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離婚を選択した大人の責任

先日Twitterのフォロワーさんが以下のアンケートを実施しました。

有責事項一切無しの母親が親権者変更裁判中及び離婚前後に元夫に子どもの連れ去りと別居を強行され、5歳と3歳のお子さんが何度会う事を望んでも親権者元夫の都合で1年以上、月に1回数時間しか会う事が認められません。

◇子どもは小さく離婚を理解できないので現状維持で良い 8%

◇子どもの望み通り宿泊込みでもっと会うべき 85%

◇わからない 7%

356票

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別居中も離婚後も一般的によく耳にするのは月に1回2時間の面会交流です。私も今は月に1回2時間(新型コロナウィルスの影響で中止となっていますが…)、そしてそれすら守られない方々が世の中には沢山いて、間接面会や0面会の人も多数います。

そもそも月に1回2時間と言うのが既に片親疎外行動にあたると考えます。以前NPOキッズふぁーすとさんの親の学びプログラムでいただいた資料に「17の片親疎外行動 byベイカー」と言うものがありました。

①別居親の悪口を言う

②交流を制限する

③コミュニケーションに干渉する

④別居親の話題や写真を制限する

⑤愛情を撤去する/拒絶に見返りを与える

⑥別居親は危険という印象を子に与える

⑦親を無理矢理選ばせる

⑧「別居親は子を愛していない」と言う

⑨子に秘密を打ち明ける

⑩別居親を無理やり拒絶させる

⑪別居親についてスパイ行為をさせる

⑫別居親には秘密にさせる

⑬別居親を呼び捨て/蔑称にさせる

⑭継親を「母」「父」と呼ばせる

⑮別居親に医療、教育、その他の重要な情報を伝えない/名前を削除

⑯別居親との関係を消すために子の名前を変える

⑰別居親の権威を下げる

交流を制限する事は片親疎外行動であり、子どもへの虐待です。これは協議離婚でも調停を経ての離婚でも子の最善の利益を考慮した養育計画の作成が制度化されていない事も起因していると考えます。

いただいた資料にはこんな事も書いてありました。

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片山登志子弁護士

離婚紛争の渦中はもとより離婚後においても、父母が、子どもの養育(主として養育費の支払い、面会交流の実施)について円満な協力関係を継続し、子どもにとって良好な養育環境が維持されることをめざすことが絶対に必要。

子どもの不安を出来る限り早期に小さくし、離婚が子供に与える影響を最小限にする事が重要。

これは離婚を選択した大人の責任

両親の離別を経験した子にとって必要なものは何か。子の福祉の判断の基礎となる経験則として様々な研究がなされている(家裁月報61巻11号「家庭裁判所調査官による子の福祉に関する調査~司法心理学の視点から」参照)

これまでの研究で共通して挙げられており、私自身が多くの離婚事件を経験する中で実感している良好な養育環境の要素とは

①双方の親との愛着(アタッチメント)

②監護者の良質な養育

③経済状況や居住場所を含めた養育環境の安定性

④両親間の争いや暴力からの保護

夫婦が離婚を考える時には、いかにすれば離婚後において、上記①ないし④を充足した養育環境を子どもに提供出来るか、夫婦のそれぞれがどのように協力すべきか、実際に出来るのかを話し合って合意する事が重要。

特に④の両親間の争いや暴力からの保護は極めて重要と考える。父母の離婚そのものが子どもにとって問題となるわけではなく、離婚に伴う両親間の不和が子の精神病理の大きなリスク因子。逆に離婚後の共同養育の質が良い場合には、離婚は、子どもの精神病理につながらないといわれている(発達精神病理額専門家の話)

円満な面会交流が実施され、継続することの持つ意義は大きい。

①と④の重要性が真に両親に理解され、その実現に向けた協力をベースとした紛争解決がなされなければ、円満な面会交流の継続は難しい。①と④の理解と協力を引き出すためには、夫婦が離婚紛争の渦中でも、「親」として子の気持ちに寄り添って離婚後の生活を考えることが不可欠。

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離婚を選択した大人の責任。未だ離婚はしていませんが、この言葉はとても胸に響きました。今の状況を早期に解決し、良好な共同養育の実現を目指したいと考えています。子どもの最善の利益のために。




サポートは別居や離婚を経験した子どもの支援に活用させていただきます。宜しくお願い致します。