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マイペースな日

昨夜は、読み始めた文庫本を夜中までかけて読み終えてから寝た。普段は数時間早く寝ている。

翌日をしっかり楽しむためには睡眠時間は重要。崩した生活リズムを整える手間も無駄だと思う。が、ここのところ仕事がほとんど入らない。暇な時間に寝れば良いと読書優先にした。今日は午前中にしっかり寝た。

読んでいたのは、よく見もせずに適当に本棚から引き抜いた蔵書。何度か読んでいるので、展開が気になる…と引き込まれる勢いはないのだが、きっちりと読み終えてしまった。そんな気分と内容だった。

「敵は海賊・海賊たちの憂鬱」という古い本。90年代の古い本だが、中身はSF。今の世の中から考えても、まだ遠い未来の世界。というより、宇宙がここまで身近な時代は、地球上の事情で来ないのではないのかとも思う。

本の書かれた時期の古さから、ジェンダーなど違和感もあるシリーズだが、この巻ではそういった違和感はなかったように思う。

題名の「憂鬱」は、アイデンティティや、人が生きている意味のような部分を、知らないうちにじわりと揺さぶられる憂鬱。

気に入って住んでいる街の人々が変質させられるような、海賊に海賊を止めさせるような、海賊と戦うはずの立場でも戦わないことを選んでしまうような。
高性能だからこそ、戦うために造られた知性体も無関係ではいられない。

そんな内容の本。

比較的最近のニュースで、2045年にシンギュラリティ、という内容も見かけた。AIの時代は少しずつ本の内容に近づいてきているのだろう。

本の中の良くできているAIは、明らかに人よりも知能は上回っている。そう呼ぶのかは知らないが人格もある。人工知能というレベルを超えているので知性体と表現されている。

今の時代でも、人を上回るAIを相手にする時代になったとしても、自分はそのときの自分ができることで対応するしかない。

どんな世の中でも、自分の楽しみを大切にできるのか、それは、どんな世の中に変化しても幸せを感じて過ごせるのか、ということだろうなと思いながら読んで寝た本。

なので今日は、普段に輪をかけてマイペースに過ごしている日。

本に出てきた「オセンベという古代の菓子」を食べたいような気もしたが、カカオ中毒気味の私の家には、ストックされない種類の菓子らしい。