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【3分で読める】仮説をもつ。(木戸)

博報堂時代の『心・技・体』…技その⑭

おはようございます、HDAの木戸です。今日は、早速本題へ。タイトルの通り、「仮説をもつ」ことの重要性についてお話します。

目的をもって進むためにも、仮説をもつことは非常に重要です。

例えば、社内打ち合わせ1つとっても、仮説をもたずに行くよりも、1案だけでも、こういう方向でいこうという仮説をもっていくことで打ち合わせの効率は上がります。

1つの企画案を、基準にして、その基準の延長で企画を詰めるもよし、基準と全く違う方向になったとすれば、それが良いのか悪いのか、判断基準を持つことにもなります。

仮説の重要性を一番感じたのが、博報堂時代に何度も経験した「調査」です。

広告代理店には、大きく分けて3つの職種があります。

1つは、僕ら営業職。全体のプロジェクト進行を行います。

2つは、クリエイティブ職。花形職種でよくメディアに出てくるのもクリエイティブ・ディレクターなどクリエイティブ職です。

そして3つ目は、調査などを担当し、市場の動向やCM評価などを行うマーケ職です。博報堂の場合はストラテジックプランナー(通称ストプラ)と呼ばれています。

その中で、非常に優秀なストプラ職の先輩と、飲料ブランドのブランディングを担当させてもらった際の経験です。

●仮説をもって調査する

調査をする場合、調査設計をするのがストプラの役目です。

実際の調査を実行するのは、インテージやマクロミルなどの調査会社に発注するのですが、その前に、得意先の目的に沿った調査を実現するために調査票をつくります。

調査票をつくるにあたり、調査の目的を整理し目標など調査設計を組み立てるのがストプラの仕事です。

調査票を作る際、優秀なストプラは必ず調査結果(市場の動向)に仮説をもって臨みます。調査には必ず目的があります。「調査のための調査」はこの世にはありません。

全ての調査は、その後のCMやプロモーションのプランニングの足掛かりにするなど、必ずある目的をもって調査を行います。

だからこそ、ストプラは、調査結果だけでなく、その後のクリエイティブの方向性を想像しながら、調査票をつくるんです。

その優秀なストプラの先輩は、調査票をつくる時点で、クリエイティブ職と提案の方向性について打ち合わせをしてました。

「おそらくこういう結果が出るので、次のプレゼンのクリエイティブの方向性は、大きく3方向くらいになると思います。」

てな感じです。

もちろん、仮説が予想通りに結果が出ることもあれば、外れることもあります。

☆うまく仮説の通りデータが出たら・・・
仮説の通り、出ましたね。という流れでプレゼンができますし、、、

★うまく仮説の通りならなかったら・・・
以外な結果が出ましたね。新たな発見です!というトーンでプレゼンができます。


●必要なモノは「経験」と「想像力」

1つ目の「経験」は、なんとなく分かると思いますが、経験の多いストプラほど、上記の☆★の経験が豊富なので、仮説の精度は高まります。

また、経験が多ければ、過去のデータが多いので、その分「傾向と対策」を講じやすくなります。

過去の経験に応じて、次はどうなるか?

答え合わせを繰り返すんです。

それを、調査の度に繰り返し、

経験値⇒想像⇒答え合わせ⇒経験値⇒想像⇒答え合わせ

することで、傾向を把握し、それにより出てくるデータを想像し続けると、その想像力の能力が高まっていきます。

そうすると、経験と想像のサイクルがより強くなります。
イメージ的にはこんな感じです↓

仮説をもつ

これは、営業職の普段の仕事でも生かせます。

サラリーマンは、常に上司への報・連・相が欠かせませんが、上司のOKを取り付ける精度を高めるためには、過去の経験から、YES/NOのデータを自分の中に蓄積することで、傾向が分かるようになり、その分対策を講じやすくなります。

例えば、僕の上司でいけば、めちゃくちゃ忙しい時ほど、移動の合間合間でコミュニケーションをより頻繁にした方が信頼度が高まる傾向に合ったので、そういう時ほどプロジェクトの決裁を取りに行くようにしてた、とか。

そんな感じで仮説をもつことで、ビジネスマンとして、より精度の高い仕事ができるようになります。

是非皆さんも意識してみてください。

このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~38歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。





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