★《続・読書余論》エンゲルベルト・ケンペル著『江戸参府旅行日記』1977年訳刊・他

 こんかいの《続・読書余論》には、元禄時代に長崎商館の一員として江戸まで2往復を旅し、その道すがらの模様を記録してくれている貴重資料を選びました。

 わずか330年、人間は生物として少しも進化しませんが、文物は激変します。

 今日では、もはや想像もできなくなってしまった近世の日本国内のディテールを知るのに、博物誌の教養がある外国人が書いた旅行リポートを読むことができるとは、有り難い話です。

 例によって江戸時代関連の摘録を《続・読書余論》から引っ張ってきて附録しました。
 『間の研究』『日本の畑作農業の発展』『日本開化小史』『日本人の法観念』『戀の江戸城史』『轍の文化史――人力車から自動車への道』『トンネルを掘る話』『増補訂正 針の研究』『日本の名著 16 荻生徂徠』『蹄の音』『日本海上史論』『見世物の歴史』『飛行機ト帝都復興』『名物をたづねて』『太平洋の海洋と陸水』『太田道灌兵法秘書 三』『江川担庵の砲術』……などなどです。

 これ一回でとても尽くせるものじゃありません。またいずれ……。

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