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『ニトリ』に学ぶ成り上がり戦略

はじめに

「お、ねだん以上。」でお馴染みのニトリホールディングス。同社は言わずと知れた大企業ですが、1軒の家具屋から始まった成り上がり企業です。縮小する家具業界。34期連続増収増益とコロナ禍でも成長を続ける同社。そこには、創業から変わらない商売に対する考え方。時代に合った明確な戦略があります。今回は、皆さんもよく知っている“ニトリ”の成長を追っていきます。

ニトリとは?

1966年:似鳥昭雄が札幌にて家具屋の販売業を始めたのが起点になります。しかし、当時は競合との差別化もできずコレといった強みも無かったことで何度も倒産の危機に直面しています。

1972年:創業者の似鳥さんがアメリカ視察したときに日本よりもはるかに豊かな生活をしていたことに驚き「日本でも豊かな生活が可能になるような家具/雑貨を販売する」と決意。

2021年2月期決算

売上高:7,169億(前年比:+11.6%)

経常利益:1,384億(前年比:26.4%)

店舗数:722店※内海外:71店舗

1軒の家具屋から始まったニトリも今では海外に店舗展開するまでに成長しています。

成功要因

「お、ねだん以上。」のキャッチコピーの通り、低価格戦略を取っている事でも有名です。この戦略は業界No.1企業など一定の市場シェアと売上がないと実践は難しいはずです。しかし、同社は市場シェアがなかった中小企業の時から一貫して低価格戦略を実践しているのです。

中小企業:付加価値をつけて顧客単価を上げる。(顧客数が少なくても成り立つ)大企業:低価格/大衆向けという切り口で市場シェアを一気に獲得。(大数の法則で成り立つ)

当時のニトリのとった戦略は誰もが反対していたことでしょう。市場シェアがない中小企業が安易に低価格戦略をとると利益が圧迫して倒産する危険もあるからです。論理的な考えだけで決断していたら今のニトリはなく街の家具屋さんで終わっていたかもしれません。

冒頭に記載した通り、アメリカ視察が起点になっています。「日本でも豊かな生活が可能になるような家具/雑貨を販売する」という事を実現するためには、大衆向けに低価格で高品質でおしゃれな家具を販売しなければいけなかったのです。

常識を打ち破る

低価格、高品質は家具業界に限らずどの業界でも同じで誰もがつかめる情報です。その実現のためには、コストを下げるしかありません。

大企業やメーカーが仕入れを有利にできるのは、仕入れ数に比例して単価を下げれることです。また、多く生産することでノウハウも蓄積され、効率化が図れます。

ここで、原材料の買い付け業者や流通卸業者の中間マージンを削減できないか?とこれまでの常識を疑い、1989年代の小売業だった時代から海外生産拠点の構築を進めたのです。

今日の大企業でも製造から小売りまで一貫して自社完結ができる企業は多くありません。

顧客ファーストの視点で「どうすれば実現できるのか?」徹底的に考え、早い段階で行動できたことが現在のニトリを創っています。

まとめ

本文には記載していませんが、創業当初のうまくいかなかった時期に創業者の似鳥さんは何度も夜逃げや自殺を考えたそうです。そんな時代があったからこそ「なぜこの仕事をやっているのか?」「この仕事を通して何を実現したいのか?」という本質を自問自答して、行動出来ているからこそ成長出来ているのではないかと思いました。

クレバーで論理的思考ができることも重要なことですが、優秀な人は世の中にはたくさんいます。負けない戦略を立てることはそこまで難しくないですが圧倒的No.1になるには、論理的には説明できないような判断や行動も必要なのかもしれないなと思います。笑 

そして、何より顧客ファーストを一貫したことが成功要因だったと思います。”経営者”でも”マーケター”でも”セールスマン”でも継続して結果が出せる人は必ず顧客目線を持っています。このことは会社規模、業界に関わらず例外はないはずです。

私も仕事を通して高い価値提供ができるよう相手(顧客)は何を求めているのか?を考え行動していきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました(^-^)

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