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退社から3年が経った今振り返る、5年半勤めた三井不動産で学んだこと(島)

こんにちは。島です。

このnoteでは三井不動産の退社から3年が経った今、三井不動産で働いた5年半で私は何を学んだと思うのかをお伝えしたいと思います。

落ち着いて過去を振り返れるようになった今だからこそわかることもあり、改めて棚卸をしておきたいと思いnoteを書いています。

目次は以下になります。

・背景: 三井不動産に入社するまで
・入社1〜3年目: ビル事業の企画
・入社4〜6年目: グループ会社での事業立ち上げ
・三井不動産から学んだこと まとめ
・今後の抱負

それでは早速、始めます。少々長いですが、お付き合いください。

■背景: 三井不動産に入社するまで
2012年4月、三井不動産に新卒で入社しました。大袈裟に言うわけではなく「三井不動産に拾っていただいた」と今でも思います。

学生時代の私はサッカー一筋であり、大学も筑波大学体育専門学群に入学。ゼミ・留学といった幅広い経験をすることもなく、ひたすら体育会サッカー部の活動に明け暮れていました。

三井不動産は知人の紹介で知ったのですが「大規模なプロジェクトを牽引できる人材に成長したい」というシンプルな想いで志望しました。

都市開発に対する熱い想いを持った優秀な学生が多い中、街づくりがどういったものかも理解していない若者の想いを真剣に聞き、信じてくれた会社に対しては今も感謝しかありません。

「人の三井」という言葉もありますが、未熟な若者を会社が一人前のビジネスマンに育て上げてみせるという意気込みを感じる採用でした。

そして、私は三井不動産の売上の屋台骨となるビルディング本部に配属されることになります。

■入社1〜3年目: ビル事業の企画
入社後、ビルディング本部の中で「ビル事業の企画を立案し、実際に事業用地取得やビル売却などを実行する部門」に配属になりました。

デベロッパー業界の中では取引金額も大きく派手な部類にあたる、花形の部署であったと思います。

具体的な業務としては、
①ビル用地の取得入札
②三井不動産が組成した私募不動産ファンド運用
③保有不動産の投資家への売却
④カフェ・ショールーム事業の立案、実行
など、幅広い不動産事業を経験しました。

私の社会人としての全ての基礎は、この部門での仕事で徹底的に鍛えられました。

社会人としてのマナー、細かな仕事の進め方ももちろんですが、私の1番の学びは「社会のために仕事をする」という大義に対する執念です。

事業計画を決定する際には「いくら儲かるかではなく、どんな価値を社会に提供するのか」をまず話し合い、決して利益第一の事業計画は作られませんでした。

当たり前のことではあるのですが、日々、株式会社としての数字へのプレッシャーがある中で「社会のために仕事をする」という目的意識を一切ブラさなかった三井不動産のリーダーシップ層の方々の姿勢は私の理想であり、今後死ぬまで忘れずに真似していきたい手本です。

入社1年目に多大なサポートをもらいながら必死に仕事をこなしていた私ですが、2年目からは業務を1人でも推進できるようになっていきます(裏で多大なサポートをもらっていたことは今になると理解できます)。

今振り返ると、2〜3年目の私はとっつきづらい嫌な若手だったと反省しています。一通り仕事ができるようになってきた中で過信が生まれ、周囲の方々のアドバイスを素直に受け入れることが難しくなっていました。

ただ、そんな時もチームメンバーの方々は決して私を突き放すことなく、最後まで暖かく育ててくれました。

日々謙虚に学び続ける姿勢の大切さは当時の傲慢な自分に対する反省から学びましたし、少し謙虚さを忘れていると感じる同僚を見た時に今全力でサポートしようと思えるのは当時の上司の方々の振る舞いを見ているからです。

そうして、私の社会人としての基礎がここでの経験で形成されました。

■入社4〜6年目: グループ会社での事業立ち上げ
4年目からは、グループ会社の三井不動産ビルマネジメント社に出向し、本業となるビル管理以外の新規事業の立ち上げを担うことになりました。

具体的には、カンファレンス施設(ホール・貸し会議室)の運営事業の立ち上げです。

初めて作った会議室は、八重洲三井ビルに作った31builedge YAESUという施設です。

コンセプト〜名称決め、施設レイアウトの確定、什器・備品購入、運営オペレーションの構築、事業計画づくり〜価格設定、パンフレット&webページづくり、営業戦略立案〜実行、運営スタッフの採用、クレーム対応、全て経験しました。

私はこのプロジェクトを通して、チームでサービスを0から作り上げることの喜びを知りました。

初めてのお客様は忘れもしません、17,000円で勉強会を開いた一般社団法人の方々です。

前の部署では数百億単位での取引を経験していましたが、私はこの17,000円の取引の方が嬉しかったですし、印象に残っています。

仲間と作り上げたものをお客様に利用してもらい、満足してもらって対価をいただく。ビジネスの本質を学んだ気がするのです。

また、図面に書き起こした空間が現実のものとなり、そこに人が集まり新たな出会いやイノベーションが生まれるというデベロッパーとしてのやりがいも感じました。

研修、採用面接、勉強会、懇親パーティー、打ち合わせ、様々な用途でご利用いただきました。

三井不動産の中では話題にもなりづらい小規模の事業でしたが、私にとっては三井不動産のやりがいを十分に感じるプロジェクトでした。

■三井不動産から学んだこと まとめ
教わったことが多く書ききれないのですが、私が三井不動産から学んで深く印象に残っているものは、まとめると以下の3つです。

①社会のために働くという大義に対する執念
②社会人としての基礎の全て
③0から事業をつくることの面白さ


改めて考えると、

私が学んだことは不動産ビジネスの知識やノウハウではなく、人としてビジネス・仕事とどう向き合うべきかという型(カタ)だったのではないかと思います。

三井不動産は、世間知らずで未熟だった私を少しだけ大人にしてくれた、そんな懐の深い企業でした。

■今後の抱負
現在は三井不動産を退社し、新たな会社で仕事をしています。

今後どのような組織・場所・立場で働くにしろ、「まず社会のために働く」という基本精神は絶対に忘れずに仕事をしていきたいと思います。

また、いつの日かお世話になった皆様に、島は立派な大人のビジネスマンになったと認めてもらえるよう、謙虚・実直に毎日の仕事と向き合い続けたいと思います。

長文でしたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

島卓也

追伸: 今後も自身の学びをtwitter中心に発信していく予定です。もしよろしければ、フォローをお願いいたします。


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