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働き方は手段でしかない~フリーランスに限界を感じ卒業を決めた日~

先日、主催するコミュニティ「両立チーム育児ラボ」のメンバーを対象に、キャリア講座の第1回目を開催しました。(全3回講座)

キャリア・アンカーという理論を使い、自分の大切にしたい価値観を探求するワークを行い、お互い深堀りしていきながら自身のことを考えてもらう時間を取りました。

その際に、私自身のキャリアを紹介した際に、参加者の方から「フリーランスを卒業した。という表現が新鮮でした!働き方は目的を達成するための手段でしかないですね」というフィードバックをもらい、私自身ほんとうにその通りだなと感じました。

今、働き方として、会社員以外にも、フリーランス、副業、パラレル、起業など様々な方法があります。私がフリーランスになった11年前には、このような言葉はまだ珍しい言葉であり、個人の時代が来ると言われ「セルフブランディング」という言葉もどこか浮足立った言葉のように使われていた気がします。

そんな11年前に独立した私が、フリーランス3年過ぎた頃から感じた限界と、これからこういった働き方を考えている方に伝えられる言葉を書き留めておきたいと思います。(一個人の意見として読んでいただければ幸いです)

フリーランス3年目を過ぎたときに感じた3つの限界

26歳でフリーランスになった私。「フリーランスになるぞ!」と意気込んで始めたわけではなく、オーストラリアから帰国し、無職でフラフラしていた私に「この仕事手伝ってよ!」と声をかけてもらった仕事が業務委託で、その流れでフリーランスになりました。1社目で、人材業界の仕事をしていたので、キャリアカウンセリングや、企業の採用支援の経験を生かせる仕事として、大学生へのキャリア支援から仕事を始めていきました。大学内で授業を持ったり、企業側の採用支援の仕事も入るようになり、当時子どももいない20代でしたので、ある時間、出せる体をフル回転して、声を掛けられた仕事には極力応え続けていきました。前職の年収を超え、1日のいただく仕事の単価も上がっていく実感を持ちながら、いくつかの限界を感じるようになりました。

①体を出せる限界=収入の限界
②自分の持つ経験・知識の賞味期限の限界
③同じ仕事をやり続ける限界

大きくいうとこの3つ。

①体を出せる限界=収入の限界

今でこそ、SNSやオンライン化など、提供するものの形を変えたりと選択肢はありますが、10年前は自身の身を出す形での価値提供しか頭になかった私は、この働き方や仕事の受け方は、この先10年は続けられないなとどこかで感じるようになりました。=収入の限界値も見えるようになってきて、先が見えると途端に面白いと思えなくなる性分の私は(笑)どこかでこの働き方は卒業しようという感情が大きくなっていきました。周りのフリーランスの方を見ていると、チーム化したり、案件を複数人で行うような形にして、自分の仕事を広げていく方も見受けられるようになりました。こういった形に変えていくのも一つの方法だと思います。
私もチームでの仕事を作る方向へ転換しフリーランスから会社を起業しました。

②自分の持つ経験・知識の賞味期限の限界

経験が浅いフリーランス駆け出しの自分にできることは、経験や持っている専門性をフル回転してクライアントの課題解決をしていくことです。フリーランスとしても新しい知識をインプットする機会は多分にありますし、新しい仕事を受けながら自分の知識や経験も積み重ねていくことができますが、前職で培ってきた経験は3年くらいで賞味期限がくるという感覚がありました。キャリア観、雇用状況、テクノロジーなど、世の中の変化スピードが速いので(最近はその加速度合いは更に増しているように思います)前職での経験はポータブルスキルとして発揮できるものはあっても、知識ベースや経験ベースはほぼ機能しなくなります。フリーランスだからこそ、経験できる領域もあると思っていて、今フリーランスで活躍中の方は、自分の興味や深めたい分野にどんどん飛び込んで吸収して、自分をアップデートし続けていくことで、これら限界はいくらでも超えていけるのかなと思います。

③同じ仕事をやり続ける限界

フリーランス1年目で受けていた仕事を、3年もやり続けていると、1年目は新鮮に思えた仕事も、ストレッチゾーンからコンフォートゾーンになっていきます。稼ぐための仕事(ライスワーク)と、自分の成長、挑戦のための仕事(ライフワーク)のバランスを取ることが大切だと思います。同じ仕事の繰り返しが好きという人はいいかもしれませんが、コンフォートゾーンの仕事が中心ですと、新しい経験や知識が積みあがっていかないのと、必要とされ続けていくためには、時にはライスワークを最小限にし、最初はお金がついてこなくても経験を買うというような投資期間を持っていくことが欠かせないとも感じています。

私はそんな限界を感じたところから、フリーランスから会社を起業するという選択を取ることにしました。(正確に言うと、フリーランスになった時に、これくらいになれたらいいなという理想に到達したと感覚もありました)ありたい自分がフリーランスを続けていく先に見えなくなったというのが正しいかもしれません。

私個人が感じた5〜6年前の話であり、今はフリーランスとしての働き方があう仕事や業種もあるし、働き方は手段なので、子育て中の方や、自由に場所や時間を選べる働き方があう人たちもいっぱいいると思います。独立がフリーランスか、会社なのかすら、どっちでもいいとすら感じます。自分が大切にしたいことは何かということが大事だと思います。


これから多様な働き方を目指したい人へ

これから益々副業や、働き方の選択肢が多様化してくると思います。企業に勤めながら、パラレルとして自分の力をお試しできるのもリスクやハードルを抑えてながらできるのでとてもいいなと思います。
私がこれからこういった働き方を目指す方にお伝えできることがあるとすると、大きく下記3点がポイントだと感じています。

①繋がりを持つ

そういった興味がある人のところに情報が集まります。またゆるい繋がりの中から「この仕事やってみない?」みたいな声がかかることもあります。まずは、自分の所属先以外の場を持ってみることをお勧めします。オンラインサロンなど今繋がりを持てる場がたくさんあります。

②自己内省力を持つ(言語化能力)

自分には何ができて、何が貢献できる人なのかを明確に語る力、それを伝える力が必要になります。その都度、経験によってアップデートされる自分自身に対して内省し、言語化していくことが大切だと思います。今は個人のSNSなどでの発信もとても気軽にできるツールがたくさんあります。こういったところで日々感じたことや変化を言語化してみるのもおすすめです。

③柔軟に行動し続ける

100年時代と言われる今、40代、50代で新たな仕事にチャレンジするなんてことも珍しい世の中ではないかと思います。世の中の環境がガラっと変わることもある現代だからこそ、柔軟に色々な環境になってもその都度、自分ができることに向きあい続けていくことが大切だと思います。

長くなりましたが、キャリア講座を終えて感じたことをツラツラと書いてみました。

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