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読書の効用

今回は読書に付いての効能について書いてみようと思います。特に子育てをしていますので、子育てにどの様に活かして行こうかという問いはずっと持ち続けています。

ただレイヤーを1段階上げた抽象度の高い問は持ち続けていますが、日々、読書を続けていると、時々、何の為に読書をしているのか?とか、一体自分はどうなりたいのか?とか、読書体験を通じて得られた洞察をどの様にすれば自分のより良い生に活かせるのか?など色々考えることがあります。読書については色々思うところがあるので今回の3点に絞って書いてみたいと思います。
①ビジネス書とビジネス書以外の書籍の読み方
②自身で実践している読書法
③おすすめの書籍

この記事を読んで頂いている方にはビジネスパーソンも多いのだと思いますが、ビジネスへの示唆を得るにはどのような読書の方法が効果的なのでしょうか?

そもそも・・・読書をするということは、どんな意味があるのか?

よく何故読書をするのですか?
読書をするとどんな良い事があるのですか?
ビジネスに役に立つ本は何ですか?
などだいたいこの3つを聞かれる事が多いです。

結論から言ってしまうと、役に立つ読書(ここでは即効性のあるという意味)と役に立たない読書(ここでは即効性のないという意味)の2種類があり、その人の置かれている文脈・状況によって変わってくるというのが、私の今のところ到達している答えです(読書体験が更に進めばまた、問に対する自分なりの答えも変わるのだと思います)。この先、数十年読書を進めて行くと違ったステージに進むことができるのかもしれません。

また、自分以外の人間の人生や気づきに触れることで、今ここにいる自分以外の人間の経験を知ることによって、自身のより良い生に活かしたり、書籍の登場人物と自分の現在の文脈とを比較したりするなど、抽象と具体の往復運動にも一役買うのではないでしょか!?

伊藤忠社長、会長を歴任した丹羽宇一郎さんも著書「死ぬほど読書」で読書についての本質を語られていますが、結局は、読みたい本を読む。という事に集約されているのかもしれません。

書籍との出会うタイミングも非常に重要でその時々で感じる文章やページすら変わってくるので不思議なものですよね。

それでは・・・まず、ビジネス書とビジネス書以外の読み方について書いてみたいと思います。

①ビジネス書とビジネス書以外の読み方

ビジネス書の新刊は毎月膨大に発売され、ここ数年のトレンドだとNewsPicks と幻冬舎のレーベル、NewsPicks Bookから発売になっている堀江貴文氏の「多動力」、前田裕二氏の「メモの魔力」、田端信太郎氏の「ブランド人になれ」などがあり、私も一通り目を通してきました。

流石、幻冬舎の敏腕編集者の箕輪厚介氏が携わっているだけあり、読みやすいし、当たりの良い文章が散りばめられていて楽しく読むことができました。眼前のビジネスですぐにでも活用できる内容もたくさんあるし、これからの働き方のヒントになる話題も盛り込まれていました。

この手の流行の新刊は当然目を通す事は大切ですが、流行の新刊に書いてあることの全てとは言いませんが、その核心を突くような本質的な内容は実は、元となる本が既に何十年?古いものだと数百年?も前に発売されて長年読み伝えられている書籍があることをご存知でしょうか?薄々、みなさんもお気づきでしょうけど、ソースが必ずあります。

現在活躍されている著名な経営者も必ず、元となるソースから学びやヒントを得て自分の経験値と掛け合わせているはずです。またご自身のご経験を元に、事例を分かりやすく紐解いて、書籍にして世に問う事も出来ると思います。

読書法や読書術については多数の書籍が出ており諸説あるので正しい読み方があるとは言えないと思いますが、私が年間300冊以上読み進めて行く中で実践している方法をまとめてみました。

◯様々な知見を統合する読書法

先述した通り、人それぞれ置かれている文脈や状況がそれぞれ違うので必ずハマるという訳ではありませんが・・・流行りの新刊には全て目を通している人、活字は漫画しか読まない人、本は月に1冊程度、本屋さんのビジネス書コーナーで目に付いた本を購入するという人・・・読み方は人それぞれ、様々・・・千差万別。

年間300冊程度の書籍と対峙している私としては、流行のビジネス書も読まない訳ではないですが、割合としては10%程度でしょうか。ほとんどが、ビジネスに直結しそうにない、文学や哲学書、人類史、歴史は良く読むジャンルです。複数の書籍を同時に併読して行くと結構な頻度で共通の人・・・
例えば、ソクラテスが・・・とか、プラトンがとか良く見かけます。他にも書籍の名前で良く見かけるのが、「影響力の武器」とか「フロー体験・喜びの現象学」などなど・・・良く見る書籍は結構共通していたりします。

○古典・原典に当たるとは、どういうことなのか?
各分野でそれぞれ脈々と読み継がれてきた書籍。長いものだと数千年のヤスリに掛けられた書籍もありますよね。

みんなが読んでいるから他の人とは違うインプットをするという方もいると思いますが、ここでは、そのフレームは一旦外しまして、古典・原典を読み込むという事にフォーカスしたいと思います。

ここで注意が必要なのですが、よく「ポーター入門」や「1分でわかるドラッガー」などの様にエッセンシャル版という書籍が存在すると思います。
エッセンシャル版は読みやすく、すぐに理解したような気分になりますが、私は、古典・原典を読むことを強くおすすめ致します。

古典・原典に当たるという事は著者と同じ思考を辿るということですので、間違いなく深い(狭い)読み方になります。すぐに理解する事が難しいことが多いので何度も読み込むことが大切です。実際には理解するのが難しい場合にはしばらく時間を置いてから読んで見ると新しい発見などもあります。
時間を置く、余白を取ることで、自分自身の文脈もまた変化したりするので、数年前に読んだ時には難解過ぎて読み進める事が出来なかった様な書籍が、例えば、結婚して子供が出来るなどのライフステージが変わるような変化が自身に起きた場合など、改めて読み返すと理解出来たり、転職などの転機により、スキルや心境の変化などでも読書体験は変わって来るという話はよく聞きます。

繰り返しになりますが、何度も読み込み事が重要だと感じます。
結構、大変ですけどね・・・

◯何を読むべきかも重要だが、同じくらい何を読まないかも重要

読むべき本はもちろん読むべきですが、何を読まないかを考える事も重要です。不要なインプットをしても返って不要な知識が増えるだけです。本当に必要な良質な知識をインプットした方がアウトプットも良くなるはずです。

◯関連分野の固め打ち読書法
自分の置かれている文脈や興味のある分野の本を徹底的に読み込むといのも一つの手法だと感じます。よく聞くのはその分野の書籍を10冊読んでみよう!というものです。結構10冊読み込もうと思うと、それなりに覚悟が必要だと思います。10冊の中には内容が重複するものもあるでしょうし、10冊読めばある程度、記憶が定着につながると思います。

◯人間の幅を広げる書籍とは

ビジネスに役立つ書籍について書いてきましたが、即効性はありませんが、後々、大きな財産となるのが人間力を高めてくれるような書籍ですね。
ここ数年聞いたことがある方もいるかもしれませんが、リベラル・アーツに関する書籍は読むに値すると思います。

以前にリベラル・アーツについて書きましたが一言で教養ですが・・・一言で言ってしまうのは簡単ですが、結構、奥は深いと感じています。人によって目的も選ぶジャンルも異なる(日々、ライフステージの変化により等)と思います。

個人的には少し抽象度の高い話になりますが、知的戦闘力を上げることで自身が日々選択している意思決定の品質の向上に役に立つと思います。具体的には過去の歴史的な事象から、自身が置かれているビジネスの現場へ置き換えて考えてみたり、洞察を引き出してみたりという具体と抽象の往復運動をすることが可能になって来ると思います。

日々、選択の連続の中で生きているわけなので、成功も失敗もあるわけですが、出来る限り後悔の無い選択をしたいものです。失敗から得られる教訓はたくさんあるので失敗が駄目と言っているわけではなく、自分で下した決断が後悔の無い内容である事が自己肯定感にも繋がるわけですし、大切ではないかと考えています。

◯目的を持つ事と無目的な読書

何事にも目的を持っておくことはブレずに先へ進めるという事もあるので重要な事だと思います。目的を持っておけば仮設を立てて検証する精度も高くなるし、読書に於いてもどんな目的で本を選ぶのか?などの問も立ってくると思います。なんとなく・・・人にすすめられて・・・など、時にはそのような場面もあるのかもしれませんが、自分のスタンスを決めてからジャンルを決めた方が良いと思っています。

一方で無目的な読書というのも重要なケースがあります。無目的に様々なジャンルの書籍と格闘する。これも一つの読書の醍醐味かもしれません。
直ちにビジネスでの成果につながることがない読書体験や一定期間、無目的に読書を続けることの意味は一体、何なのでしょうか?

書籍を毎年、何冊も出している様な、博覧強記の方々は間違いなくこの、一定期間の無目的な読書体験があるのでは?思われるくらいのアウトプットを質、量共に兼ね備えていると言えます。関連分野の固め打ちという読書の仕方と複数のジャンルを無目的に行うというのは一見、別物の様に思えますが、実は読み進めて行くと本質の部分で繋がりを発見出来るなど、驚きの体験があるので、是非、読み方やスタンスを固めるなどしてから読書をした方が効果的かと思います。

○その他
西岡壱成さんの東大読者で推奨されている、記者読み。書籍の装丁や帯、表紙や裏表紙に書かれている文言からその書籍に何が書かれているかを推測したり自分なりの仮説を構築したりと、書籍自体を読む前にそれなりの準備や装備をして書籍に対峙するという読書法。

Voicyでお馴染みの荒木博行さんのコンテンツ×コンテキストリーディング。
自身の置かれている状況にレバレッジを掛ける読書法。私事ですが、先日、知人が白血病で亡くなりましたが、お世話になった方でしたので結構ショックでした。双子の娘さんと奥さんを残して先立たれましたが、その時手が伸びた書籍は、セネカの人生の短さについてでした。

これをチクセントミハイばりにフローの状態で読み進めた訳ですが、人生に誠実に向き合うのは結局自分が現在の状態に深くコミットする事で人生がながくもあり短くもあるという事がよく理解できました。

以上が参考になるでしょうか?私がオススメする読書法になります。

以下・・・参考程度におすすめする書籍をご紹介しておきます。

③おすすめの書籍

【参考書籍】
1_歴史
ジャレド•ダイアモンド著
「銃・病原菌・鉄」
「文明崩壊 」
「危機と人類」

ユヴァル・ノア・ハラリ
「サピエンス全史(上・下)」
「ホモデウス(上・下)」
「21Lessons」

フェンルナン・ブローデル
「地中海」

ヘロドトス
「歴史」

司馬遷
「史記列伝」

ホイジンガ
「中世の秋」

ニッコロ・マキャベリ
「君主論」

2_心理学

ロバート・B・チャルディーニ
「影響力の武器」

ダニエル・カーネマン
「ファスト&スロー(上・下)」

ミハイ・チクセントミハイ
「フロー体験 喜びの現象学」

シーナ・アイエンガー
「選択の科学」

岸見一郎
「嫌われる勇気」

3_経済学
マックス・ウェーバー
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」

N・グレゴリー・マンキュー
「マンキュー経済学」

マルクス・エンゲルス
「共産党宣言」

坂井豊貴
「多数決を疑う」

ダン・アリエリー
「予想どおりに不合理」

アマルティア・セン
「貧困と飢餓」

4_経営学
マイケル・E・ポーター
「競争優位の戦略」

ジェイ・B・バーニー
「企業戦略論」

クレイトン・クリステンセン
「イノベーションのジレンマ」

クレイトン・クリステンセン
「イノベーションの解」

クレイトン・クリステンセン
「ジョブ理論」

エベレット・ロジャーズ
「イノベーションの普及」

リチャード・A・ブリーリ他
「コーポレートファイナンス」

ジェフリー・ムーア
「キャズム」
「キャズム2」

スティーブン・P・ロビンス
「組織行動のマネジメント」

デイビット・ベサンコ他
「戦略の経済学」

フリップ・コトラー他
「コトラー&ケーラーのマーケティング・マネジメント」

5_脳科学
ダニエル・ゴールドマン著
「EQこころの知能指数」

池谷裕二
「進化しすぎた脳 中高生と語る大脳生理学の最前線」

エリエザー・スタンバーグ
「わたしは脳に操られているのか」

アントニオ・R・ダマシオ
「デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳」

マイケル・S・ガザニガ
「わたしはどこにあるのか ガザニガ脳科学講義」

6_文学
ドフトエスキー
「罪と罰」

フローベール
「ボヴァリー夫人」

フランツ・カフカ
「変身」

シェークスピア
「リア王」
「マクベス」
「ベニスの商人」

ヘルマン・ヘッセ
「車輪の下」

7_自然科学
リチャード・ドーキンス
「利己的な遺伝子」

長谷川英祐
「働かないアリに意義がある」

福岡伸一
「動的平衡」
「動的平衡2」

シュレーディンガー
「生命とは何か」

スティーブン・ワインバーグ
「科学の発見」

8_哲学
ユルゲン・ハーバマス
「人間の将来とバイオエシックス」

ジョン・R・サール
「MiND マインド 心の哲学」

ウィトゲンシュタイン
「論理哲学論考

ニーチェ
「道徳の系譜学」

パスカル
「パンセ」

デカルト
「方法序説」

プラトン
「ソクラテスの弁明」

エーリッヒ・フロム
「自由からの逃走」

内田樹
「寝ながら学べる構造主義」

大井正
「世界十五大哲学」

田坂広志
「使える弁証法」

セネカ
「人生の短さについて」

マルクス・ガブリエル
「なぜ世界は存在しないのか」

9_テクノロジー
ケヴィン・ケリー
「インターネットの次に来るもの」

カルロ・ロヴェッリ
「時間は存在しない」

10_組織論/リーダーシップ
フレデリック・ラルー
「ティール組織」

野田智義、金井壽宏
「リーダーシップの旅」

ロバート・キーガン
「なぜ人と組織は変われないのか」

ジェイムズ・コリンズ
「ビジョナリー・カンパニー2」

ジョン・P・コッター
「企業変革力」

クレイトン・クリステンセン
「イノベーション・オブ・ライフ」

内村鑑三
「代表的日本人」
「後世への最大遺物」

ラズロ・ボック
「ワーク・ルールズ」

リンダ・グラットン
「ライフ・シフト」

C・オットー・シャーマー
「U理論」

佐宗邦威
「ひとりの妄想で未来は変わるVISION DRIVEN INNOVATION」

11_その他(個人カテゴリー/自主研究テーマ)
ここからは・・・

【ビジネスモデル研究】
ビジネスモデル・ジェネレーション(SE Book)
世界「倒産」図鑑(日経BP)
ビジネスモデル2.0(中経出版)

【人間への洞察】
愛するということ(紀伊国屋書店)
insight(英治出版)
ツァラトゥストラ(光文社)
司馬遼太郎作品
塩野七生作品


【思考/Thinking】
エッセンシャル思考(かんき出版)
Think Smart(サンマーク出版)
Think Clearly(サンマーク出版)
仮設思考(東洋経済新報社)
右脳思考(東洋経済新報社)
直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN(ダイヤモンド社)
考える技術・書く技術(ダイヤモンド社)
ロジカル・シンキング(東洋経済新報社)

【コロナ時代のマインドセット】
世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?(光文社新書)
人生を面白くする本物の教養(幻冬者新書)
ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式(ダイヤモンド社)
D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略(NewsPicksパブリッシング) 
消費社会の神話と構造(紀伊国屋書店)
経営者の条件(ダイヤモンド社)


※上記のジャンル分けは個人的に分けたものですが、ご意見によってはこっちのジャンルじゃないのか?という向きもあるのかもしれませんが、あくまでも私の私見ですのでご了承ください。

長々と、だいぶ書いてしまいましたが、まだご紹介したい本がありますが、あまり書きすぎると読んで頂くのも大変なので・・・この辺で閉じさせて頂きます。書籍に付いてはTwitterやStand FM(音声配信)をしておりますので、そちらもよろしければ、ご覧ください。

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