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ゼロから始める、BtoBサービスの営業セミナーのつくりかた ~③フォローアップ編~

はじめに

本noteは、営業セミナーを初めて任された方を対象に書いています。
①にてセミナー設計、②にてコンテンツ作りについてまとめたので、今回はセミナー後のフォローアップについて書きたいと思います。

セミナー後のアンケート

いつもセミナー後にはアンケートを取っています。ここで大事にしているのは「セミナーの満足度を聞かない」こと。
せっかくセミナーを通して「教える⇔教えられる」の関係になったのに、ここでセミナー全体を評価してもらうと、立場がまた逆転してしまうと思うんですよね。また社内にセミナー結果を伝える際には満足度という指標は使いやすいのですが、単なる満足度だけ聞いても次の改善に繋げにくい。
そして何より、セミナーの目的は「商品を買ってもらうこと」なので、満足度以上に参加者に聞きたい事柄は多くあるのです。例えば以下など。
・サービス導入検討の温度感
・自社課題は何か
・他に使っているサービスは何か

自由記述だけでなく、チェックボックスレベルのアンケート項目でも、後日営業やインサイドセールスがフォローアップをする際に有益な情報になります。アンケートは顧客状況をヒアリングする場として使うのがおススメです。

またセミナーの後半に「相談申込」コーナーを設けるのは結構有益な施策で、ずっと使い続けています。
「今日のセミナー内容を受けて、何か相談したいことがあったらチェックマークを付けて帰ってくださいね。後日連絡を差し上げます」
とお伝えすれば、参加者にとっても心理的ハードルが低く相談依頼が出来ますし、顧客の温度感が「まずは情報収集」なのか「具体的な相談がしたい」のかレベルが分かります。
相談したい内容を区分けにして項目に入れたり、自由記述があったりすると便利です。
特に参加者が多いセミナーの場合、この相談申込の項目を見ればフォローの優先順位がつけることが出来て良いです。

アンケ―トを書かせる雰囲気作り

上述のとおり、アンケートは顧客ヒアリングに有用です。できるだけ多くヒアリングが出来ると嬉しい。なので、講師がアンケートを書いてくれる雰囲気を作ることが重要です。

・時間前に終わること

まず大前提として、予定時刻より前に終わっている必要があります。少なくとも10~5分前にはアンケートタイムに入りたい。時間を過ぎてしまうと、お急ぎの方はアンケートを書いてなくてもサッサと帰宅準備を始めてしまいます。一人が退出すると、他の方も退出し始め…という負の連鎖が起きてしまいます。これを防ぐために、まずは時間より前に終えましょう。

・アンケート記入の時間を2分取ること
早く終わった代わりに、アンケート記入の時間を取らせて貰います。記入中はBGMは流さず、後方出口のドアも開けません。講師の私も直立不動で立っています(笑)要は「今はアンケート記入の時間」という空気感を作りために、退出を促すような環境は作らないということですね。
この時間に退出される方ももちろんいますが、まだいらっしゃる方には出来るだけ書いて欲しいので、後方ドアも都度閉めています…。地味な取り組みですが、こういう積み重ねが大事だと信じています。笑

セミナー直後の営業活動

セミナー後には、質問や軽い相談受付を行う時間を30分ほど取っています。セミナー講師は名刺交換をお声がけいただく事が多いので、質問や相談への対応要員として、営業に2~3名会場に入って貰うことが多いです。
ここはかなり重要な時間で、営業としてもわざわざ出向かずに顧客に会うことが出来るし、顧客の温度感も自ら測ることが出来ます。今後の営業活動が効率化できるので、是非セミナールームに入ってもらうと良いと思います。

時折、是非とも商談をしたいターゲット企業の決裁者の方々にもご参加いただく場合があります。この場合は、事前にセミナー直後に30分ほど打ち合わせの時間をいただり、もう少し短い時間で名刺交換・挨拶させて貰うことも多いです。例えまだ案件化しない段階であっても、決裁者の方々とはこういう機会を通してコネクションを作っておくのが吉かなと。

セミナーを会社に持ち帰ってもらう

営業時間内に開催されるセミナーであれば、貴社後にセミナー内容を簡単にレポートする必要がある会社も少なくありません。
参加者だけでなく、参加者のまわりの方々にも内容が伝わるように、お持ち帰りできるコンテンツを用意しましょう。普段は翌日に登壇資料をPDF化して配信することが多いです。
また、ゲストが登壇するようなセミナーであれば、イベントレポートを作成すると良いです。来れなかった人にもセミナーの内容が伝わるし、また次回行こうかな…という気になります。

営業へリードを渡す

参加された方々への個別フォローについては、自社ではインサイドセールスのチームが対応しています。リード渡したから後よろしく!ではなく、しっかりフォローし終わってるか等も、マーケティング担当者は見た方がよいです。またフォローしてみてどうだったか?もヒアリングをして、次回に繋げましょう。
狙い通りの顧客層が来ているか、セミナーにより温度感が上がっているか、セミナーのコンテンツについて何か言っていたか、等々。

終わりに

セミナーにはいろんなお客様が来ますし、「今すぐ導入したい!」というお客様が来るケースは正直そんなに多くないです(だったら問い合わせを入れているはず)むしろ商談前、情報収集フェーズの方が中心。
なのでリードの質が微妙だった…などのフィードバックを受けてもめげずに、半年は粛々とセミナーを運用し続けるといいと思います。
良質なコンテンツを提供し続ければ、最初は情報収集フェーズだったお客様が具体的な検討フェーズになって戻ってきて下さることも本当に多いです。

うまく回り始めるとセミナーでプロダクト詳細についてほぼ理解、あとは受注するだけという超ホットリードな仕上がったお客様も出てきます。そこまで頑張って続けましょう!

セミナーの作り方について、設計編・コンテンツ作り編は以下よりご覧ください。


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