ澄まされて抒情的で失敗できない空間を
己の身一つ丸腰で舞台とタイマンやり抜くのわけわかんない覚悟だろうが。舞台上と魂で対話をするものとして背筋を正さずにはおれなかったもん。
ぽつんと佇む枝垂れ桜は「ごまかし」だけど仮面の下にどんなに緊張や不安を隠してたとしても変面は誤魔化しが一切効かないパフォーマンス。それは能みたいか、動きや表情で語るものでも決してなくて
ただ曲が持っている情景のみをよすがに制御された動きの中で移り変わる桜を演じる、こういう表現の世界があるんだなってシンプルに思った。ちゃんとあの無二の立ち振る舞いを見守るだけに全細胞の心血を注ぐことができる席がよかった。
余談ですが隣のお姉さんが信じられないぐらい一生えんぴつカリカリやってる悪夢みたいなメモ魔で席ガチャ終わってたのさめざめと悲しかった。幕間でスタッフさんにチクったのに、事もあろうか2幕であたしの足元にメモ大量にヴァッサー(イエガ渉)したとき張り手してやろうかと思ったし。帰れ
これも余談だけど京都の鏡池を見たことがあって、ドカ桜で床一面を埋め尽くすところから始まった滝沢歌舞伎が鼠小僧を経て最後のWITH LOVEで水面がああいうふうに桜を鏡に映し出すように計算し尽くされた演出なんだろうな〜ってのが2階席からだと全貌がよく分かって綺麗かったなぁ。

あとFeel the light,Lovelyもメロメロになっちゃった……新曲だったから先入観抜きで真っ先に思ったのが"儚い"だったの。あんなにガタイがデカくて絶対ステージに立つために生まれましたっていうエグい存在感屋さんなのに
踊っています!!という質感ではなくてまるで日常の延長線でコーヒーを淹れるように、車のキーを指先でくるくる回すように、一冊の本を手に取るようなスマートさで形づくられたダンスが大好き。
本人が"踊らない人"の目線でコレオをすると言っていたからなんかまさにそうなんだろうな〜説得力…。あくまで音楽が生活に根ざすための、生活に音を落とし込む手段としての踊りっていう根幹があるから常に押し出す力ではなくて引くほうの力でリズムとってパフォーマンスしてる軽やかさが映像で見るよりも輪をかけて好きになったし、陽炎みたいに繊細で強くて満点すぎる。本当に岩本さんのことしか見れなかったし記憶を消してもう一回観たい やだ 記憶消されたくない

かくして岩本担自我がヨチヨチ歩きを始めるころには世はモエカレとキャッチミーでまさに供給・宴・乱世の夏を迎えていたこと、この時期に沼にズブれたこと個人的にはとても恵まれた授乳期間かもしれなかったし乗るしかないこのレゲエ<砂浜<BigWave❗️❗️🌺🌴🏖🌞🌴だったんですよね?天才かも!
(己のオタク自我に特大自尊心)(みんなも自分の沼落ちにダンコたる誇りを持とう!)

有難いことにキャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンも現地観劇の機会を頂けまして
キャッチミーを見ているとき、頭の片隅で虚実綯い交ぜのエンターテイメントに身を投じている岩本くんとフランクのことを行ったり来たりで考えずにはいられなかった。
カールがのちにフランク・ウィリアム・アバグネイル・ジュニアさん(実在)のお子さんの名付け親になってくれたっていうセリフ実話だよーっていうのをインターネットに教えてもらってたから
これは"本当の話"さ!!!!!!て照フランクが叫んだ瞬間に滝沢歌舞伎の最後みたいなドデカ涙出ちゃった。本当の話だからこそ"フィクションの世界"から内側にいる岩本照がフランク氏にリスペクトを込めて放つ言葉すぎるよ……脳内フィルターかもしれんがあのセリフだけフランクという役柄と岩本照との境界線がほんの少しだけ曖昧になって、滲んだような声色になるのもたまらない。知らんけど。
何もない男なんかじゃ無いんだよな。嘘で嘘を塗り固めていても根っこにある明鏡止水をずっと捨てきれなくて、捨てれば楽だった感情がロングコートの裾をギュッて握りしめて拗ねた子どものままのフランクを繋ぎ止めて、家族を誰よりも求めていて、孤独が彼を作っていて。
嘘がうまいはずの詐欺師を演じながらも嘘がちゃんとしてない瞬間を愛しているような岩本くんの振る舞いの潔さと"振る舞えなさ"の振り幅を大切にしている解釈がすごく愛おしくて。あと単純にまっすぐ伸びて宙を舞う少年みたいな瑞々しい歌声が17歳という大人にも子供にもなりきれない役柄にぴったりだった。

2023年の滝沢歌舞伎ZERO FINAL、Memoriesの演出もそう。
五条大橋ってもちろん滝沢歌舞伎にとっては意味合いが深いものだけど創作の世界でも千と千尋みたいに、境界線として現世と異世界がつなぐ仏教的価値観にも象徴されるものだから、
嘘と現実があやふやになっているシーケンスそのものをMemoriesと題する壮大さも
荒波の中で支え合って振り落とされないように乗ってるのが精一杯でめめこじラウが何度も橋の下で躊躇をしたり怯えてうまく乗れなかったりする中で、オリメンに見守られて覚悟を決める刹那、橋というより一隻の船みたいになっていくのが圧巻だった。
Snow Manの9人が舵を取るバカデカ船。
ラウールくんを引っ張り上げたあの五条大橋に、岩本くんに手を貸してもらって乗せていただいた1人が私なんだと勝手に思ってる。
なんかさ〜普通に考えて100人味方ができたら同時に10人敵ができるようなスピード感で走ることを自ら選んで舵ぶん回してるメンバーがお互い支え合うこと、身を粉にして戦う覚悟がない味方風情ごときに構ってらんないってマジで!

岩本照くんのことを見たから
あの日に私の生身で見たから、魂が自担!っつって選んでいるわけですよ 魂しか正解知らんから
今日のお誕生日インライで「アニキたちやメンバー、ファンも含めて怖いものがないなって思える人たちが周りにいる」って言ってたのが噛み締める程嬉しかった!ひーくんの味方でいさせてくれてありがと♡Kiss の精神やしひーくんの加護ほど自己肯定感爆上がりする事象はこの世に滅多にありません。

照くん、30歳のお誕生日おめでとうございます。君と好きな人が未来永劫100年続きますように〜(長寿)
何がなんだかわからない文章なっちゃった!ぴっ!終わります!

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