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北斎のジャパン・ブルーを一度はこの目で見てみたい。夏休みの美術館の混み具合

東京都美術館で開催されている「THE UKIYO-E2020」で、世界的に有名なあのジャパン・ブルーの荒波の絵と赤富士の絵(葛飾北斎『富嶽三十六景』)を同時に間近に見ることができる。この時期の美術館が気になっている方のために訪れたときの混み具合もあわせて書きます。

1 浮世絵を見て驚いたこと(感想)

アートに詳しくないがゆえに驚いたことが二つあった

◆足を進め、ふと次の絵を見るとついにあの荒波の絵!
せっかくだから眼鏡をとって裸眼で間近でみたら、目が悪すぎて色しか見えなかった。プルシャンブルーと水色のコントラストが絶妙。
しばし眺めた後、名残惜しく感じながら、次の絵に足を進めると…

次の絵もまったく同じあの荒波の絵!
前の絵を二度見した。よく考えると浮世絵は版画のため、同じ構図が何枚も存在するのである。素人目には瓜二つの絵が二つ並べられているのは不思議な感じだった。

そして次の絵は、荒波と並んで有名な、赤富士の絵!

その隣は… これまた同じ赤富士の絵
今度は、感銘を受けたことに、素人目に見ても二枚の絵は同じように見えて違うのである。空の色が。あえて違う色に刷ったのだろうか。

あの有名な絵は世の中に一つしかないという思い込みを覆す体験だった。

◆美人画は皆、目が切れ長で細いイメージである。線が細い美人画を延々と見ていた後で、突然コミックのような絵が出てきて驚いた。ふわっとした線と、くっきりした小さな目で、大して美人でも美男でもないのに、そこにいる人の特徴を絶妙にとらえているのである。
そして、描かれた人の目はふつうの人と違う。なんと縦についていたりするのだが、見ている方は目を離せなくなる。 

写楽という画家の絵だった。


2 どれくらい混んでいるか。

コロナ感染拡大防止のために、事前にネットで予約してチケットを購入し
指定された時間帯に入館する形になっている(美術館に直接行っても入れない)

予約したとき、土日の朝は埋まっているものの午後は空いており
平日の時間帯は空き人数は50以上が多かった
実際訪れた平日最後の時間帯(16時30分~)は70以上の空きが示されていた。この60〜70空きの予約状態で入ってみて、全体で3フロアの展示場のうち、前半は、2~3枚の絵に1人くらいの人数だった。
1枚の絵を一人で独占して眺めていても迷惑をかけないし、隣の人とお店の行列くらいのソーシャルディタンスは保てていた感じである。
ところが、閉館間際に入ったため、上のフロアに上がるほど混んでいった。
最後の部屋は、1〜2枚の絵に1人くらいの混み具合だった。
時間は指定されているものの、フロアが広く、滞在時間が指定されていないので、閉館間際になると必然的に最後のフロアは混んでくる。
それも考慮すると朝一がよさそうだが、朝一は人気で特に休日は空き数なしになっていた。

コロナ対策としては、入り口で検温され、アルコール消毒を促され、ロッカーやミュージアムショップに寄らなければ、チケットはQRコードで示し、パンフレットも受け取らないため、入館から閉館まで何にも触らずに行き来できる。美術館の換気は未知数だが、駅に比べると少なくとも人との距離は保てている気がした。


長いこと家にこもっていると、いつもと違う色、いつもと違う景色を見たくなる。旅行は難しくても、もし美術館が身近にあれば、夏休みの刺激になりそうだ。

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