何清漣★米国SNSメディアの「西部劇」的大活躍を憂う 2020年10月24日

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 ツイッターやフェイスブックがまるで西部劇ヒーローのように”悪漢をやっつける”大活躍。この活躍ぶりはアメリカの通信品位法(CDA:the Communications Decency Act )の第230条によって守られてきました。ですから、ツイッターやフェイスブックは「あいつの主張は有害だ」と決めれば、それを封鎖してしまえるのです。しかし、10月14日の「ニューヨーク・ポスト事件」は、ついに米国政界とメディアの強烈な反発を受け、これまでずっと修正されずにきた230条が修正されるかもしれません。

 ★ツイッター、フェイスブックによるブラックな言論統制

 ツイッター、フェイスブックは、ソーシャルメディアの独占と裁量的言論権を保護する230条の条項によって、自分たちの政治的な好みを露骨に表すようになりました。今年の大統領選挙では、いささかも遠慮なしに民主党に肩入れし、トランプ大統領を含む保守派の言論を削除したり制限してきました。

 こうしてやり放題してきた結果、ついに火の粉が自分たちに及ぶようになりました。10月4日、米国の発行部数4位のニュースメディアで、ツイッターで180万人のフォロワーを持つニューヨーク・ポスト紙が「きな臭いメールがハンター・バイデンがいかにウクライナのビジネスマンに副大統領の父親を紹介したか」を掲載したところ、そのツイッターアカウントが10月14日から凍結されてしまい、数万のトランプ支持者も発言を禁じられ、ツイッターは、ユーザーに「トランプを糾弾せよ」と激励したのでした。(この事件そのものは、何清漣★「10月のサプライズ」 — バイデン・コンピューター事件 2020年10月20日 参照 )

 しかし、これは保守派陣営の強烈な反発を呼び起こしました。FOXニュースの政治コメンテーター、タッカー・カールソンは、即日、番組でツイッター、フェイスブックのこうした行為を「この大規模な言論検閲制度とその規模は、米国の245年にかつてなかったことだ。我々すべての言論の自由が脅かされている」と怒りをこめて非難し、他にも大きな政治的反響が起こりました。

 この時、私はツイッターで、ツイッター、フェイスブックのメディア人は大学で習ったはずの「バックラッシュ効果」を忘れてしまったのではないかと書きました。つまり、自分に不利な情報を封鎖しようとすると、かえってそれが伝わってしまうという原理です。

 10月19日、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ツイッターがニューヨーク・ポストの記事を禁止したために、逆にこの話は2倍になって広まったとの研究が発表されました。

 ★多数の国会議員が230条廃止を要求

 ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の10月18日報道によると、この事件後、ツイッターやフェイスブックなどの米大手ソーシャルメディア企業への不満が米国内で高まっているとし、複数の共和党議員が「SNSの傘」と呼ばれている「言論権を保護する230条」の廃止を呼びかけました。

 複数の共和党議員は、ツイッターを通じて、正式にフェイスブックとツイッターの決定を非難し、共和党上院議員のJosh Hawley議員は、10月14日、3本のニュース原稿と20本のツイッター、フェイスブック非難を発表し、「米国史上最大の独占」と攻撃し、さらに連邦選挙委員会に、フェイスブックとツイッターがバイデン当選のために干渉した行為が、選挙資金や他の選挙法に違反していないかどうか調べるように要求しました。

 10月15日、下院共和党リーダーのケビン・マッカーシーは「「大メディアテック企業は、異なる政治的見解を持つアメリカ人に対する審査を選択的に行い、これらの保護を乱用してきた。今や、この『SNSの傘』といわれる230条を廃止すべき時だ」と述べました。上院共和党は、このソーシャルメディア企業2社のCEOを召喚して公聴会に出廷させ、議員からの質問に答えるよう命じました。

 ★「230条」とは何か?

 米国でインターネットが誕生し始めた1996年、クリントン政権は、インターネット上の下品、暴力、ポルノコンテンツの拡散に対処するために、通信品位法(CDA)を制定し、オンラインコンテンツを規制しようとしました。 1998年、米国最高裁は、その「反低俗」の規定が言論の自由を保障する米国憲法修正第1条と矛盾することから、同法は違憲であると全会一致で判断したのです。しかし、法案は廃止したのですが、その230条は残されました。

 「いかなる相互間コンピュータ・サービスのプロバイダーやユーザーも、他のコンテンツ・プロバイダーによって提供された情報の出版者やスポークスマンとして扱われてはならない」ため、インターネット企業は、第三者やユーザーがプラットフォームに投稿したコンテンツに対して責任を問われることはありません。

 この26文字の条項は、インターネットが急速に発達した時代のハイテク通信業界の「保護傘」となっているのです。また、インターネット(ウェブ)プラットフォームが「善意の理由」で攻撃的なコンテンツをブロックしたり、見えないようにしたりすることを可能にし、米国のソーシャルメディアプラットフォームやウェブフォーラムにとっては、強力な盾となっているのです。

 こうしたインターネット情報産業が、自分の行為の責任から解放される規定は、ソーシャルメディアを「西部開拓時代のように自由に」して、多くの罪なき人々が、インターネット情報の被害者になってしまいました。

 ★2020年の230条をめぐる確執

 ツイッターがニューヨークポスト紙のツイートをブロックすることに先立ち、5月下旬にツイッター側が「事実の確認が必要」「内容が暴力的」だとして、ドナルド・トランプ大統領のツイートに制限を課したことを受けて、230条の変更が議題となっていました。

 5月29日、ドランプ大統領は、正式に連邦政府にソーシャルメディアに対する免責条項に制限つけるように要求する行政命令に署名し、同時にツイッター上に「230条を撤回せよ」と書き込みました。

 およそ保守的な人々の言論はみな、こうした対応をされてきましたから、ツイッターがこの種の言論検閲を行なったのは国家権力に対抗するためである、と思っている人は、まずいません。

 三権分立の米国では、大統領命令は法律ではありません。行政当局に対する指導意見で、法律を修正するのは下院と上院の仕事です。6月18日、米国司法省は25ページにわたる意見書を発表し、国会が1996年の通信品位法(CDA:the Communications Decency Act )の第230条を改正し、インターネット企業への免責保護を制限するように呼びかけました。

 意見書によると、一部のハイテク企業は、「今や米国市場で最大の価値を持つ企業であり、今のインターネットサービス企業は、1996年の230条が制定された時とは全く事情が異なっとり、インターネット企業への免責条項を反抗すべき時が熟した」としています。

 同日、五人の共和党上院議員は強度で「230条免責条項のを制限する修正案」を起草して提案しました。(Limiting Section 230 Immunity to Good Samaritans Act)

 それによると、インターネット大企業の免責待遇を、彼らが「善意によって運営しない限り」取り消すべきだというものでした。

 ツイッターやフェイスブックは今のところ、下院司法委員会に関係するツイートを削除したことを謝罪し、間違いを認めたものの、依然として普通のツイッター使用者には同じ態度です。大統領選挙の後に色々変わると思っているのかもし絵rません。
 
 しかし、今回の不満は保守派陣営からものですが、過去数年、米国政界はずっとこの230条修正問題を論議してきました。今年の免責条項修正は、主に保守派からでしたが、自由派も同様にネット業界に対して、230条の取り消しを使って圧力をかけてきました。両派共、インターネットメディアには強烈な不満があるのですが、その理由は完全に違います。

 保守派はツイッターとフェイスブックは長年、保守派の声を攻撃し、その「法的基準」は完全に自由派に偏っているとしています。一方の自由派(左派)は、SNSメデイァは、長い間フェイクニュースの伝搬を放置し、 — 左派によれば、今年もりあがった「キャンセル・カルチャー」、自分と異なった意見は有害でフェイクだという立場 — など有害な言論に対して有効な措置を取らなかったというものです。

 私は長年メディア業界で働いてきましたし、中国政府のメディア統制について体系的に研究してきましたが、世論や思想を統制することがもたらす弊害については十分に認識しており、米国のメディア業界の現状については深く憂慮しています。

 インターネットの巨人たちは、修正案に抵抗するためにロビー活動に頼る必要はなく、20年前のアメリカのメディアの状況に戻る必要があるだけです。それはメディアは、自らを社会の公器として、政治的な派閥のツールとならず、メディアの指導者は自分がメディアを通じて自分の政治的立場をコントロールするなどと思わず、政治的利益の道具とせず、社会の公平な世論の舞台として、「事実を第一、観点は自由に表現」するメディア倫理のルールの下に、各種の異なる意見や状況を受け入れれば、現在の「西部の荒野」状態よりはよほどましになるでしょう。(終わり)

 何清涟专栏:美国社群媒体的西部狂野将引发230条款修订
2020年10月24日

Twitter、Facebook近年来处于西部狂野状态,「拳头」大称王,这拳头还因为有230条款的保驾护航,因此,几乎是想定义谁的言论有害,谁的帐号就被封锁。但10月14日封杀《纽约邮报》事件,终于引发美国政界与媒体业的强烈反弹,一直未能成行的修改230条款将可能成行。

推特、脸书让美国陷入最黑暗的言论管制


Twitter、Facebook近年依仗自身在社交(群)媒体业的垄断地位,以及对其裁量言论权利有保护作用的230条款,毫不掩饰地自身的政治偏好,在今年大选年更是肆无忌惮地偏袒民主党阵营,限制删除保守派人士的言论,包括川普竞选团队的言论。因为为所欲为,最近终于引火焚身,10月14日,美国发行量居第四、在Twitter上有180万关注的《纽约邮报》(New York Post)发表了一篇《 冒烟的邮件揭示了亨特-拜登是如何将乌克兰商人介绍给副总统爸爸》,其Twitter帐号从10月14日开始被封,在封号禁言了数以万计的川普支持者之后,Twitter鼓励线民们发起了「声讨川普」运动。

但是,此举引发了保守派阵营的强烈反弹。Fox的王牌主持人Tucker Carlson在当天的节目中,愤怒谴责了Twitter、Facebook这种行为,称「这是大规模审查制度,其规模是美国245年以来从未经历过的,对我们所有人(的言论自由)构成威胁」。除此之外,还引起极大的政治反应。

封禁有关拜登的消息之后,我在推上发表推文,认为这些传媒业人员忘记了当年在大学受教时学过的一条传播学原理「反向传播效应」:封杀于己不利的新闻,结果会增加该新闻的传播率与传播速度。10月19日,MIT的一家传媒情报公司(MIT’s Technology Review)发布的研究表明:Twitter禁止《纽约邮报》关于拜登电脑门文章的行为,让这个故事的传播量增加了2倍。

多位国会议员要求废除230条款


据美国之音10月18日报导称,美社媒遮罩拜登争议报导,美国社会对Twitter和Facebook等美国大型社媒企业的不满愈来愈高,国会共和党人开始大力呼吁废除有「社媒保护伞」称号的「230条款」。当天,多位共和党议员透过Twitter发文和发表正式声明的方式谴责Facebook和Twitter的决定。来自密苏里州共和党联邦参议员霍利(Sen. Josh Hawley, R-MO)于10月14日当天连发三条新闻稿与约20条推文谴责Twitter和Facebook,并指责他们是「美国史上最强大有力的垄断「。霍利还致函联邦选举委员会,要求调查Facebook和Twitter为拜登竞选而协调出的干预行为是否违反了竞选资金或其它选举法。

10月15日,据众议院共和党领袖麦卡锡(Rep. Kevin McCarthy, R-CA)发表声明称,「大科技公司滥用这些保护,选择审查有不同政治观点的美国人,现在是废除第230条款并重新开始的时候了。」随着对Twitter和Facebook等美国大型社媒企业的不满愈来愈高,国会共和党人开始大力呼吁废除有「社媒保护伞」称号的「230条款」。国会参议院共和党已下令,将对这两大社交媒体公司的首席执行官发出传票,要求他们出席听证会回答议员质询。

何谓230条款?


1996年美国互联网刚刚兴起之时,柯林顿政府针对低俗、暴力和色情的内容在网上泛滥,曾经制定《通讯规范法案》(Communication Decency Act),试图透过立法来监管网路内容。不过,法案在1998年被美国最高法院全票通过判处违宪,原因是法案中反低俗条款与美国宪法的保障言论自由的第一修正案相抵触。但是,尽管最高法院废除了《通讯规范法案》的核心内容,却保留了其中的第230条:「任何互动式电脑服务的提供商或者使用者不应被视为另一资讯内容提供者提供的任何资讯的发布者和发言人」,这样一来,这些互联网公司无须为协力厂商或用户在他们平台发布的内容承担责任。这条只有短短26个英文单词的条款,成为互联网高速发展时代保护高科技通讯产业的一把「保护伞」。到如今,更重要且更受争议的是,该条款也允许互联网(网路)平台基于「善意原因封锁和遮罩冒犯性内容」,因此这一条款也成为美国社交媒体平台和网路论坛的护航利器。


这种让互联网资讯产业无需为自身行为担责的条款,让社交媒体处于「西部狂野」状态,不少无辜者因互联网资讯受害。

2020年关于230条款的争执


在本次Twitter删除《纽约邮报》并封其推号之前,修改230条款已经提上日程。Twitter对于美国总统川普施加的种种限制世界皆知,在5月下旬一个星期内,Twitter连续给他的推文打上了「需要事实核查」以及「颂扬暴力内容」的标签。5月29日,美国总统川普正式签署行政命令,要求联邦政府对社交媒体的免责条款作出限制,并在Twitter上发出了「Revoke 230!」——很少有人认为Twitter这种一边倒地管制言论是对强权的对抗,因为凡有保守倾向的言论都遇到这一对待。

按照美国三权分立体制,总统的行政命令并不能代替正式法律,只能对行政部门的执法提出指导意见,修改法律则是国会参众两院的职责。6月18日,美国司法部公布了长达25页的意见书,呼吁美国国会修改1996年《通信规范法》中的第230条款(Section 230),限制对互联网公司的免责保护。意见书认为,一些科技公司已经成为美国市值最高的公司,目前的互联网服务行业已经和1996年出台230条款时的状况完全不同,修改互联网公司免责条款的时机已经成熟。同一天,五位共和党参议员共同起草提出了新议案《限制第230免责条款法案》(Limiting Section 230 Immunity to Good Samaritans Act),提议取消大型互联网公司在第230条款下的免责待遇,除非他们保持「善意」运营(Good Faith)。

Twitter与Facebook目前并无大的改善,只对删除众议院司法委员会的相关推文表示歉意,承认是个错误,但对普通推友依然如故。它们是不是想等到大选之后再有所改变?其实,这次不满虽然来自保守派阵营,但过去几年美国政界一直在讨论230条款的修改问题。今年修改230免责条款主要是保守派政治力量在推动,但自由派同样主张对互联网行业施加压力,多次用取消230条款来威慑互联网公司。两派对社交媒体都有强烈不满,但却是因为完全不同的原因:保守派指责Twitter和Facebook长期打压保守派的声音,删帖销号的「执法标准」完全偏向自由派;但自由派(左派)则认为这些社交媒体做得远远不够,它们长期放任虚假资讯传播,不采取有效措施消除有害资讯——按照左派今年盛极一时的「取消文化」,任何不同意见都会视为有害资讯或者虚假资讯。

本人长期从事传媒业工作并系统性研究过中国政府的控制传媒,深知控制舆论与思想的有害后果,也对美国传媒业现状深感担忧。互联网科技巨头们大可不必用游说的方式抵制修法,只要退回到20年前美国传媒业的状态:传媒将自己当作社会公器而非政治派系的舆论工具,传媒的领导者不把自己掌控的传媒当作表达自身政治立场、牟取政治利益的工具,而只是当作一个社会舆论的公共平台,在「事实第一、表达观点可以自由」的传媒伦理的约束下,容纳各种不同声音,情况就比目前这种「西部狂野」状态要好得多。


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