「袋小路」(1966)

「反撥」に次ぐポランスキー監督の第三作は「袋小路」で、今度はドヌーヴのお姉さんフランソワーズ・ドルレアック出演。

人里離れた場所に住むカップルのところにギャングがやってきて、何かを待っているというのはジョン・ヒューストンの「キー・ラーゴ」を思わせますが、スリルとサスペンスに満ちたハリウッド映画と違って、これは不条理コメディ。なにしろ、ここに住む夫婦はツルツル頭の中年男ドナルド・プレザンスと現代娘の若妻フランソワーズ・ドルレアックで、ガマガエルみたいな顔と声のギャングメンバー、ライオネル・スタンダー以上に異様。サスペンスでラストまでグイグイ引っぱってくれるのが好きな私の唯一の救いは、映画史上最悪と言ってもいいほどの悪ガキの登場。平気で人に向けてライフル銃をぶっ放すのには笑いました。

2013年9月16日

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