リーマンショックとコロナショックの違い

経済側面で考えた時、どちらも景気の後退が起きている。
リーマンショックの時は単純に市場にお金が回らなくなり消費が冷え込んだ。そして、日銀が金融政策を間違えた事も大きな原因の一つである。
今回のコロナショックは、ショック前は景気自体は悪くはなかった。それを人工的に消費活動を止めたことによる景気の後退と、不安要素による買え控えによる。
同じように、政治は後手後手に回りかつてない危機に自ら進んでいった側面は否定できない。
恐らくは人類が経験したことのない景気後退で、その被害は既に世界恐慌を超えていると言われている。
景気の後退で一番恐ろしいものは、その原因ではなく、副産物にあると考えるべきである。
例えば自殺などが代表例ではないだろうか。
リーマンの時年で自殺が通年より万単位で増えた。
今回の事により、政治的な致命的な失政をした事もあり、その影響は少なからず出始めると考えられる。
そもそも、このコロナが収束して、果たしてショック以前の景気に戻るかはかなり懐疑的であるし、この事によりビジネスモデルも大きな変換を余儀なくされるであろう。つまり、従前のまま元に戻る事は考えるべきではない。

思えば、私が学生の頃最も欲しかったものは、車であった、また、それはステータスでもあり必携のアイテムであった。
何度も景気、不景気の波を超えて、気がついたときにはすでに車など持つべきアイテムではなくなっていたのだ。同じようにこのショックにより何かが大きく変わる。それがテレワークなのか何なのかはわからないが、必ず変わらざるを得ないのである。

コロナショックは、人工的に作られたものであるが、その出口はどこにあるのか、全く分からない。恐らくは第二波、第三波があり、落ち着くまでかなりの時間を要するのであろう。

そもそも論で考えると、この人工的な自粛というのが本当に正しいのか最も後にならないとわからない事であるが、公衆衛生上そうする事が当たり前のように言われている。しかし、そうではないデーターも存在するのも事実だ。
リーマンの時は市場にお金をばら撒けばどうにかなった側面が大きいが、政府はそれをしなかった、そのため、バブルではじけた景気の修復は崩れ全てが無に帰した。

個人的な見解として、この人工的に作った不景気を経済側面のみで語ってしまった事に問題がある。本来は疫病であるなら、公衆衛生の側面から語り、経済を後回しにすれば良かったのではないかと考える。残念ながらその側面で明確に語った者は殆どいないのではないか、日本では。