法務の技法_第2版_

大手事務所巡り #3

2019/11/20の報告
【野田昌毅弁護士(西村あさひ法律事務所)】


 この日は、3か月に亘る「西村あさひ法律事務所」セッション(計3回)の最終回です。
 「クロスボーダーM&A‐インハウスローヤーと外部アドバイザー弁護士の役割の違いを中心に‐」とのテーマで、クロスボーダー案件のご経験豊富な野田昌毅弁護士にご講義頂きました。
 この日も、同時中継を通して大阪から受講者が参加しました。

1.講義
 講義では、クロスボーダーM&Aについて時系列に沿ってインハウスと外部アドバイザーの役割分担についてお話し頂きました。
 冒頭では野田先生より、
「インハウスは会社及び業界特有事項に関する知見を有している一方で、外部アドバイザーはプラクティス特有事項に関する知見を有しており、両者がどのようにコラボレーションをしていくかが重要な課題である」
とのご指摘を頂きました。
 続いて、案件初期段階で検討すべきこととして、(1)NDA締結前初期的検討(2)NDA締結(3)LOI/bid letterの3つに分けて、先生のご経験を基に詳細に解説頂きました。
 特に(2)NDA締結段階では、clean teamの意義や実効性に関する質問に対して、国ごとの違いを踏まえてご回答頂きましたが、まさにグローバルにご活躍されている野田先生ならではの貴重なご指摘でした。
 その後、Due Diligence段階のお話に移り、資料請求及び資料開示の範囲を決めるにあたり、対象業界に通じているインハウスの役割が重要であることをお話し頂きました。
 最後に、契約締結の段階では、署名方法や取締役会等の要否につき、国ごとに違いがあるため注意が必要である、との実践的なアドバイスを頂きました。
 ともすると、インハウスは会社と外部アドバイザーとの間の連絡係に終始してしまう恐れがありますが、野田先生のお話を伺い、インハウス、外部アドバイザーそれぞれが重要な役割を担っており、両者が協業することによってより良い結果に繋がるのだということを改めて認識させられました。

2.懇親会
 講義終了後は先生を囲んでの懇親会です。
 この日も事務所のご厚意により、懇親会をご準備頂きました。
 講義でも野田先生のグローバルなご活躍は垣間見えましたが、懇親会では、ざっくばらんな雰囲気の中で、国ごとの文化や考え方の違いによる交渉のご苦労や仕事の進め方に関するコツなど、普段なかなか聞けないお話を伺えました

 貴重な機会をご提供いただき、野田先生と西村あさひ法律事務所様、本当にありがとうございました。

※ JILAの研究会(芦原ゼミ)では、今年も、「大手事務所巡り」の特別研修を行っています(2年目)。これは、私から、JILAのプラチナ会員である4つの大手法律事務所に、順番に、3か月間、趣向を凝らした研修をお願いし、実現しました。
 詳細な内容は紹介できませんが、感想をお伝えします。
 このシリーズは、不定期となります。

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東洋経済「依頼したい弁護士25人」。司法試験考査委員(労働法)。弁護士法人キャストグローバルのパートナー。日米の弁護士、証券アナリスト。約20年の社内弁護士(日米欧企業)経験。会社経営、リスクマネジメント、労働法、保険法。ashihara@castglobal-law.com