育児について① コロナベイビー

~プロローグ~

2020年5月8日(金)の17時頃、コロナ禍による緊急事態宣言の中、元気な子供が産まれてきました。なんつー度胸だよ、ウイルス怖くないの?それとも人類が滅びゆく中、生まれつき抗体をもった新人類として生き残っていくの?貴重なサンプルとして政府に狙われちゃうの?なんてSF妄想をやっぱりしてしまいますよね。(するよね?)

さておき、コロナ禍で緊張が走る中ですので、ライフラインの最たる病院は非常に厳重な対応でした。腹痛を訴える妻をタクシーで病院に連れて行きエントランスで妻を引き渡したところで、アナタはここまでと締め出される。え、待合室もダメなの!?

建物に入ることも無理と言われ路頭に迷う。20時を過ぎていて、緊急事態宣言下のためカフェやファミレスも空いておらず、近くのコンビニも閉まってる。完全に車で来るべきだった。

検査結果次第では妻の帰宅もあるようなので帰るに帰れず、微妙に寒いので病院の周りをウロウロするしかない。これ不審者だよね。

1時間半ほどのウロつきで地形を完全に把握したところで、このまま出産に入るとの連絡があり、役割の無い僕は自宅へ帰ることに。想定では妻のそばについて励ましたり、様子を撮影したり、キレのあるジョークで場を和ましたり、動じない男っぷりを発揮して妻に見直されたりするはずだったのに。まさか無職とは。

とはいえ、そこから20時間程テレビ電話で妻とコミュニケーションを取っていくこの時期ならではの在宅オンライン出産という経験になりました。妻はとても不安だったと思いますが、よくぞ母子ともに無事で産んでくれました。尊い。

その後も出産から退院まではお見舞いにも行けないので自宅待機。会社も在宅勤務状態で外出もせず、なんだかソワソワしているだけで無能感が漂っていましたね。あ、一回だけお菓子を密輸する仕事をもらいました。

テレビ電話で見るインターネットベイビーはとても可愛いけど、可愛いんだけど、実感は沸かなかった。

そんなこんなで1週間経過、退院日に妻を迎えに病院へ。エントランスでベビーをお迎えしたものの、なんて言えばいいんでしょう。

「はじめましてこんにちは、私が父です。お迎えに上がりました。」

動揺のあまり中世のヨーロッパ貴族のようなウエルカムを発信し、車に乗せて自宅へ。何をして良いかまったくわからないまま育児がスタートしてしまいました。

妻が里帰り出産を希望しなかったので育休を取得予定だったのですが予定日より2週間程早かったため、ホームヘルパーに来てもらいながら何とか耐えることに。

初めての育児に不安を抱えながらもコロナによる在宅体制が幸いし、何とか乗り切りましたが、バタバタと寝不足と流石に仕事は集中できませんでしたね。ビデオ会議でもびっくりするくらい薄い事言ってた気がする。覚えてないけど、いま自分薄いこと言ってるなっていう記憶だけは残ってる。職場のみなさま本当にすみませんでした。実家で採れたナボナ贈ります。

こうして、引き継ぎもキチンと出来ていたのか心配のまま、1ヵ月の育児休暇へ突入することになるのでした。家では呼吸するか寝るかくらい働かなかった僕が、雑でだらしない僕が、B型の僕が、果たして育児にどう向き合っていくのか、乞うご期待下さい。(誰に)

今日はここまで。

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