令和稲作布教伝(布教します)

今回は近日発売された「天穂(てんすい)のサクナヒメ」を布教したい。

(本アカウントはVtuberについて論うのがメインコンテンツであるが、今回ばかりは例外だ。とにかくそれくらい面白いんだよ〜〜)

一応、今見てるVtuber+αの本ゲーム実況を最後に紹介するつもりだ。

舞台は神界に浮かぶ孤島、ヒノエ島

主神への献上物を不注意で全焼させてしまった自堕落な主人公(主神公)サクナは、罰として鬼が支配するヒノエ島の開拓を主神から命じられ、神界に迷い込んだ人間と共に渋々ヒノエ島に渡る。
そして、ヒノエ島での自給自足と仲間との交流を経て、サクナは次第に変わってゆく。

以上がプロローグだ。

メタなことを話すと、、、

「①問題を抱えている主人公が、②様々な出来事やアクシデントを経験して③成長する」という流れは、けだし物語の鉄板であろう。おそらくあなたが読んできた、あるいは見てきた物語の多くがこの筋書きに則っているはずだ。多分に漏れず、この作品もこれに従っている。
(細かく言うと、この作品は「貴種流離譚」(きしゅりゅうりたん)という物語形式に分類される)

①温室育ちのぐうたらなサクナが
②自給自足のヒノエ島で仲間とともに過ごし
③責任ある一人前(一神前)の神になっていく。

重要なのが②だ。

サクナがヒノエ島に来たことは、当初は罰という名目だった。父母の財に依存していた彼女が、物理的にも心理的にも――頼れる存在はいるが――孤立した場所に送られ、自立せざるをえない状況に立たされる。これは彼女にとって何よりも避けたかった状況だろう。しかし、逃げることはできない。向き合っていくしかない。

そんな辛い状況下で、登場人物と交流する。ともに過ごす仲間を知り、その過去を知ることで、自分を見つめ直すのだ。その仲間ひとりひとりにも様々メタファーが託されており、それもまた物語を奥深いものにしている。

彼女が罰だと思っていたものは
実際は彼女が乗り越えるべき試練であり
同時にかけがえのない思い出でもあったのだ。

出会いがあれば、別れもある。神界に迷い込んだ人間たちは人間界に戻るか神界に残るかの決断を迫られる。これもまた趣がある。
サクナがヒノエ島に来たのと同様に、人間たちも望んで神界に足を踏み入れたわけではない。人間界に思いや使命を残したままの者もいる。ヒノエ島での出来事を通して、彼らの人生は大きく変わったが、ヒノエ島はひとつの大きな通過点であって、決して終点ではない。

エンディングを見終わったとき、プレイヤーは「ゲームクリア」という乾ききった言葉では表せないような、ほっこりした気持ちで満たされることであろう。晴れやかでありつつ、ちょっぴり切ない、そんな素晴らしいストーリーだった。

和風好きにはたまらない和ゲーム

当然のことながら、和風ゲームであるがゆえに日本の文化をモチーフにしたと思われる要素が多く、枚挙に暇がない。八百万の神、武士、鳥居などなど。
Netflixで「和風総本家」を定期的に見直すほど和風好きの私としては、こうしたゲームには目がない。

個人的に感動したのは、和食への作り込みだ。これが半端ではない。主食の米類はもちろんのこと、一汁一菜に加え菓子に飲み物まで、それぞれに数多のレパートリーが存在する。しかも、ゲーム内では春夏秋冬が巡っているため、旬の料理も食べられる。これには、私の内なる土井善晴先生もニッコリ必定である。

前述したように、本作には様々な和の要素が盛り込まれているが、その中でもゲームの根幹を成すのが「稲作」である。

主人公のサクナは収穫した稲の格によってパワーアップする。すなわち、探索を効率よく進めるには稲作がカギになってくるということだ。
その重要度はさながら武士にとっての刀である。ゲームのキャッチコピーが「米は力だ」とあるように、稲作(=米)抜きにして「天穂のサクナヒメ」は語れないのだ。

さらに、その稲作作業が極めてリアリティあふれるものになっている。以前縁あって田植えと収穫のボランティアを体験したことがあるが、この作品はその体験を彷彿とさせるほど、実際の農作業が忠実に再現されていた。もちろん、電力を使用しない上での農作業だが。
稲作作業全般を通して随所で稲作へのこだわりが感じられた。

このゲーム、深い!!おぼぼぼぼ!

あまりの神ゲー度、沼にハマること待ったなし。

Marvelousな実況紹介

最後に、私が見ている実況を3つ紹介してこの布教を締めくくりたい。作業中に覗いたり切り抜きで見ているのも含めれば、お気に入りの配信者は10を優に超えるが、一旦割愛しよう。
時間の都合上、おしなべてくまなく見てるわけではないけども、ストーリーを見届けた身としてはプレイヤーの反応が楽しめるので、どの配信も面白い。

ゲームを視聴条件にしてみると、「自分が今まで知らなかった」あるいは「隠された魅力に気づかなかった」ようなライバーを多く発見できた。こうした見方もまた乙なものだ。

配信
【大神ミオ】

【ニュイ・ソシエール】

実況 
【わいわい】
Vtuberではないですが。実況者としておすすめします。


令和の世に舞い降りた空前の稲作ゲー!!
「天穂のサクナヒメ」ぜひご賞味あれ!!


【公式サイト】

【+αで楽しみたい人向けの解説実況】


この記事が参加している募集

全力で推したいゲーム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?