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わたしが思う結婚のこと

2020年11月。わたしは結婚をした。社会に出て揉まれて、右も左もやっと分かってきたような頼りないわたしが結婚をした。正直、結婚という事象が自分に降りかかってくるまで、程々興味がなく、現実味を全く帯びていなかった。同年代の友達が願望を語るのを一人水の中にいるような感覚で聞いていた。

付き合っていた彼はすごくいい人で大好きだったけれど、結婚の話題について触れたことはなく、自分と同じ分類の人間だと思って疑わなかった。ある日突然彼の中でなにかが弾けたように「結婚しよう」と言われたことは、まさに、青天の霹靂だった。

わたしは中学生の頃に母親を亡くし、その後父と上手く関係を築くことができていなかった。わたしの結婚に関しても揉めに揉め、全く父の気持ちが分からなくなった。家族愛を築いてこれなかったわたしが彼と家族になることができるのか、迷い、入籍までは苦しかった。それでも彼はわたしを「すごく想ってくれているのが分かる」と言ってくれた。わたしも人を愛する力があるみたいと思えた。

結婚してみて同居を初めてから、わたしの何もかもが変わった。生活のすべてが愛おしい、常に温泉に浸かっているような心地よい暖かさ。わたしは「愛してる」「かけがえのない人」という言葉に興醒めするようなロマンチックさのかけらもない人間だった。それが、間違いなく今が人生で一番上だと確信がある。ずっとこの愛おしくてかけがえのない毎日が続いてほしいと心から思う。子どもにも興味はあるが、間違いなく彼の存在は超えないと思える。もし今人生の終わりが来ても、彼がいてくれたから良い人生だったときっぱりと言える。自分よりも大切と思える人が出来たことはわたしの中で大きすぎる変化だった。

結婚はいいもの?と聞かれることが増えたけれど、わたしはこの質問が苦手。わたしにとっては本当にいいものだけれど、他の人にとってどうなのか、分からないから。早く結婚しなよ!と勧めることはしないように決めている。
自己満足な他愛もない、結婚話でした。

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