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当店の面接に来た面白い女の子についてわかりやすく解説

北新地という街は、常に人材を募集していて
黒服さん達は日夜、素敵なホステスさんを求めスカウトに明け暮れる。

何故なら、それが商品であるから……
そんな当店も高級喫茶店と称してるが例外では無く、みんな知らんと思うけど早い時間は女性スタッフが働いてくれている。

今日も1人の女の子が募集を見て面接にと訪れた。

募集要項欄に、履歴書は持って来なくて良いです、手ぶらでお越し下さいと明記してある。

ヒアリングしていく中で、その子のポテンシャルを測るのが私のやり方だ。
今まで何百人と面接をして来たが、面接時に私と喋れない子は客席でもロクに会話が出来ない。

名前、歳、住所、連絡先、出勤希望曜日……を聞いて、ふと気になったので志望動機を聞いてみた。

すると彼女は『お父さんが社会勉強に良いんじゃないか』と勧めてくれたそうだ。

ほう。
多種多様なお客様が来られる北新地で、若いうちに社会勉強とは、なかなか先見の明があるお父様だな。
きっと経営者か、ご商売でもされてるに違いない。

私は、興味があったので彼女に
『失礼だけど、家業は?』
と質問してみた。

しかし、それは予想もしない答えだった。




『はい、かきくけこ……です』

身体中に戦慄が走ったと同時に、お父様の気持ちが汲み取れた。

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