【制作会社必見】アメリカ撮影のコーディネーター、プロダクションの選び方


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QUESTION
アメリカで撮影したいけど、予算の都合もあるし、どこまでやってくれるのかわからない、コロナの影響でもしかしたら現地のスタッフに撮影を頼みたいかもしれない。どこのコーディネーション会社、もしくは映像制作会社を使ったらいいかわからないな。何か調べる際のコツはあるかな?

こんな疑問に答えます。
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本記事の内容

・アメリカの日系撮影コーディネーション会社、日系映像制作会社を選ぶ3つのポイント
・アメリカの日系撮影コーディネーション会社、日系映像制作会社を選ぶ際の注意点
・選ぶ際の実名会社リスト
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この記事を書いている私は、日本とアメリカのCMやMusic Videoに特化した映像制作会社で働いて10年。もちろんTV番組や報道番組の撮影も経験しています。コロナが広がる前まではフリーランスでアメリカを飛び回り撮影を行っていました。

現在はアメリカですが、かれこれ日本での経験も含めると10年以上撮影をやっていることもあり、今までで200本以上の撮影に関わり、映像制作会社で働いてきました。その中には、皆さんも聞いたこともあるようなメーカー(ビール、車、ファッション)、有名ダンスグループ、芸能人など有名な企業やアーティスト、芸能人と仕事をした作品が数多くあると思います。

 この記事を読んでいる方は、おそらく、アメリカ(もしくはカナダ)で撮影をしたいけどもどこに、誰に頼めばいいか迷っている方が多いと思います。
初めて海外撮影をする、今までよりももっと良い日系撮影コーディネート会社、映像制作会社と仕事をしたいという方は必見です。

というわけで、私の日本とアメリカでの経験をもとに得た情報で、選び方のコツを具体的な会社名を挙げながら、「失敗しない撮影コーディネーション会社、日系映像制作会社の選び方」を、とてもわかり易く解説していきます。

●アメリカの日系撮影コーディネーション会社、日系映像制作会社を選ぶ3つのポイント【実名公開】

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次のとおり。
#1 :撮影コーディネーション会社か、映像制作会社かを見極める
#2 :会社よりも個人で決める
#3 :外国人が所属しているかどうか

なお、絶対に覚えて置いて欲しいことは、当然ではあるのですが、会社名よりも一緒に仕事をする個人、そしてその個人の経験値や能力が命ということです。
アメリカは、ビザの関係で雇用される側の立場が弱く、アメリカでの生活を考えると収入も良くないため入れ替わりが非常に早いです。優秀だった人がすでに会社を辞め日本に帰っている、別の会社に転職した、現在はフリーランスとして働いているなどが頻繁に起きていますのでこの点も注意してください。

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 この記事では、撮影コーディネート会社とは企画部分がなく、企画が決まった段階でのリサーチとそれ以降のアメリカ撮影を全て任される会社映像制作会社とは、企画、リサーチ、撮影、編集全てを行う会社と定義して解説していきます。

# 1:撮影コーディネーション会社か、映像制作会社かを見極める

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 先輩から「過去に一緒に仕事をしたからこの人に連絡してみて」の一言や、会社のHP過去実績だけで仕事の依頼を頼む人もいると思いますが、まずは、発注内容にあった会社選びが重要だと思います。

撮影コーディネーション会社、映像制作会社を選ぶ時に考えられる仕事の内容を、おおよそで下記のように整理してみました。

撮影コーディネーション会社(コーディネーター)映像制作会社(プロダクション)・に仕事をお願いする時の種類例

・日本のテレビ番組(バラエティー)、報道番組(ニュース取材やスポーツ取材)の撮影コーディネートをお願いしたい。
TV番組、報道に特化した撮影コーディネーション会社

・TV CM、MUSIC VIDEOなどの動画の撮影コーディネートをメインにお願いしたい。 
TVCM、MUSIC VIDEOに特化した撮影コーディネーション会社

・テレビ番組、TVCM、MUSIC VIDEOに関わらず、撮影コーディネートのお願いをしたい、企画立案、撮影、編集の全てやどれか一部をお願いしたい。
映像制作会社 

私がみてきたほとんどの日系の会社は撮影コーディネート会社になり、コーディネーターの仕事内容は、現地のスタッフ集め、ロケーション許可、機材レンタル、通訳、ドライバーとなります。一方、映像制作会社は企画から仕事を受けますし、もちろんその後の全ての作業も行います。


●選び方は超簡単です
当たり前ですが、会社であればHPを見て、過去の作品リールを見ればどのような仕事をしているのか確認できますよね。
皆さんまずはGoogleで「アメリカ 撮影 コーディネーション会社/コーディネーター」または、「アメリカ 撮影 プロダクション/映像制作会社」と調べるでしょう。もちろん、調べた中からウェブサイトを見て過去どのような仕事をしてきたかみるのは重要ですが、多くの場合撮影コーディネート会社と映像制作会社の見分けはつかないと思います。

撮影コーディネート会社であれば、基本的にはTV CMもしくはMUSIC VIDEOに強い撮影コーディネート会社を選んでおけばまず間違いありません。特にTV CM制作の現場は、規模が非常に大きく、経験値という点でレベルが違います。特に、車のCMを経験している会社は、予算が1億をゆうに超える仕事を経験しているので、どんな仕事をしても優秀です。その分全ての作業に対して金額がかなり割高だと思います。

あまり知られていないのですが、私のおすすめは、企画から行うアメリカの日系映像制作会社に相談してみることをおすすめします。その理由は、彼らは日本人がオーナーの日系会社ではありますが、普段からアメリカの番組やCMを作っているアメリカ人プランナー/ディレクターと企画を行い仕事をしていますので、現地の情報に非常に精通しています。撮影コーディネート会社の行う業務全般ももちろんカバーしていますし、編集にも対応していますので、提案の幅や対応力が高くおすすめです。

また、前提として日系の撮影コーディネート会社は会社オーナー(現地コーディネーター)が会社を運営していますが、実際の作業は、恐らくほとんどがフリーランスを雇い仕事を行なっていると考えていいでしょう。そのため私も撮影に行くと、ある会社の仕事を行なって一緒に働いた人が、別の会社の仕事現場にもいたり、またさらに別の会社の仕事でもいたりと同じ人に会うことが度々あります。

よく名前の聞く撮影コーディネート会社を本記事の最後に明記しておりますので、興味がある方は読み進めて頂ければと思います。個人的な意見では、あまり会社の過去実績は意味がありません。撮影コーディネート会社を選ぶということであれば、むしろ経験豊富なフリーランスコーディネーターを探すことの方がより重要です。

# 2:会社よりも個人で決める

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 当然のことではあるのですが、会社の実績よりも一緒に仕事をする人が大切ですよね。その人の能力が高いことが最終的には会社の資産のはずです。
仕事をする人=協力してプロジェクトを成功してくれる”友”なので、仕事を一緒にしたいと思う特定の「人」がいなかったら、どこでも良いと言えます。もちろんどこでも良いわけではないので、どうやってその友(特定の人)を選ぶのか説明していきます。

COVID-19によって、働き方が大きく変わっていくと思いますが、アメリカでは昔から会社員として働くよりもフリーランスで働くことの方が一般的です。また今後もよりその流れが加速していくと言われています。 

2027年アメリカ人の半分以上がフリーランスに? 世界的にフリーランスシフトが加速する理由 | AMP[アンプ] - ビジネスインスピレーションメディア

そのため、撮影コーディネーション会社も同じように、実際の中身は数えられる程度の優秀なフリーランスが仕事の大半を行なっており、彼らと直接仕事をできればいいと思います。逆に言うと、撮影コーディネート会社には、経験豊富な人、優秀な人というのが少ない印象です。会社のオーナーは会社運営に注力していますが、そもそも単発の仕事が多いコーディネートのような世界では、個人が大切であるので、取引先の仕事に対して実働するオーナーでない限り、会社の存在価値は正直あまりないと考えています。今回のCOVIT-19により、予算が縮小していくことが予想されるので、必要ないものを省いていくのであればフリーランスに頼むことをおすすめします。

それでは、優秀なコーデイネーターはどうやって探すのか、この点に関しては私自身ではデータベース化しているのですが個人名になるので公表できません。ただ、同じ問題を抱えていたMoriくんという私の友人が、2018年にNYにて日系映像制作会社を始めました。彼は、企画から行う映像制作会社を運営していることもあり、彼も含め社員全員が企画、撮影、編集、リサーチ、通訳、運転まで行います。アメリカ人のフリーランスおよび、アメリカにいる日系フリーランスのネットワークを社内でデータベース化しているので、一度連絡してみることをおすすめします。
元々日本でTV番組・CM制作会社勤務後、アメリカにてCM映像制作会社の経験経て、現在はCMやMUSIC VIDEO、音楽フェスなどの映像制作会社をアメリカにて運営している人物です。日本時代のネットワークを使ってTV番組の制作も着手していたと思います。

Moriくんからはこのブログに連絡先を掲載して良いと言われているので、興味のある方はこちらのアドレス【hangout@shasstudio.com】へ連絡してみてください。

# 3:外国人が所属しているかどうか

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 これは、実際に私が体験したことですが、会社で選ぶようであれば、社員が日本人のみで構成されている会社よりも、社員もしくはコーディネーターにアメリカ人(特に白人・黒人)がいることは非常に重要です。撮影時のコーディネーターが日本人のみ、もしくは交渉が日本人だったことで撮影が許可されなかった、交渉が上手く進められなかったことは残念ながら私自身も痛感し数多く経験してきました。 

アメリカの文化で仕事をする際に現地人のネイティブな言葉使いや見た目は非常に重要になります。

フリーランスのコーディネーターに頼む場合は、仕事内容を考慮して日本人のバイリンガル、アメリカ人のバイリンガル、と選ぶことができるのでそういった意味でもフリーランスに決めることをおすすめしますし、繰り返しですが、私の意見は、誰が仕事をするのかが重要ですので、仕事の大小に関わらず会社ではなく仕事のできるフリーランスと繋がることをおすすめします。その情報は上記の連絡先にご連絡ください。
 
最後に、よく名前の聞く撮影コーディネート会社を下記に取りあげます。

企画、撮影コーディネーション、編集も対応している映像制作会社
LA I Prodigious https://prodigium-pictures.com/wp/
NY I Futureman. https://futureman.com/

TV番組、報道番組に強い撮影コーディネーション会社
LA I Cosmo Space https://www.cosmospace.co.jp/
NY I Dear  Ocean http://dearocean.net/eng.html 

CM I MUSIC VIDEOに強い撮影コーディネーション会社
LA I Day O production http://www.dayoproductions.com/
LA I Mt. Melvil https://www.mtmelvil.com/
LA I Radiant Pictures https://radiant-group.com/
LA I Tobogga https://tobogganz.com/
LA I Downtown Reel http://www.downtownreel.com/
NY I TK Digital http://www.tk-digital.com/
NY I Zazou Production https://www.zazou-prod.com/ 

この会社ごとの特徴についても今後まとめまていきますね。
今回は以上になります。

 貴重な時間を読んで頂きありがとうございました。

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