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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク

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全19回のオリジナル長編小説です。タイトル通り薬物依存症がテーマとなっています。主人公は紛れもなく私自身で、「私が覚醒剤を使ったら」という仮定のもと書いたIF私小説になります。薬… もっと読む
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(18)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(17) *  床に、丸められたアルミホイルが、…

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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(17)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(16)  深津を連れて会議室三に入ると、そこに…

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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(16)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(15)  テレビでは、売れようと必死な芸人が、…

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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(15)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(14) 「思っていた以上に遠いですね」 「そう…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(14)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(13)  外に出ている月は、真円の形をした満月…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(13)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(12)  道路を挟んだ建物に、簡易テントがいく…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(12)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(11)  その日は朝から雨が降っていた。道路の脇に小さな川ができるほどの激しい降り方だった。気温も急激に下がって、羽織るものが必須となっていた。俺は、バスで会場に向かった。バスから降りると、傘からはみ出たワイシャツの袖がすぐに濡れた。階段を上がる。部屋に入ると四人全員が一人も欠けることなく待っていた。六角の服は雨に濡れ、熊谷の腕には龍が汗を垂らすように、水滴が落ちている。深津はあまり濡れていない。高咲さんはまた菓子を食べていた。

【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(11)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(10) 「みなさん、こんにちは。回復プログラム…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(10)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(9)  私服で外に出ても、蒸した部屋と暑さは…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(9)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(8)  その日は十連勤のうちの八日目だった。…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(8)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(7) *  所内に植えられた木に、少しずつ葉…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(7)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(6) *  手袋の中の手が小刻みに震えている…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(6)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(5)  スクランブル交差点の信号が青に変わる…

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4年前
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【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(5)

前回:【小説】アディクト・イン・ザ・ダーク(4)  SNSを開くと、プロフィール画面で風船が舞っていた。起きて仕事に行って、帰ってたまにクスリをやって寝る毎日にささやかな彩りが加えられたようで、意味はないと知っていても少しだけ嬉しくなる。  スマートフォンを鞄にしまうと、滝尾が話しかけてきた。朝礼まではまだ五分以上ある。滝尾の話はかいつまんで言うと𠮟咤だった。昨日俺が報告した数値が間違っていたらしく、困るんだけど、と詰められた。俺のミスであることは分かっていたが、納得はで