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【サントリーが今の時代でもCMで顧客を獲得できる理由】

どうも、ガクさんです。


ネットが普及するまでは、
基本的にテレビCMでの顧客獲得が主流でしたが、

ネットの普及に加わり、
SNSやYouTubeやTikTokなどが普及することで、
私たちが求めるモノはかなり多様化してきました。


その結果、
単価の低い商品を多くの人に売ろうとすることが
以前よりも難しくなっています。


ですが、
そんな状況でも飲料企業の「サントリー」は
変わった角度の広告を打つことで、
顧客の獲得に成功しています。


今回はその事例について話していきます。


私がサントリーの広告を分析していて、
興味深かったのは大きく分けて2つです。

①CMに起用するのは“ネクストブレイクアーティスト”


サントリーが若者をターゲットにしたときに、

テレビCMでは見られない
SNS広告などはすぐに流されてしまう

という事実を把握した結果、
今回の方法に至ったという。


ネクストブレイクアーティストの特徴は、
熱狂的なファンがいるものの、
資金不足でMVなどを作ることができない。

しかし、
コンテンツ力(能力)は持っている
ということです。

そこで大企業の資金を借りて、

CMの映像のうち、
95%以上がアーティストのMV(商品は全く出てこない)
最後の3秒程度に商品の映像が流れる
という構成で

MVのようなCMを作っています。


このタイプの広告の結果ですが、
やはり一部の熱烈なファンからは反響がよく、
ファンがSNSなどを使って認知拡大をしてくれるようになりました。

さらに、
CMのうち95%以上が普通のMVなので、

初めてCMを見る人も、
MVの感覚で見るので視聴率もかなり伸びました。


事例があるので、その動画の事例を載せておきますね。

https://youtu.be/Cez10v5lhB4
https://youtu.be/2I1QaRGc5XI

ちなみに、
どちらの動画も公開されているのは
アーティストのチャンネルです。

これがサントリーの興味深かったCMの1つです。
(抽象的な学びは最後にまとめてします)



興味深かったCM
②20分ほどのドラマ調CM

これは実物を見てもらったほうが早いので、
リンクを載せておきます。


少し長いですが、
最後まで見ると面白い仕掛けに気づきます。

ちなみに、
最後まで見ないとサントリーの仕掛けがわからないので、
時間の無駄になってしまいます。


この動画は全くCMの雰囲気がないのですが、
最後の最後にサントリーの飲み物が
“ほんの数秒”だけ写っています。

私はこの動画を最後まで飛ばさずに見たので
実体験から話せますが、

この動画を最後まで見た人は、
最後の最後のサントリーの飲み物が
何故か記憶に定着しちゃいます。


サントリーの狙いはここです。

先ほどのアーティストの例も同じですが、
CMをCMっぽく見せないで興味を持ってもらい、
『コンテキスト』を活用することで商品のイメージを定着させる。


コンテキストというのは文脈です。

例えば、
田舎町の味も普通のそば屋があった場合、
それだけの情報では誰もいきたくなりません。

ですが、ここに
・好きな芸能人が好きなそば屋
・ドラマで使われていたそば屋
というような一言の文脈がつくことで、

そのそば屋の価値は一気に上がり、
人気店に変わります。


でも、
商品そのものの価値は変わっていないのです。

サントリーのCMはこの応用です。

飲み物の良さを15秒で伝えようとしても
ほとんど私たちの脳には残りませんが、

先ほどのような動画にすることで、
なぜか商品の良さを説明されていないし、
たった数秒写っただけなのに、
“印象には残る”


『コンテキスト』

これは活用ができれば、
どんな商品でも化け物にすることができるので、
私は「悪魔の道具」と呼んでます。笑

それだけ強力な武器なので、
悪用しない程度に活用してみてくださいね。

それでは、
今回はここら辺で〜〜〜