お祝い寿司と春のツマミ備忘録。

幼なじみと言えるだろう、小中学校の同級生が結婚した。
生き物や自然が好きで、音楽の趣味が似てて、歳の近い兄と年の離れた妹がいて、俺は料理、彼は調理機器周りの仕事となにかと近い所の多い友人だ。

ついこないだ共通の趣味であるミスチル関連のチケットがとれたので彼を誘って一緒に武道館へ。
ライブ前に飯田橋で秋刀魚寿司を食べて1杯。帰ってきて沖縄料理でオリオンビールと泡盛。

そんな中、結婚するってことを報告された。
わ～～お、そりゃそうだよなって感じはするけど、いざ幼馴染みが結婚するというのは想像つかないもんです。

あれやこれやを話していくうちに引っ越したのを聞いた、がその新居がめっちゃ近所。
それならもう料理するわよ、ってな訳で仲間を呼んで祝い飯。

何度も呑んでる長い付き合いなのに料理を振る舞ったことがないし、結婚相手とはほぼ初対面だし、ということで攻めすぎない献立。
確実に美味い自信作のつまみオンパレード、そして寿司を握る。
良い時間になってよかったでしょう、うむ。

備忘録です。

・おつまみ前編

まず、お酒は基本的に日本酒。
なんで料理も和食、というか和食だから日本酒。
あとはジンソーダ、貰い物のリモンチェッロ、それとデザートに合わせたダークラム。

最初は春らしく天美 純米吟醸 うすにごり 生原酒　通称”桃天”って奴だ。
美発泡で甘めでまろやかでフレッシュでスターターにもってこい。
まだ売ってて嬉しいもんだ。

というわけでおつまみは前後編の二回で。

・厚揚げ　ふきのとう味噌

春らしく、ふき味噌。
春になると作ってて、色んな食べ方をしてきたが一番好きな食べ方である厚揚げにつけて食らう。

この日は三角の厚揚げを半分の厚さにして、揚げ面をカリッと焼きあげた。

ふき味噌は白味噌に酒、みりん、砂糖を混ぜて火にかけ練った物に、色よく茹でてよーーーく搾りすり潰したふきのとうを混ぜ合わせる。
本当は玉味噌という卵黄を混ぜた味噌でやるのがいいんだけど、少量で作るならこれで充分。あっさり美味い。

詳しくはコチラ。

・春菊とゴボウの胡麻ポン和え

まーこれは割愛しましょかね、今年はこればかり作ってる。
それほどのマイブーム。

自家製のポン酢で作る事で更に美味しいし、話のタネにもなる。
この日のポン酢は湘南ゴールドの摘果と柚子の規格外品でこさえたブツ。

・鴨と芹の温浸し

スモークの鴨ハムは大切な食材だ。
手頃な価格で既に火入れが済んでいて、それなりに保存もきいて、それでいてあまりみんなが使わない。

ちょっと味が濃かったり、脂がおおいのは工夫でどうにでもなる。

この日はセリと一緒にサッとおひたしに。
こちらも俺の定番、蕎麦屋っぽいイメージ。
仕上げには山椒を少し。

とりあえずこの三品で会はスタート。
いいじゃないの。

・おつまみ後編

なんとなく酒が進んできたら濃いめのをボチボチと。
想像以上に日本酒に合ったのでハッピー。

・生しらすの塩辛

行きつけの飲み屋で教わった一品。
生シラスに塩と酒で1日以上置くだけ。

今回はそれに薄口醤油を少しと寒麹を少々。
ねっとりした甘めの旨味、ほんの少しの臭みは生姜が拭い去ってくれる。
薄濁りの酒に合う合う。

・ホタルイカのなめろう

こないだ、また別の飲み会でこさえたら想像以上に美味くって感動したホタルイカなめろう。
今回は唐辛子ではなくワサビの茎を刻んで混ぜてみた。
あとはネギ、生姜、ミョウガ、シソ。

前回は厚揚げにのせたが、今回はセルフで海苔に巻いて食らう。
やっぱり日本酒ドロボー！！

・菜花つくね

鶏団子が好きで何度も作るうちに得意になった、数は力ですな。

今回はさっと焼いて美味しいのを目指してこさえた。
菜花を刻んでたっぷり混ぜてほろ苦く香るように、仕上げに塩を少々とスダチ。たまらん。
本体に鰹節の粉末を混ぜ込んでるのでそのままでも出汁の旨味。

今回はレンコンのすりおろしをたっぷり混ぜたのでもっちりムチムチ。
ただチンゲンサイの菜花は香りが弱かったので次は普通の菜花でやりたいな～

・お寿司前編

さて、つまみを食べ酒を飲み良い具合になった所で寿司をはじめる。
今回は目の前で切りつけも握りもやる。

切り立て握りたての美味しさったら凄いんです！！
そりゃ作る方は大変だけど、それでもこの美味しさを知って欲しいのです！！
(そして寿司の沼にハマって欲しいのです)

ただ、ここでミスが発覚する。
俺が握ってるので写真を撮れない。
それにみんな酔いはじめている、うん、写真は半分くらいしか無い。あはは～

メジナ

冬に美味しい白身で、この日は物がよくて美味かった。
鯛に似ているがちょいと違う独自の美味さ。
ミカンでも釣れるから”みかんくしろ”って呼ばれるという噂を参考に、今回は極少量のスダチをのせた。
白身に柑橘だもんな美味いわ。

鯛の昆布〆

これは定番ですな。
生の白身からの昆布〆の白身、どう違うのかがわかる。
生はコリッとしてて〆はネットリ、なにより昆布の旨味は酒に合う。
料理をしてると昆布〆は身近な料理だけど、やったことない人も多いみたい。

酒はここらから辛口の日本酒に。
これが食中酒にピッタリで美味いんだ～

シマアジ
コイツにはネギと生姜を少々。

コリッとしてて美味い、あと、気づいたかな？
シャリは赤酢を少々混ぜてます。
旨味がしっかりでこういうネタに合うんだ～

赤海老
ネットリ濃厚な旨味には自家製のポン酢とミョウガでサッパリ。

仕上げにその場でスダチを一滴搾る、これが大事な爽やかさ。
ポン酢にも柑橘はたっぷりいれてるけど、絞りたての爽やかな香りや鋭い酸味は別物です。

初がつお　生とたたき

こいつは生で一貫、たたきで一貫。
生の柔らかさや鉄っぽさも美味いし炙りの香ばしさも美味い。

目の前でバチッと炙り、ほんのり温かいってのも美味いもんでね。
初がつおにしては脂がのってたので良い甘さ。溶ける～

だし巻き卵は水分補給？

酒と寿司ばかりで疲れちゃうので水分補給も兼ねてだし巻き。
卵３個に出汁100cc、コレがジューシーでうんまいのよ～～

作りたてじゃないと出汁が溢れちゃうだし巻きは美味いけど食べれるチャンスは少ない。

寿司の間にだし巻きを食べるのいいわね。

しめ鯖の棒寿司

シャリには自家製ガリ、椎茸の旨煮、煎りゴマをまぜ、棒寿司にして食べる直前に炙ってシソ。

やっぱりみんな大好きな一品ですな！！
赤酢のシャリと〆サバの相性は言わずもがな、炙り立てのサバの脂の甘さもたまらんよな～

・お寿司後編

お寿司後編、こっからは赤身や濃いめのネタが中心。

ヒラマサの漬け

ブリの従兄弟みたいな魚ですが、ヒラマサは夏が旬。
でも冬にも美味しいのはおるんです。

コイツにはワサビじゃなくて辛子。
漬けのネットリした旨味と脂にキリッとした辛子の爽やかさが合う。
次はべっこう寿司っぽく青唐辛子もアリかな～

ミンクくじら

物がよかったので鯨も。
ちょっとくらい変わり種があってもいいよね、福岡で鯨の寿司を食べたの美味かったしね。

クジラには生姜をたっぷり、醤油も多め。んでワサビは無し。
クジラにしかだせない美味しさ。赤酢と合う。

赤身ヅケ
それも湯霜の漬け。

サッと湯に通して表面を固めて、ワサビを混ぜた煮切り醤油で一晩漬ける。
ネットリ濃厚、もう最高に美味い！
コイツはワサビを多めにするのが大事。

煮きり醤油ってのはみりんを混ぜて一煮立ちさせた物で、ちょっと甘くってめちゃめちゃ赤身の魅力を引き出してくれます。

中トロ

これはもうシンプルにワサビと醤油。
中トロは特にワサビをたっぷり、う～～ん最高。
赤酢のシャリに合うです。

ここらで握り寿司は終わり。うん楽しかった。

いや、本当はコレのあとに巻物もやろうかと思ってたんだけどね、意外にもみんな量食えないみたいでさ。
巻物は友人宅の翌日のごはんになりました。

う～～む、最近よく食べる人ばかりと一緒だから基準がブレてるな。反省。

で、〆に椀物

春野菜の沢煮椀

ごぼう、せり、三つ葉、春菊、にんじん、れんこん、少量の鴨脂、ちゃんと引いた出汁。
塩と酒と薄口醤油で味付けて仕上げに黒胡椒を少し。

よう呑んだ身体に熱い出汁は染みますな～～
沢煮は簡単に作れる料亭の味として重宝。

そんなに和食屋に行った経験の無い人らだからこそ、しっかり丁寧に出汁を引いた。
違いに分からなくても、なんとなくでも美味しいと思ってくれたらいいのさ～

・別腹のスイーツアソート

酒粕とマスカルポーネのどら焼き

どら焼きは自家製の餡子とマスカルポーネで。
皮も自分で焼いてる。

皮には酒粕を混ぜてほんのり香るくらいに。
マスカルポーネは美味いけど酒粕に負けてたんで、次はクリームチーズでやろかな～

金柑チョコブラウニー

これは大量の金柑をどうにかしたくて作りはじめた一品。
蜜煮にした金柑をほろ苦く濃厚なチョコブラウニーにのせて焼くねん。
で、焼いていくと金柑がまとった蜜が煮詰まってキャラメルっぽくなって、それとチョコの相性がたまらんのじゃ～～！！
ダークラムに合う。合いすぎ。

キャラメルかぼちゃチーズケーキ

これはnote見て貰うのがいいんだけど、ラム酒をたっぷりいれた大人のチーズケーキです。

ラム酒の甘い香りがするのに甘過ぎなくて、カボチャのぽっくり感とクリームチーズの酸味、攻めまくったカラメルの苦味、少しまぜたスパイス類の爽やかさや辛味、どれも良い塩梅にできた自信作。
その店やりたいくらい。

お酒はお気に入りのダークラム酒　クラーケンを水割りで。
甘くて香豊かでね。
チーズケーキにはたっぷり入れてるんで合う。チョコにもめっちゃ合う。
それに餡子にもめっちゃ合う！！
今回の餡子は蜂蜜おおめで炊いたのもあって、ラムの甘い香りにベストマッチね！！

・おわりに

新婚祝いと称して、俺が使いたい為に皿を買っていった。
寿司の写真ででてきた水色の皿と黒の皿、スイーツをのせた内側が水色の丸皿を2枚。合羽橋で買ったわよ。

気に入って貰えてよかったし、使いやすかったわ～
俺も欲しいくらいだ。

それにしてもアイツが結婚か。
あぁそうか、いいじゃない、幸せになっておくれ。

俺自信は結婚する気が皆無なので、周りのみなさんを祝い続けます。
メシ関連ならいつでも頼っておくれよ。
改めておめでとう、と思って三日前にタケノコごはんのお裾分けしてきた。

寿司ネタ、意外にみんなが量食わなかったんで、次の日のお昼は豪華な海鮮丼になりましたとさ。

おしまい。

中学の登校中にこの曲の歌詞を熱弁してくれた時の事、いまだに覚えてるなぁ～
彼は俺よりずっと大人だった。
今もだけど。

健康に幸せに。