連載「私と女優と人生と」

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皆の上にある真の幸せの形を カティ・オウティネンの姿に見る

今置かれているこの状況はいったい、“本当は”いつから始まっていたのだろう、とふと考えてみる。コロナ騒動のことだ。初期の頃は、「予想外の惨事」が「急にやってきた」と思っていて、だからこそ「すぐに収まる、今だけの騒動」と信じ、外出しないことでコトが収まるのならば、「お家でのんびりを楽しもう」とさえ、私は思っていた。それがどうだ。全くそんな「今だけ」のことではなく、相当な年月を費やして、それでももう元に

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二律背反という名の美学 シャーロット・ランプリング

昨年のラグビー人気は記憶に新しいが、一説によると「ラグビーは紳士が行う野蛮なスポーツ、サッカーは大衆が行う紳士的なスポーツ」なのだそう。確かにワールドカップ期間中、交通機関移動にスマホ以外の荷物を持たず“完璧な自由”という空気を纏った優雅な大男が沢山来日していて驚き、その身軽さに憧れた。本質とは真逆のところに目くらましを装い、それを“粋”と感じさせるのは本来、ファッションの得意分野のひとつである。

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さいごに一流であればいい。宮沢りえの透明感は本物か?

 信じていたものが覆される出来事が何と多くなったことか、と感じる昨今。2011年3月11日、「生きるための常識が変わる」と察して今までの自分を疑う事に目覚めた私は、今からの「在るべき姿」を探ることと、服の仕事を結びつけたいと、生活を一変。それから9年近く経ち、予想通りの時代変化の中、最も我に願うことは「心と思考を柔軟に」。何より頑固な精神を作ってはいけない。

 すでに語り尽くされている憧れの女優

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Vol.12 イザベル・ユペール

変わらぬ体型のまま魅力を進化 女優イザベル・ユペールの場合

“動的平衡”私は今この言葉に夢中である。簡単に言うと「ミクロでは変化しているけれど、マクロでは変化していない」ということらしい。ひと月前の身体と今日では細胞レベルでは別のものなのだそう。生命を維持するのに必要な方法だと。福岡伸一先生の講義で知った言葉である。

「ミクロでは変化しているのに、マクロでは変化していない」のは、「変化」か「無

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Vol.11 オードリー・へプバーン

愛とは行動すること。強き麗しの妖精・オードリー・へプバーン

美しさについて学べば学ぶほど、それは日々の行動と思考の積み重ねであり、内なるものだと(厳しいけど)思う。ファッションとは移り変わるものなのだが、ここのところ、一過性の美には、興味が持てない。そう思ったら今書くべき女優は、オードリー・ヘプバーンしかいなかった。

ファッションを最大限魅力的に着こなせる女優として、軽快なものから思慮深いシッ

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Vol.10 カトリーヌ・ドヌーブ

自由とは白黒つけることではない 大人の自由なグレーについて

2017年のはじめ頃、衝撃的な歌詞を聴いた。その名も『おとなの掟』。グッときた。キーワードは、「自由」「おとな」「グレー」。

私には今までなんとなく“思っていた事”があった。我が国で自由な大人になるためには、ある特定の分野で経験を積み、白黒はっきりさせる為の術を身に着け、極力時短で事を済ませなくてはいけない。そして、その道の専門家にな

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Vol.9 山口百恵

怖いのは世間ではない、正直さを欠いた自分だ・山口百恵の場合

日本に向けた褒め言葉として海外から「COOL」と言われるかなり前に、元祖クールな女性がいた。それが今回の女優・山口百恵。そう、昭和の歌姫だ。日本のお茶の間の中心にテレビがあり、そこに登場するスターには、プライベートなど無かった時代。古い時代が全ていいとは思わない。私はいつでも「革新」が好きだ。けれど、この時代の芸能界にいて“自分の中の正

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Vol.8 ファニー・アルダン

“私だけが知っている魅力”に人は恋をする。あなたは親密な関係を持っていますか? ファニー・アルダンの場合。#ジュヌセクワ

“自分の人生を生きる”ために、服はもちろん、価値観さえも自分で選ぶことをレッスンしている195教室。

これは、あるひとりの監督によって確立されたといっても過言ではない私の仏映画好きと関わりがあるのだと感じたのは、つい最近のこと。

“頭を働かせること、屈しないこと、人を笑わ

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Vol.7 ソフィー・マルソー

最強の“境界線”を手に入れた自然なまなざし、ソフィー・マルソー

なんでもない毎日を、少しでも楽しくするには、“境界線を自分で決めること” だと私は思っている。マイルールと言ってもいい。大きなことでなくていい。

本来の目的を忘れてしまったような「日常」の動作に、「ここまで」という境界線を引く。それを意識する、ということだ。

ファッションでの境界線とは、ずばり『ネックライン』。

特に夏から秋に

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Vol. 6 樹木希林

映画よりもドラマな生をいき抜く存在の樹木希林

「なぜか気になること」を密かにずっと溜めておくと、あるとき点と点が繋がって、気になっていた理由がわかって、有難い気分になることがある。この瞬間こそが、「オリジナルな人生」への途中なのかしらと思う。

気になること、とは女優・樹木希林さん。

ハレ舞台での着物の着こなし、実に筋の通った痛快なコメント、有名な夫婦事情。役柄以上に「人生そのもの」が、オリジ

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