蒼井りゅう
天井に天球図のある、古い本屋。 私は何気なく、そこへ足を踏み入れた。 ある一冊の本に気を取られていると、本屋の老店主が話しかけてきた。 「その本が気になるかい？ それなら、こちらにに来ると良い。」 促されるまま店の奥に行くと、本棚の一部が動いた。 隠し扉だ。 中に入ると、景色が一変した。 そこはいつか見た、懐かしい風景。 だが、どこでいつなのか、思い出せない。 細い土手沿いの道を、1人の少年が駆けてきた。 彼は持っていた鞄を乱暴に放り投げると、草の上に寝
誰かを許せないのって、辛いですよね。 今回は、そんな辛さを和らげる私なりの方法を書いてみたいと思います。 ①許せないことは何ですか？事実を把握しましょう。 自分が何に怒っているのか、何に傷ついたのかを思い出します。 例：友人の態度。 ②何を感じますか？今あなたが感じている感情を、確認してみましょう。 怒りでしょうか？それとも、悲しみ、痛み、寂しさでしょうか？ ③相手は何と言っていますか？言われた言葉や態度の中にある、相手の心の声を聞いてみましょう。 例：友人「
広げたままの日記の上に、持っていたペンを置く。 思いつくままに書いたはずが、気づけば愚痴ばかりのそれに、ため息が出る。 心の奥を覗けば出てくるだろうピュアで透明な一面を、自分にすら見せる勇気がない結果の、ゴミみたいな文章。 ああ、心が軽くなるゴミなんてものがあればいいのに…。そうすれば、道端の不法投棄なんてみんな無くなるわ。 そう苦笑いし、日記を閉じる。かわいい表紙に罪悪感を感じた。 今日は、進路を決めるための初めての面談だった。 先生は「自分らしく生きるためのド
