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もしも福澤諭吉が関西弁で福翁自伝を書いたら「わしこんなんやで

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福澤諭吉の自伝、「福翁自伝」を粛々と関西弁訳して、載せていくマガジンです。
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関西弁シリーズ第二弾「わし、こんなんやで」

ついにシリーズ2作目出来ました! 実はめちゃくちゃ破天荒な福澤諭吉 その自叙伝「福翁…

Vol.19 原書を盗み出す

そんな話がある一方で、一つ大仕事もした。  というのはこの時、奥平壱岐も長崎から帰ってき…

Vol.18 家を継ぐことになったんやけど

 そうこうしているうちに、わしも兄貴も大変やし、一旦、大分の実家に帰って養生しよかという…

Vol.17 緒方洪庵先生に命を救ってもらう

 翌年の春になると早々に不幸が起こった。というのは、大阪の蔵屋敷に勤めてた兄貴がリウマチ…

Vol.16 大阪到着

大阪に着いて久しぶりに兄貴に会った。兄貴だけじゃなく、子供のころに世話してくれた人らにも…

Vol.15 歩いて大阪まで

 そういうムカつく行程を経て、十五日目になんとか播州明石まで着いた。 朝にまた船が出発するとなったんやけど、もうこいつらと船旅するのも限界やったし、大阪までどのくらいか聞いたら六十キロくらいていうから 「ほな、それやったらこっから大阪まで歩くわ。ここまでの船代は中津の蔵屋敷まで取りにきて。俺の荷物は船に乗せたままにしとくし」 て言うたんやけど、船頭が全然許してくれんくてさ。 「いやいや、ここで全部払っていけ」と。そんなん言われても、金もないしさ。一応、高めの着物を持っ

vol.14 偽手紙と大阪までの旅路

 小倉までの道中マジで大変やった。 わしみたいな得体の知れへん若造を泊めてくれる宿屋もな…

Vol.13 江戸を目指す

ちょうどその時、中津から鉄屋惣兵衛ていう商人が長崎に来てて、運よくそいつも中津に帰るてい…

Vol.12 せこい作戦

その奥平壱岐の親父をわしらはご隠居様と崇めてたんやけど、そいつがいらんことしよった。  …

Vol.11 活動の始まり

■活動の始まり  長崎に行って、初めは光永寺っていう寺を頼ったんやけど、そのうち山本物次…

vol.10 第二編 長崎遊学

■はじめてのオランダ語  それから長崎に出かけた。一八五四年の二月、、二十一歳の時やった…

Vol.9 怒らない、相手にしない

■怒らない、相手にしない  漢文を読んでた時に、「喜怒色にあらわさず(喜びや怒りを表に出…

Vol.8 門閥の不平

■門閥の不平  わしが小さい時から中津におって、ずっと不満でたまらんかったのには理由があるんや。中津では士族の門閥制度が厳しく決まってて、それが藩の仕事関係だけじゃなく、プライベートから子供同士の関係に至るまで、上下の差別があったからやねん。  上の位の士族がうちの家のような下級士族の人間に対する口の利き方はひどいもんで、こっちが敬語使ってんのに、向こうは「お前」呼ばわりで、もうめちゃめちゃ偉そうやねん。ホンマ終わっとる。  それが、子供の遊びにもついて回るもんやから、腹