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ゲンキのもと

元気のみなもとは、人それぞれだと思う。

旅行、自然、誰かと喋る、などなど私の場合もたくさん出てくるが、今強く浮かぶのが仕事中に見た学生さんたちの笑顔だ。

普段、陸上クラブでコーチをしていて、数日前に講習中に見た学生の笑顔が頭の中にずっと残っている。
このお仕事では、小学生から大人までたくさんの方々と接する。たくさんの笑顔に出会うが、あの笑顔はなぜか特別だった。

1つは、陸上を心から楽しんでる笑顔だった。
「コーチ、めっちゃ楽しいです!」

それは、私がアシスタントを担当した講習中だった。近くにいた私に、学生が話しかけてくれた。その時の楽しんでる笑顔が忘れられない。彼女にはほぼ毎週会うが、この時の笑顔はいつもと違い自分の中にずっと残っている。

なぜ、こんなに強く残っているんだろう?とふと思った。

陸上競技は、走る種目ならばタイムで競う。
短距離・長距離・ハードル・リレー種目などがあり、速く走れると嬉しい楽しい、その通りだと思う。
彼女の笑顔は少し違っていた。速い・上手いではなく 『走る、跳ぶ』そのものを楽しんでいたように見えた。そして、感じたままをシンプルに伝えてくれた。
現役の頃、私は走っていて楽しいのはベストが出た時だと答えていた。しかし、それはとても弱く、もろい。いつか、必ずベストは出なくなるものなので、その時は楽しくなくなると言っているとも言える。
引退してから競うことが全てでは無くなり、やっと "走ること" そのものが楽しい、気持ちいい、と思えることが増えた。

女子学生の笑顔は、きっと陸上そのものを楽しんでる、そんな笑顔だったんだと思う。それを感じてくれているのが、そばにいてすごく嬉しかった。このクラブの一員としての願いは、陸上って楽しいと心から感じて欲しいと思う。

2つ目の笑顔は、担当する長距離コースの高校生の控えめな笑顔。

彼は、練習前に数ヶ月ぶりに走るので今日は走れるか分からないと言っていた。
私もそれを聞いて、久々に走るのに無理して走る事がただキツイ…となって欲しくないと気になっていた。彼は比較的ゆっくりなペースのグループで50分ほど周りのみんなと走った。途中でやめる事なく走れていたので、私も安心しつつ、感想を聞いてみた。

彼は控えめに笑って、
「思ったより、きつくなかった」と言った。
数ヶ月休んでいると、走るのを辞めてしまう方も多い。しかし、彼は久々に来て、また走る事を楽しんでくれていたように見えた。控えめな笑顔だったけど、それがとても嬉しかった。気軽にふらっと来て、走るのが楽しいと感じられる場所にしたいと思う。

そんな自分の中に2つの笑顔が今も残っていて、ふと思い出すと…改めてこのお仕事に出会えてよかったと思う。

#笑顔 #元気のもと #仕事 #楽しさ #陸上 #走る



最後まで読んでいただき、ありがとうございます。共感していただいだり、楽しんでいただけましたら、とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m