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20180626社説から見る現代日本

おはようございます。
本日のオススメは毎日の「金鍾泌元首相の死去 日韓政治対話を重層的に」です。

最終的にどのような判断をするにしても、その過程において様々な対話のチャネルはあるに越したことはないと思っています。

多極化する世界においても地政学的な要素を取り除くことはできず、物理的に隣り合う国々との相互理解は必要不可欠だと考えています。

以下、毎日社説からの引用です。

「韓国の金鍾泌(キムジョンピル)元首相が92歳で死去した。日韓国交正常化の立役者で、半世紀以上にわたり両国関係の発展に尽力してきた知日派の重鎮だ。

(中略)

韓国では、金鍾泌氏に対する評価は大きく分かれる。朴氏の軍事クーデターに加担したとの反発が根強く、文在寅(ムンジェイン)大統領は弔問を見送ることを決めた。また、「密室で外交交渉を行った親日派」との批判がつきまとっている。

かつては植民地時代に教育を受けた堪能な日本語を駆使して、日本政界と深い結びつきがあった政治家が少なくなかった。金鍾泌氏もその一人で、中曽根康弘元首相や竹下登元首相らと親交があった。要人たちは、両国間で困難な問題があるたびに水面下で解決を図っていた。

ところが、双方とも「戦後生まれ」世代が主流となった2000年代以降、歴史や領土問題の対立が激化している。お互いを理解する姿勢に欠け、むしろ政治が率先して国民感情を刺激している面すらある。

こんな時こそ重層的な対話が必要なのに、日韓の議員交流は細る一方である。相互訪問は年数回にとどまり、言葉の問題もあり電話で話せる人はごくわずかだ。金鍾泌氏が韓国側の初代会長を務めた議員連盟は、日韓双方とも存在感が薄れている。

最近は、政治とは無関係に国民間の交流が深まっている。韓国では日本旅行が大ブームで、国民感情が好転するなど前向きな動きもある。

しかし、政治が果たすべき役割の重要性は変わっていない。恒常的なパイプを構築することの重要性を金鍾泌氏の軌跡が教えている。」

<社説一覧>
日経:
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:国連人権理事会 米国の離脱は改革逆行を招く/大阪地震1週間 塀の危険性がまた浮き彫りに
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:トルコ新体制 強権支配へ突き進むのか/ゲーム依存 病気と認識し早期対応を
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:カジノ事業者の金融業務 胴元が賭け金貸す危うさ/金鍾泌元首相の死去 日韓政治対話を重層的に
https://mainichi.jp/editorial/

朝日:延長国会 政権の都合むきだしだ/ブロック塀倒壊 「人災」をなくすために
http://www.asahi.com/news/editorial.html

※『社説から見る現代日本』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m70d97edb0376

※『1日1分歴史小話』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m7db9a358d26a

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