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装丁の想定『レモンと実験』

「装丁の想定」
実在する本の表紙に使われるイラストをイメージして、個人的に制作した絵のシリーズ。2010年くらいから細々と描き続けています。

10/5はレモンの日
ということで2014年のこちらの作品をば。

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『レモンと実験』 著:A・ハリス・ストーン

アメリカで出版されたこども向けの科学絵本
レモンを使った様々な実験がたくさんのイラスト付きで紹介されています。

理科の実験器具でおなじみのビーカーやフラスコ、リトマス試験紙、ハッピーバード(水飲み鳥)やレモン搾り器、レモン電池…などをちりばめ、かわいくてわくわくするような絵作りをこころがけました。

自分がこどもの頃、
「もっとかわいかったりおしゃれだったりする教科書なら、もっとやる気が出るのにな」などと思っていたことを思い出しつつ。

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 実物が手元にないので背表紙の厚さは全然違いますが…
タイトル周りを実験器具に貼るラベルのようなイメージで作りました。

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シャーペンでちまちま描いたものをPhotoshopで彩色しました。


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ついでに、同じようなコンセプトで制作した架空の教科書も。
こちらは学生の頃の作品です。アクリルガッシュとマスキングテープ、Photoshopで制作。拙いですが気に入っています。

これらとは全く違う作風ですが、最近は教科書や学参書のイラストのご依頼が増えていて嬉しいやらおもしろいやら。


実際の『レモンと実験』は、子供向けにしてはニヒルなイラストがおもしろい雰囲気です。古い本なのでなかなか手に入り難いのですが、以下のサイトで中身が一部確認できます。

(ちなみに東京の古書店「dessin」さんは一度だけお店に足を運んでお買い物をしたことがあります。とても素敵な雰囲気でした)


私がこの本を知ったきっかけは
レモンと実験」という名前でお菓子を展示・販売されていた方の活動。
「お菓子の展示って?」と思うかもしれませんが写真を見ればこの素敵さが少しは伝わるでしょうか(私の撮影技術が追いついてませんがすごく素敵な空間だったのです…!)

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この写真は2011年に兵庫県の「manon」という雑貨屋さんで販売されていたときのもの。manonさんで開催されるときは「マノンと実験」というお名前でした。

「レモンと実験」さんのお菓子、味も美味しいのですが独特のおしゃれセンスがすごくかっこいい!
ブログで「グッドデザイン」なものを紹介されています。

大学生の頃に出会ったので、ある意味私の青春であり憧れでした。「レモンと実験」さんはいろんな場所に出店していたので、その活動を通していろんな雑貨屋さんや古本屋さんミニシアター、カフェやお食事処を知ることもできました。素敵な人やお店はみんな繋がっている。
あんなふうにかっこよく茶目っ気のある大人になりたかった…けれどあいかわらず私自身も私の作風もあか抜けきれないトンチキさ。
これもレモンのごとくほろ苦い青春の残り香…か?


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