鎖~繋がれた絆~ chain2-2

ここは、とある廃墟。(はいきょ)

港沿いにあるこの建物は明らかに怪しい建物となっている。三階建ての廃墟でとても大きく物騒感を増した

「明日は入金だなぁ。」

「そうですね。松井がこっちに来れないから若いやつに届けさせると言ってました。」

「若いやつ?バックレなんて事はねーだろうな〜」

「GPSも取り付けているみたいで大丈夫とは言ってましたが。」

「舐めたマネしやがってよ〜。シュン、明日入金が入り次第俺は出かけるからこっち頼んだぞ。」

「はい。庄司も居ますんで。こっちは大丈夫かと。」

「にしても〜あの”餓鬼”はまだ口割らねぇのか。」

「しぶといやつでして。町田に拷問させてますんで時間の問題だと。」

「町田に言っとけよ。殺すなって。あいつやりかねないから」

「わかりました。ヤジ!松尾!町田に殺すなって言っておけ!!」

『はい!!』

場所は変わって

謎の男タカちゃんVs菊池、ヤザ、和泉、マイム

「で、高比良組はどんだけやべんだよ。」

ヤザはマイムとの海の話で少し落ち着いた。電話が繋がっているマイムに話かけた。

「拓也が松井から貰った宛先の住所は千葉県。おそらく高比良組のアジトだ。そこには港沿いにあるデケェ廃墟で。警察でも近付けないくらい厄介な奴らだ。チンピラみてぇのがゴロゴロ居る。」

俺はアクセルを踏んでトップスピードで車を走らせる。その横でヤザは相槌を入れ、後ろでは和泉が寝ていた

「手下の矢島と松尾。気合の入った若い衆だ。いつでも死ぬ準備は出来てるなんて口癖らしいぞ。」

「戦時中じゃん。」

「幹部の庄司。とにかく頭がキレるやつで裏の業界では有名らしい。それともう1人幹部の町田。めちゃくちゃサイコパス。常に奇声をあげてるヤベェやつだ。捕まると命はねーって。」

「もう終わりじゃん。」

「そんで若頭の中村。とにかく喧嘩が強くて格闘技もかじってる最強の武闘派よ。そんで組長の高比良。なんていってもオーラが違うらしいよ。目の前に立っただけで気絶する奴もいるみたいだ。」

「もう覇気やん。ワンピースやん。」

ヤザのツッコミはともかく、俺らは最悪の事態に巻き込まれてしまったのが明確となった。

「俺らがめちゃくちゃやばいって改めて気付くな。よし!拓也!もう逃げよう!空気の美味しいとこに!そうだ!秩父に行こう!最高だぞ秩父!行こう!」

「ウルセェ!!!もうやるしかねんだよ!!!くそおおお!!!!」

一向にタカちゃんとの距離は縮まらないまま、俺らはとにかく車を走らせた



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