★《続・読書余論》メーチニコフ著『回想の明治維新――ロシア人革命家の手記』・ほか

 こんかいの《続・読書余論》は、明治維新の小特集です。
 ロシア国民の年齢構成が全般に若かった19世紀には、無数の「革命」計画が同時併行的に推進されていたものでした。メーチニコフの場合は「ナロードニキ」です。
 ロシアは今、プーチン世代以上のじじいが支配する国になってしまっていますので、中共モデルにすら敢えて背を向けて下部条件は落ちぶれ、ますます「革命」の逆のことしか起きなくなっています。しかし核戦争や経済の「カタストロイカ」によってロシア人の平均年齢がまた若返るようなことがあれば、再びユニークな革命家たちが現れるのかもしれません。

 例によって、《旧・読書余論》から、維新関係の摘録も集めて附録します。
 そのコンテンツには、『幕末維新期の外圧と抵抗』『明治軍制』『大川周明全集 第四巻』『乞食裏譚』『明治事物起原』『幕末・維新の内戦』『江戸時代 犯罪・刑事罰事例集』……などが、含まれています。

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